インタビュー

「ドラゴンクエストビルダーズ」プロデューサー藤本則義氏インタビュー

他の「ドラクエ」シリーズの採用やマルチプレイモードはどうなる?

1月29日〜2月2日開催



会場:台北世貿一館

 台湾で繁体中文版の発売が4月28日に決定した「ドラゴンクエストビルダーズ」。1月31日に実施されたステージイベントでは、待望の中文繁体字版のデモも公開され、高い注目を集めていた。

 ステージイベント後に行なわれたプロデューサー藤本則義氏へのインタビューでは、すでに日本語版をプレイしている人が多いためか、続編に期待する声やマルチプレイモードやPSVRへの対応など、次の展開について質問する台湾メディアが多かった。「ドラゴンクエストビルダーズ」は台湾においても早くも受け入れられているようだ。

高さを制限した理由は自由度を高くしすぎないため

「ドラゴンクエストビルダーズ」プロデューサー藤本則義氏

――「ドラクエ」シリーズは、今までに色んなジャンルに展開してきたが、ものづくりは初めての試みだと思います。開発に際し、「ドラクエ」とどのようにマッチさせていきましたか?

藤本氏:サンドボックスゲームは自由に物作りができますが、サンドボックスのゲームで何でもできるってことは、何をしていいのかわからない、何でもできないということになってしまいがち。ですそこに「ドラゴンクエスト」のRPGの要素を入れることによって、ストーリーを入れることによって、少しずつ教えながら、ストーリーに添って作り方を教わりながら物作りができるようにすると新しいジャンルができるのではないかと思って作り始めたのが「ドラゴンクエストビルダーズ」です。

――古株の「ドラクエ」ユーザーからは「ドラクエ1」の要素を強く感じたという声が強いです。日本でのヒット状況を見ると大成功だったと思うが、「ドラクエ1」以外のシリーズをテーマにした「ドラクエビルダーズ」の予定はありますか?

藤本氏:鋭い質問(笑)。まずはプレイして頂いて、はじめてのジャンルなので色々要望があると思うので、次に活かせることがあれば活かしたいし、1で十分なら1でおしまいになると思います。次を作るにしてもお客さんのフィードバックを待ってから考えたいと思います。

――今回は、高さは限られていますが、このような制限を設けた理由は何ですか?

藤本氏:実はわざと制限を掛けたところもある。高さもそのひとつ。もちろん技術的に制限を設けないと、1ブロック1ブロックでリアルタイムで読み込んでいるので、マシンパワーには限りがあるので制限は仕方がないところです。

 あとはあまりに高すぎる、たとえば300段ぐらいまで作れると、自由度が高くなりすぎて、初プレイの人には、上の方で街を作るとゲームバランスが悪くなってしまうので、あえて制約をかけています。街の横の範囲も制約を付けました。30×30ブロックぐらいにしている。その中で村人が生活するようにしている。制約の中で楽しく遊べるように、作りやすくなるし、制約の中で考えるのが楽しいのかなと思っています。

 ただ、その分部屋の内装にはこだわっていて、部屋の内装は、誰でもできると思うので、他に類を見ないぐらい用意しています。

――私のような創造力の乏しいプレーヤーでも作る楽しさが味わえますか? 設計図だと物足りないと感じました。もっと丁寧なチュートリアル、手引きがあったほうが良いと思いました。

藤本氏:当然サンドボックスに慣れてる方は、物足りないと思います。「ドラゴンクエストビルダーズ」はツールではなくブロックメイクRPG。ゲームとして考えていて、どなたでも遊べることを意識して作っている。5歳から80歳、90歳のおじいさんまでプレイできるように意識して作っています。それが「ドラゴンクエスト」かなと。

――シングルプレイのゲームだが、今後、マルチプレイに対応することはありますか?

藤本氏:「1」に関してはマルチプレイはできません。フリービルド内で、他人の建物を交換するという薄い繋がりはありますが、「1」ではそこまでです。「1」で要望があれば、次回作以降で検討していこうと思っています。

――すでに自分の建てた建物を共有する仕組みはありますが、拡張機能として、自分のものや他の人が作った人がアップロードして、「いいね」でランキングするシステムがあればいいなと思いました。

藤本氏:ご意見ありがとうございます(笑)。頭の片隅にいれておきます。「1」に関しては何でも入れようと思えば入れられました。たとえばアクション要素も「ドラゴンクエストヒーローズ」並にできました。ただ、色んなことを入れると、ゲームが難しくなってしまうので、今回はものづくり、ストーリーに集約して作りました。

――このゲームはストーリーが終わったらどうなりますか?

藤本氏:ストーリーを楽しんだあとは、フリービルドモードという、物作りに特化したモードで、建物を建てて、PS4ならシェア配信して頂くこともできますし、ストーリーモードも、メインクエストばかりを追うのではなくて、サブクエストもたくさんあるので、覚えるレシピなどもあるので、「俺の島を見ろ」みたいな形で公開してほしいなと思っています。ちなみに、ストーリーモードは、最速でやっても60時間ぐらいは掛かります。一個一個の街を作ると1,000時間は遊べるので、ストーリーモードだけでも十分ゲームとして成立していると思います。

――今から4月28日まで時間はあるが、その間にアジアだけのコンテンツを用意するプランはありますか?

藤本氏:ごめんなさい、ないです(笑)。中文版を作るのに必死です。ギリギリのところで製品版を作っております。台湾だけ、日本だけというものはなく、内容は世界共通です。ちなみに、それは臭豆腐を入れてくれとかでしょうか? あるいは台湾の建物、台北101とか、101が作れるようなブロック。全世界の人に101を作って欲しいと思うので、現状は日本版で公開されているものが全世界共通です。めちゃめちゃ売れて、めちゃめちゃ要望が来たら、作らざるを得ないかもしれませんが(笑)。

――ブロックを2段分置くという動作について、1回の操作で2段分おけるようなショートカット要素はないのか?

藤本氏:実は開発中に作ったりしていました。最終的にこれなら入れていいなと思ったのが、土ブロックで家を作って、リフォームするときに壊したくないので、壁に粉を投げるとレンガブロックに変えられるようなリフォームは入れました。ただ、ワンボタンで建物が建つのは、物作りを楽しんでいただきたいのであえて入れませんでした。

――自分で作った食べ物は、よく見える形で鑑賞したいが、PSVRなら綺麗に食べ物を見られるが、そういうプランはあるか?

藤本氏:メモしておこう(笑)。観賞用のゴッド視点ですよね。検討します(笑)。観賞用は向いている。ちなみに、いまプロジェクトとしては一切そういうものはありませんが(笑)。

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(中村聖司)