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今度の「Forza Horizon 3」は飛ぶぜ!
Win10版と同発でさらに加速する「Forza」シリーズ。Xbox One SのHDRにも対応!
2016年6月18日 14:40
Xboxユーザーはご存じの通り、「Forza」シリーズは、リアルレースを追求した「Forza Motorsport」と、カーライフの楽しさを追求した「Forza Horizon」の2つのフランチャイズを毎年交互にリリースする形で、毎年切れ目なく「Forza」最新作を提供するという施策を採っている。
昨年は「Forza Motorsport 6」がリリースされたため、今年は「Forza Horizon 3」の出番というわけで、まるで時計のように厳格なリリーススケジュールと、特に今年の場合は、早い段階からリークされていたため、いざ発表されても喜びも何もなく、顔色ひとつ変えずに心の購入予定リストにそっと書き加えたぐらいだ。しかし、発表会でE3トレーラーを見て、実機で試し、「Forza」自慢の体感アトラクションD-boxを試すと、このおもしろさを誰かに伝えたくてたまらなくなるから不思議だ。
「Forza Motorsport」を一言表現で「ストイック」だとすると、「Forza Horizon」は「ファン」だ。仮想世界ならではの市街レースに参加し、四輪バギーで道なき道を走り、海岸線を爆走していると、この地球でクルマを走らせることの楽しさに気づかせてくれる。やはりこのフランチャイズはXboxにはなくてはならない存在だと思う。
そして「Forza Horizon 3」から「Forza」シリーズはXbox Play Anywhereタイトルとなり、1つ買えば、Xbox OneとWindows 10のどちらでもセーブデータをクラウド共有して遊ぶことができる。しかも、「Forza Motorsport 6」のWindows 10向けFree to Playバージョン「Forza Motorsport 6: Apex」と異なり、まったく同じゲームとなるため、クロスプラットフォームプレイにも対応している。まさに「Forza」新時代の到来だ。本稿では「Forza Horizon 3」についてE3取材でわかった情報をまとめておきたい。
オンラインソーシャル機能が充実した「Forza Horizon 3」
今回の「Forza Horizon 3」は、大前提としてゲームエンジンが「Forza Motorsport 6」ベースに刷新されている。ライティングの美しさ、水面に入ったときのハイドロプレーニング現象の再現、あるいはトンネルに入った際の漆黒の闇、出る直前のまぶしい表現など、「Forza Motorsport 6」同等のリッチな表現にパワーアップしている。
ゲームのロケーションは、初代が米国コロラド、2作目が地中海沿岸ときて、今回はオーストラリア東海岸。マップの広さは前作の倍以上ということで、さらに広大なフィールドでドライブやレースが楽しめる。ドライブに欠かせないラジオステーションは8つ。そしてMicrosoftのGroove Musicサービスを利用することで、好きな楽曲によるカスタムステーションを自作することもできる。
フレームレートは「Forza Horizon 3」伝統の30fpsとなっているが、60fpsのゲームでは実現を諦めざるを得ないような、鬱蒼とした森林の表現と、その中をレースするという演出は「Forza Horizon 3」ならではだ。言うまでも無く、昼夜天候の概念は引き続きあるためグラフィックスの多様性は「Forza Motorsport 6」に大きく勝っている。なお、舞台となるオーストラリア東海岸は「夏」という設定になっているため、雨風はあっても雪は降らない。
そして「Forza Horizon 3」の新フィーチャーとして一番大きいのは、オンラインソーシャル要素の充実だ。まずなんといっても「Forza Horizon」シリーズの魅力であるシングルプレイキャンペーンを、最大4人のCO-OPプレイでフレンドと一緒に楽しめるようになった。次に、今回自分の立ち位置は、“Horizon Festivalを訪れて成り行きで参加することになった男”から“Horizon Festivalの主催者”に昇格しており、イベントをより盛り上げる役割も担っている。
と言っても1から100まですべてイベントを設計する必要はなく、レースイベントやバケットリストを作成して大会を盛り上げたり、フレンドにシェアしたり、あるいは自ら主催するHorizon Festivalで自らがたたき出した成績がフレンドにも共有されるようになっているため、フレンドのスコアを抜いてあげたりと、まるでオンラインゲームのような感覚で、体験を共有し、切磋琢磨することができる。
レースについては、先述したように、「Forza Horizon 2」までは存在しなかった“森の中”をぬかるみを避けながらバギーで走行したり、潮が満ち引きしている海岸線を波に足を取られながら爆走したりなど、新たなドライビングシーンがいくつも増えており、この点でも最高に楽しい。バギー推奨のオフロードレースでは、これ見よがしに大ジャンプするシーンがいくつもあり、“空中戦”がアツい。
収録車種は、「Forza Horizon」シリーズは「Forza Motorsport本編と比較してググッと少ないため、ネガティブに取られるのを避けるため毎回公表していなかったが、今回は350と初公開した。ようやく公開できるだけの数を揃えたという印象だが、「Forza Motorsport 6」の収録数はシリーズ最多の600弱に達している。かつ、「Forza Horizon」には「Forza Motorsport」本編には登場しないバギーやジープなども含まれているため、共通して収録している車種は半分かそれ以下と考えておいていい。
もちろん収録している車種はForzaVistaモード、コクピットビューを備え、なおかつライトやワイパーも完動する。ワイパーは、「Forza Horizon 2」の際に、次回は実装したいとコメントしていたこともあり、ようやく実現したことになる。なお、Turn 10 Studiosの担当者によれば、「Forza Horizon 3」は、Xbox One SがサポートするHDRにも対応しているという。そつのない作りで大安心の「Forza Horizon 3」。Xbox Oneユーザーなら必ず押さえておきたい1本だ。