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「ストリートファイターV」新ファイター「いぶき」を先行体験!
やっぱりスピード&テクニカル! 世界観を知る「ゼネラルストーリー」も体験
2016年6月10日 00:00
カプコンより、プレイステーション4/Windows用対戦格闘ゲーム「ストリートファイターV」の最新アップデートとして無料DLCとして配信される新コンテンツ「ゼネラルストーリー」および、追加キャラクター「いぶき」。どちらもユーザー待望のアップデート内容となっている。今回はこの内容を先行体験することができたので、さっそくそのプレイフィールをお届けしていこう。
「ゼネラルストーリー」で「ストリートファイター」の壮大なストーリーを体験
今回追加される「ゼネラルストーリー」はこれまでシリーズを通して29年間語られることのなかった「ストリートファイター」のストーリー部分にスポットを当てた、濃いコンテツとなっているのが特徴。
時系列としては「ストリートファイターIV」と「ストリートファイターIII」の間にあたり、悪の秘密結社「シャドルー」とファイターたちの戦いが3DCGによるアニメーションによって描かれていく。なお発売当初からプレイできる「キャラクターストーリー」は「ゼネラルストーリー」のサイドストーリーの位置づけになっており、これら両方をプレイすることで、「ストV」の物語を体験することとなる。
「A Shadow Falls」と題された「ゼネラルストーリー」は、アニメーション映像の鑑賞とその場面にリンクするバトルのプレイを交互に繰り返していく。いわゆるアーケードモードのように使用キャラクターを選択してCPUキャラクターを倒していく、というものではなく、ストーリーの進行に応じて、使用できるキャラクターや相手が変化していくのである。つまり、さまざまなキャラクターのプレイフィールを楽しみつつ、ストーリーも堪能できるわけだ。
ストーリー部分はキャラクターたちのセリフやアクションも作りこまれている。ストーリー部分だけでも約2時間ほどあり、ちょっとした映画感覚で楽しむことができそうだ。また、アクションパートが苦手なプレーヤーのためにムービーとバトルの両方にスキップ機能が搭載されているので、その部分についても安心してプレイしていただきたい。通常対戦時には見られないステージや対戦相手も登場するので、その点でも注目だ。
なお、「ゼネラルストーリー」に収録されているプレイアブルキャラクターの数は22人。これは、2016年に実装される予定のキャラクターである「ジュリ」や「バイソン」、「ユリアン」と、すべてが入っていることになる。対戦モードでは未実装のキャラクターも動かすことができるという点では、対戦メインのプレーヤーも触ってみたくなるのではないだろうか。ちなみに単一のシーケンスを繰り返し選択して遊ぶことができるので、新キャラクターをひたすら使いたいという場合にも利用していきたいところだ。
そんな「ゼネラルストーリー」だが、大ボリュームながらも無料でダウンロードできるので、アップデートされたらぜひとも楽しんでいただきたい。個人的には今年導入予定の新キャラクターがすべて使える、という部分が非常に興味深いし、これからプレイする場合は本モードをプレイしながら様々なキャラクターを試していくのも良いだろう。今回見ることができた第1章をプレイするだけでも30分以上かかっており、全5章で構成されるそのボリューム感も楽しんでいただきたい。
【ストーリー】
時間軸は「ストリートファイターIV」と「ストリートファイターIII」の間。悪の秘密結社シャドルーの野望とそれに抗うストリートファイター達の物語。新たな兵器、黒い月を開発したシャドルーは、その力を利用し世界を恐怖で支配しようとする。物語の「鍵」となる「ピース」を巡り、世界各地でファイター達の戦いが繰り広げられる。ベガ、ナッシュ、リュウ、春麗、ラシード……すべてのファイターの思いが交錯する中、ついに最後のバトルが始まる……! RISE UPするのは一体誰だ!?
追加キャラクター第3弾「いぶき」はやっぱりテクニカルなキャラクターだった!
もう1つの大きなアップデートと言えるのが追加キャラクター「いぶき」だ。「ウルトラストリートファイターIV」よりも必殺技が少なくなるなどの変更点はあるが、それでも高機動を生かしたトリッキーな攻めは健在だ。ここでは、限られた時間の中で気になったポイントをいくつかお伝えしていこう。
ターゲットコンボについて
まずはターゲットコンボの存在について。本作のいぶきにもいくつかのターゲットコンボは備わっており、地上5種類、空中2種類とその数は豊富だ。キャンセルをかけることも可能だが、とくに地上では必殺技、Vトリガー、クリティカルアーツのキャンセルによって、かなりやりたい放題に暴れることができそう。そのためにはテクニックもセンスも必要ではあるが、今回少し触れてみた感じでは、動かすのがかなり楽しかった。
基本技やターゲットコンボに移動系必殺技の「霞駆け(かすみがけ)」をキャンセルして織り交ぜ攻めを継続させたり、Vトリガー「六尺焙烙玉(ろくしゃくほうろくだま)」をからめて強力なコンボを狙う、といった動きは、比較的簡単かつ実用性も高い。
ヒット確認をしっかり行なって、ヒット時のコンボとガードされたときの連係をいくつか用意しておけば無駄な動きも抑えられるし、攻め継続もできそうだ。このあたりは、とくに切り返しが弱いタイプのキャラクターに対してはかなり脅威になるのでは、と感じられた。
苦無について
「苦無」といえばいぶきの代名詞的な必殺技でもあるが、これについてはかなり性能が変化した。まず、1度に所持できる苦無の数が6本までと制限ができた。これにより、どこで苦無を投げるかを考える必要が出てきている。
苦無は補充が可能で、基本的に補充のコマンド入力1回につき1本が補充されるが、コマンド入力時のボタン長押しで1度に6本、つまり最大値まで補充することもできる。ただし、最大まで補充する場合は硬直もその分長くなるため、使いどころは限定されるそうだ。
さらに、苦無は通常は1度に1本しか投げないが、パンチまたはキックボタンをホールドしておくと、地上ならパンチ、空中ならキックボタンを離したときに所持している苦無をすべて投げる。弱~強のどのボタンをホールドしていたかで苦無の投げ方も変化するため、それらを把握したうえで使っていく必要があるだろう。
また、前作の「苦無」は空中のみの技だったが、今回は地上でも投げることができるようになっているのもポイント。これにより、地上戦にこれまでと少しちがった戦略も生まれてくることになりそうだ。
「ストリートファイターV」ならではの動きについて
本作オリジナルの技として注目したいものの1つに、空中滑空技の「野衾(のぶすま)」がある。これは垂直または前方ジャンプ中にキックボタン2個を同時押しするとフロシキを広げて空中を前方に滑空するというもの。下降時に苦無を投げることなどもできるので、相手との間合いを一気に詰めたりタイミングをズラすときに役立ちそうだ。研究が進めば、より有効な使い道も出てくるかもしれない。
Vスキルの「天雷(てんらい)」は前方に衝撃波を発するタイプの技で、飛び道具をかき消すことができるほか、打撃系の攻撃判定も持つ。出るまでに若干のタイムラグがあるが、それなりにリーチが長いので、Vゲージをためたいときに重宝する。
Vトリガーの「六尺焙烙玉」は、大きな爆弾を投げる技だ。爆弾は一定時間が経過(レバーの入力方向で時間が変化)するか「EX苦無」の爆風で着火すると爆発。爆発に巻き込まれた相手は空中コンボ判定が残るため、そこから各種コンボやクリティカルアーツにつなげて大ダメージを狙うことが可能となる。
また、「六尺焙烙玉」は基本技のみならず「苦無」をキャンセルして出すことも可能なうえ、1回爆弾が爆発したあとでもVゲージの残量があれば再度「六尺焙烙玉」を投げられる。これをコンボパーツに組み込めば、面白い攻め方ができることは間違いない。
これまでは、多彩な技を使いこなして戦うキャラクターといえば「かりん」があげられたが、いぶきはそれとはまたちがう、高速と多彩なターゲットコンボによる戦術が楽しめるテクニカルなキャラクターとなるだろう。
とくに、難しい入力を多用するコンボが得意なプレーヤーならばその性能をいかんなく発揮できるはず。このタイプのキャラクターを待っていたプレーヤーには、非常にうれしいアップデートとなるのではないだろうか。こちらもまた実装が楽しみなファイターである。
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