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ALIENWARE、PCで“フリーロームVR”を実現する背負えるゲーミングPC「VR Backpack」を参考出展
2016年6月15日 17:54
デルのゲーミングPCブランド「ALIENWARE」は、E3 2016にブース出展し、ALIENWAREの各ラインナップの新製品を発表したほか、PC向けVRの使用に特化したバックパック型ゲーミングPC「VR Backpack」を、のコンセプトモデル「VR Backpack」を参考出展した。発売時期、価格は未定。
ハイエンドゲーミングPCブランド「ALIENWARE」は、今年もE3に出展し、デスクトップモデル「ALIENWARE Area-51」をはじめ、「ALIENWARE Aurora」、「ALIENWARE Alpha」、有機ELディスプレイを搭載したゲーミングノートPC「ALIENWARE 13 OLED」まで、各ラインナップの最新モデルを出展した。今回はあくまで北米での発表で、日本での発表は後日改めて行なわれる予定。
さて、ブースでは筐体デザインを一新したメインストリームライン「ALIENWARE Aurora」を中心に最新のALIENWAREで、VRやゲームを試遊することができたが、実はもっとも注目を集めていたのはコンセプトモデルとして出展された「VR Backpack」だ。
「VR Backpack」は、形はちょうどノートPCが入るぐらいの、薄型軽量のプラスチック製バックパックで、左右腰ベルトに、VRコントローラーを充電状態で装着しておけるポーチが用意されている。特徴としてはそれぐらいで、ALIENWAREらしくひたすらシンプルかつスタイリッシュだ。
最初は形的にピッタリ収まりそうな「ALIENWARE 13」を中にはめ込んで使うバックパックタイプの“ノートPCケース”だと勘違いしてしまったが、改めて説明を聞くと、これそのものがバックパック型のゲーミングPCであり、「VR Backpack」にOculus RiftやHTC Viveを接続することでケーブルを気にすることなくハイエンドVRを楽しめるという。
ただ、現時点ではあくまでコンセプトモデルということで、PCのスペックや、内部の詳細、製品化の時期、価格などについてはまだ話せる段階ではないということだが、その隣には、サードパーティー製ながら小型デスクトップPC「ALIENWARE Alpha」を背中に搭載してVRを楽しむためのバックパックも参考出展されており、ALIENWARE自体が、フリーロームVRにかなり積極的で、製品化の可能性は比較的高いと言える。
実際、VRデバイスは、家庭で使用した際、我々の想像以上に場所を取り、携帯性が低く、それでいて常にケーブルの引っかかりにストレスを感じるという、明らかにまだ無数の発展の余地を残したエンターテインメントだ。
一方、すでにフリーロームVRを実現しているGEAR VRをはじめとしたモバイルVRも、まだスペック的な面、ポジショントラッキングをはじめとした機能的な面、そして何と言ってもコンテンツ的な面で様々な課題を残している。
といった点では、背負って使用する“VR専用のゲーミングPC”という新カテゴリは、あながち荒唐無稽とも言えず、あのALIENWAREまでが乗り出してくるとなると、ちょっとは期待してもいいのかなという気持ちになってくる。
参考出展している近くのモニターでは、フリーロームVRデバイスを使ったデモ映像が流されていた。複数人同士がフリーロームVRデバイスを背負い、頭部には頭頂部に別途トラッキングセンサーを付けた特殊なOculus Rift、手にはトラッキングセンサー付きのガン型デバイスを携えて、倉庫のような空間で、リアル「Counter-Strike」を行なうというものだ。
あれ? どこかで見たことのある映像だと思ったら、東京ジョイポリスが今夏稼働を開始するVRアトラクション「ZERO LATENCY VR」の映像だった。背中に背負うバックパックの中に「ALIENWARE Alpha」が搭載されているのは初めて知ったが、フリーロームVRまで行かなくとも、「VR Backpack」を省スペースと携帯性、ケーブルストレスからの解放を目的に1台欲しいというVRファンは多いと思う。製品化を期待しながら引き続き「VR Backpack」の今後の動向に注目していきたい。