インタビュー

iOS/Android「ロックマン クロスオーバー」開発者座談会

少数精鋭のチームで挑む新時代の「ロックマン」を4名のスタッフが赤裸々に語る!

2012年11月29日 配信開始

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

 2012年11月29日に配信を開始したカプコンのiOS/Android向けソーシャルRPG「ロックマン クロスオーバー」。「ロックマン」シリーズ25周年記念タイトルとして登場した本作は、Dr.ライトとDr.コサックが共同開発したロボット「OVER-1(オーバーワン)」を操り、Dr.ワイリーやシグマたちに脅かされたクロスオーバーワールドを救う戦いを繰り広げる。

 配信開始から半年以上が経過し、これまでの「ロックマン クロスオーバー」、そしてこれからの「ロックマン クロスオーバー」について、本作に関わる4名のスタッフによる座談会をお届けする。

「ロックマン」シリーズ――25年の軌跡

 カプコンを代表するフランチャイズの1つである「ロックマン」シリーズ。記念すべき第1作は、1987年にファミコンに登場した「ロックマン」。以降、時代とともにハードを変え、世界観を拡張し、システムを進化させながら、さまざまな派生シリーズを展開してきた。現在では、累計で129作品、販売本2,900万本を記録する一大コンテンツに成長を遂げた。

 「ロックマン」の基本ルールは、ジャンプやショットを駆使してステージを攻略していくライフ制のジャンプアクション。しかし、シリーズによって細かいシステムは変化している。ここではまず、代表的な「ロックマン」シリーズについて、復習の意味も込めて、その系譜を見ていくことにしよう。

【ロックマン】
【ロックマンX】
1987年12月に誕生した「ロックマン」のファーストシリーズ。難易度は決して低くはないものの、やればやるほど上達を実感でき、カタルシスを味わえる。アクションゲームの根源的な楽しさが詰まった、2Dジャンプアクションの決定版。全10作が登場している
1993年12月、スーパーファミコンで発売されたシリーズ第2弾。シンプルで熱くなれる基本ルールはそのままに、グラフィックスや演出面を強化。正統進化を遂げている。ハードなSF設定や、2人の主人公“エックス”と“ゼロ”が織り成すストーリーも見どころである
【ロックマンDASH】
【ロックマン エグゼ】
1997年12月、プレイステーションに登場した初代「ロックマン」10周年記念作品。フリーランニングRPGという独自のスタイルが特徴で、広大な3Dマップを縦横無尽に駆け巡りながら海に覆われた島々を冒険する。これまでと打って変わって、TPS要素の強いRPG作品
2001年、ゲームボーイアドバンスに登場した初の携帯機シリーズ。現実世界と電脳世界を行き来しながら、事件を解決に導くデータアクションRPG。近未来的な世界観と、数百種類のバトルチップを組み合わせる奥深い戦略性などから、多くのファンを魅了した
【ロックマン ゼロ】
【ロックマンゼクス】
2002年にゲームボーイアドバンスに登場した新シリーズ。「ロックマンX」のゼロが主人公で、スピード感満点の高機動アクションが楽しめる。おなじみのバスターショットに加えて、ゼットセイバーなどの新武器が増えたことで、戦略性も大幅にアップしている
2006年、ニンテンドーDSでリリースされたシリーズ作品。主人公は少年のヴァン、女性のエールのどちらかを選択可能。“ライブメタル”と呼ばれる、不思議な遺物でロックマンに変身できる。主人公によってロックマンの性能も異なるため、1粒で2度楽しめるのが特徴
【流星のロックマン】
2006年、ニンテンドーDSに登場したシリーズ作品。第1作はペガサス、レオ、ドラゴンの3バージョンが同時発売。異なるバージョンのプレーヤーとワイヤレス通信を介して仲間(ブラザー)になると、相手のデータを共有したり利用したりできるようになる

 そして2012年11月――シリーズ生誕25周年記念タイトルとして、iOSとAndroidに登場したのが、「ロックマン クロスオーバー」だ。自分だけの最強ロックマンを作り上げることが目的。前述した「ロックマン」シリーズを網羅し、歴代のロックマンたちが同じ世界に集結! それぞれの運命が交錯する。

〜プロローグ〜

 そこは、ロックマンのすべてのワールドがクロスオーバーした世界。

 ロックマンたちヒーローは、Dr.ワイリーやシグマなど、歴代の悪者たちの手により時空の狭間に閉じ込められてしまった!

 Dr.ライトとDr.コサックは、この危機に対して新たなロボットを共同開発する。そのロボットは、量産型でありながら世界に散らばる「バトルメモリー」を使って、自身を強化できるという無限の可能性を秘めていた。

 プレーヤーはその新型ロボットとしてこの世界で悪と戦うことになる。自分だけのロックマンを作り、仲間とともに世界の平和を守れ!

 こうしたオールスター的な世界設定に加えて、ゲーム部分は誰もが気軽に遊べるソーシャルゲームの仕組みを導入。中でも興味深いのは、主人公の「OVER-1」にアーマーを着させたり、バトルメモリーをセットして、自分好みに強化できるカスタマイズのシステムだ。これは、本質的にはソーシャルカードゲームでは定番となっているデッキシステムをアレンジしたものだが、ほかにはない独特のルールや設定が光る。総じて、オリジナリティの高い成長システムに仕上がっている。

 カスタマイズ時は、アーマーによってバトルメモリーをセットできる“スポット”の位置や数が異なることが特徴。このとき、隣接するスポットに同属性のバトルメモリーをセットすると、それぞれを結ぶラインがボーナスラインとなり、ステータスがアップする。単純に強力なバトルメモリーをセットするだけでなく、属性やスポットの位置関係も考えなくてはならないため、カスタマイズも奥深い仕上がりを見せている。

 一方で「ロックマン」のイメージに直結している、骨太なアクションパートはなりを潜め、その代わりにバーチャルパッドで操作する強制スクロールアクションを“クエスト”として楽しめる。ただし、クエストについてはアクションの腕前は関係なく、誰もがクリア可能。そのため、老若男女が楽しめるものに仕上がっている。

【カスタマイズ】
【クエスト】
アーマーのスポットに、バトルメモリーを装着してカスタマイズ。それぞれのバトルメモリーは、ほかのメモリーを素材として消費し、強化することが可能
クエストはステージを選択後、強制スクロールの2Dアクションをプレイ。ショットとジャンプ、ゲージが貯まると使える必殺技のギガクラッシュを使いながら、ゴールまで進もう。ちなみに、一切行動しなくてもクリアできる親切設計
【OVER-1】
「ロックマンXO」の主人公OVER-1。新たなアーマーを装着することで見た目と戦闘スタイルが変わっていく

 そんな新時代の「ロックマン」である「ロックマン クロスオーバー」は、サービスを開始してから早半年が経過した。その間に登録ユーザー数は堅調に推移し、2013年6月には120万ユーザーを突破している。ますます波に乗る「ロックマン」は、何を目標にして作られ、これからどこへ向かうのか。次ページからは、「ロックマン クロスオーバー」に深く関わっているカプコンの方々から4名をお呼びして、「ロックマン クロスオーバー」についてとことん語っていただいた。

(氏家雅紀)