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「ガルパン」杉山P、「ガルパン最終章」について「面白い脚本が上がりつつある」
M4シャーマンについて熱く語った「戦車を語れ!スペシャルトークショウ」
2016年9月15日 20:09
Wargaming.netは、東京ゲームショウ初日の9月15日、同社ステージにおいてウォーゲーミングジャパンミリタリーアドバイザーの宮永忠将氏をホストに、「ガールズ&パンツァー」プロデューサーの杉山潔氏と、戦車研究家丹羽和夫氏を招き、「戦車を語れ!スペシャルトークショウ」を開催した。
トークショウで期待されたのは、何と言っても8月に電撃的に発表された「ガールズ&パンツァー」の新作「ガールズ&パンツァー 最終章」に関する新情報。それは来場者のみならず、誰よりも宮永氏自身がそうだったようで、M4シャーマン好きで知られる杉山氏に対して、「アニメではサンダースが物足りない」と煽ってみたり、「なぜサンダースにM26パーシングはいないのか」、「黒森峰にはマウスがいるのに、なぜサンダースにT95(作中ではT28重戦車)が登場しないのか」など、「ガルパン最終章」におけるサンダースの扱いを突破口に、ぽろりを期待する質問を重ねたが、杉山氏は「『ガルパン』の企画はもともとシャーマン戦車で作ったが(水島努)監督から却下された」、「パーシングは強すぎるのと、戦後のスタンダードだからサンダースっぽくない」、「(T95は)アメリカっぽくなくて面構えが悪すぎる。思想も含めて野蛮。デカイ装甲、大口径の主砲、履帯をダブルにして潔さがない」と、すべて正面から分厚い装甲で跳ね返した。
宮永氏は負けを認め、「サンダースじゃなくてもいいです、何かありませんか?」となりふり構わぬ破れかぶれの質問をすると、杉山氏はニヤリとしながら「誘導しようとしてもダメ。面白い脚本が上がりつつある」と制作が順調に進んでいることをアピールするに留めた。
その後は、“シャーマン師匠”として杉山氏の師匠筋に当たる丹羽氏を交え、マニアックすぎるM4シャーマン談義「深遠なるM4シャーマンの世界」に花を咲かせた。
その内容は複雑怪奇な命名規則の解説から、いまだに完全に把握されていないというM4シャーマンのバリエーションについて丹羽氏が持ってきた貴重な写真を1つずつ見ながら丹羽氏と杉山氏があーでもないこーでもないと語るというもので、あまりにも濃すぎるため興味のある方は直接ライブ映像を参照いただきたい。
肌感覚的には杉山氏が「同じ型番、同じ砲塔でも工場によって刻印が違うんですよね」と語り始めたあたりでほぼ誰もついて行けなくなった感があるが、シャーマンのみならず、「ガルパン」の主役戦車IV号戦車も、運用の変化によって少しずつ進化していった経緯などを踏まえながら、こうした国毎の戦車に関する考え方を収斂させた結果、戦後のMBT(メインバトルタンク)の誕生に繋がり、その第一号がセンチュリオンとなった、というあたりでなんとなく話に一区切りが付いた格好となった。
杉山氏の告知コーナーでは、9月17日と18日に、「ガルパン」関連の3つのステージが予定されていることや、全日本模型ホビーショウで、プラッツブースで戦車模型トークショウ、「ガールズ&パンツァー」でラジコンを盛り上げていこうという企画の発表を行なう予定などを紹介。そして11月13日にはWargaming.netも協賛している大洗あんこう祭りが開催される。杉山氏は、「まだまだガールズ&パンツァー盛り上げていきますので、ぜひお越し下さい」と挨拶。「World of Tanks」とのコラボ共々、「ガルパン」フィーバーはまだまだ続きそうだ。