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【必見! エンタメ特報】映画「ウォークラフト」 Blizzardの原点が実写映画化!

人間VSオーク戦争の発端を描く。「Warcraft」の基本とその見どころを紹介

7月1日 公開予定

 日本で7月1日に公開が予定されている映画「ウォークラフト」。本作は、今「オーバーウォッチ」や「ハースストーン」などで日本でも知名度が急上昇しているゲームデベロッパー、Blizzard Entertainmentが最初に開発したRTS「Warcraft」がベースとなっている。

 「Warcraft」やそのシリーズ作にはいろいろ歴史があるのだが、早い話が「Warcraft」はBlizzardの原点であり、今回の映画化にあたっても相当の気合が入っているだろうということ。映画のオープニングでは、製作のLegendary PicturesとUniversal Studiosに並び、Blizzardのロゴも堂々と表示される(「オーバーウォッチ」のトレーサーも登場する!)ので、長年のゲームファンこそ見に行く価値のある作品だ。

 今回は公開に先んじて映画「ウォークラフト」を見ることができたので、その内容と見どころをご紹介したい。

【『ウォークラフト』本予告】

平和な世界「アゼロス」にオークの侵略の手が伸びる……
無慈悲なグルダンのやり方に疑問を持つデュロタン。子供が生まれたばかりの新米パパという一面もある

 ゲームの「Warcraft」は、1994年にWindows用タイトルとして発売されたのち、シリーズ化。シリーズ作は3作品が発売され、現在ではMMORPG「World of Warcraft」や世界観を共有するカードゲーム「ハースストーン」へとそのDNAが受け継がれている。

 「Warcraft」の副題は「Orcs and Humans」なのだが、ここからもわかる通り、シリーズの軸となるのは人間とオークの対立構造だ。そのバックグラウンドストーリーも綿密に設定されており、「Warcraft」から「Warcraft III」、さらにその拡張パックにいたるまで、オークと人間の戦争は壮大な歴史を築いている。

 映画に話を戻すと、映画「ウォークラフト」は、ゲームの「Warcraft」で描かれた人間とオークの第1次戦争に焦点を当てている。その発端となるのは、オークたちによる人間世界への侵略だ。

 オークは、滅び行く土地となった故郷「ドラエナー」を捨てることを決意し、悪魔の力を使う「グルダン」によって異次元の入り口「ダークポータル」を開く。オークたちがたどり着いたのは人間やエルフ、ドワーフが平和に暮らす世界「アゼロス」。手当たり次第に侵略を進めるオークに対し、人間は全面戦争を決意する。しかしオークの中にも、土地や人々を無慈悲に殺していくグルダンのやり方に疑問を持つ戦士「デュロタン」がいた……。

人間サイドも粒ぞろい。左は若きアークメイジのガドガー、右は巨体のオークを凌ぐほど強い戦士ローサー
オークが従えるモコモコの犬っころも必見。かわいいです

そして全面戦争へ……

 細かい設定などは多少の変化があるものの、登場キャラクターや大まかな筋は「Warcraft」のストーリーラインに沿っている。その分キャラクターたちの関係性や心情のゆらぎを深掘りしており、「Warcraft」ファンにアピールしつつ、映画ならではの見応えを感じることができる。

 特に見どころとなるのは、わかりやすい対立構造がありながら、その周囲にいるキャラクター個々人の様々な思惑も描かれていくということ。登場人物の中ではグルダンが圧倒的に悪なのだが、その力の庇護を受けながらも反旗を翻すデュロタン、アゼロスを守り絶大な魔力を持つアークメイジのメディブ、人間とオークのハーフという異質の出自を持つガローナ、そして前線で戦い続ける人間の戦士ローサーなど、どのキャラクターにも魅力があり、それぞれが信じる正義がぶつかり合い、時に絡みあう。

 映像の点では監督のダンカン・ジョーンズ自身が本作は「『アバター』であると同時に『ロード・オブ・ザ・リング』のような物語」だと語っており、CGをふんだんに使いながら剣と魔法、人間とオークのファンタジックな世界を構築することに成功している。

 本作は長きに渡る戦争の発端を描いているので、「Warcraft」シリーズを知らなくても問題ないし、「ハースストーン」なら知っているよというプレーヤーなら、「グルダンってこんなに悪いやつだったのか!」などと新たな発見がある。またシリーズ作のファンであれば、各キャラクターやところどころで登場する細かいネタ、すでにあるあらすじがどう描かれていくかなど、見どころは十分にある。壮大なファンタジー映画を待っていたという方は、ぜひ公開を楽しみにしていただきたい。

ちなみに「Warcraft」の公式サイトにはゲーム版の物語の概要が掲載されているが、映画でのオチの部分まできっちり書いてある。あえてリンクは貼らないので、どうしても気になる人だけ見に行ってほしい