ネクソン、MMORPG「レジェンドオブエッダ」開発者インタビュー
3頭身のちびキャラ達が大乱闘! 「護衛モード」や「占領戦」など新RvRコンテンツも紹介


7月14日 収録

会場:ネクソン本社



OBTのRvRの様子

 株式会社ネクソンはWindows用MMORPG「レジェンドオブエッダ」の正式サービスを7月28日からスタートした。

 「レジェンドオブエッダ」は、「IRIS Online」を手掛けた韓国のEYASOFTが開発したRvR を主軸に据えたMMORPG。3等身の可愛らしいキャラクターを操作し、2つの勢力に分かれた100人対100人の集団戦が楽しめる。

 今回、オープンベータテスト(OBT)のバージョンをテストサーバーで体験プレイするとともに、来日したEYASOFTのスタッフに話を聞くことができた。インタビューに答えてくれたのは、EYASOFT代表取締役社長のガン・ウンソン氏、プロジェクトマネージャーのジョン・ソンデ氏、プロジェクトディレクターのパク・ゼソン氏の3名。今後の予定やゲームの見どころなどを紹介してもらった。


EYASOFT代表取締役社長のガン・ウンソン氏プロジェクトマネージャーのジョン・ソンデ氏プロジェクトディレクターのパク・ゼソン氏



■ 3等身の可愛いキャラクターと、神話を元にした美しい世界

選べる勢力は秩序の「オリンポス」と、混沌の「タイタン」

 「レジェンドオブエッダ」はギリシア神話をモチーフとした2つの勢力「オリンポス」と「タイタン」に分かれて戦うゲーム。最初のキャラクター作成の時にどちらの勢力に所属するかを選ぶ。どちらでもキャラクターの外見や性能に差はないのだが、「オリンポス」のイラストが女の子だからなのか、あるいは正義のイメージが強いせいかOBTでは「オリンポス」の人数が多かったようだ。

 最初に選べるのは「ファイター」、「ローグ」、「メイジ」の3クラス。外見のカスタマイズは性別、髪形(6種類)、顔(6種類)、髪の色などが選択可能だ。

 移動はWASDとクリックのどちらでも可能、戦闘は相手をクリックしてターゲットした後スキルを押すベーシックな方式だ。ゲームをスタートするとチュートリアルのクエストが始まるので、それに従って進めていけば一通りの操作方法を覚えられる。マップをクリックすることで、目的のNPCや敵の場所へ自動的に移動してくれる。最近のMMORPGによくある基本的な機能は一通り揃っているといっていいだろう。


高い防御力と破壊力を持つ「ファイター」俊敏性に優れ、物理攻撃力の高い「ローグ」豊富な魔法を使いこなす「メイジ」

 さて、本作ならではの特徴だが、最大の特徴はなんといってもその可愛らしいグラフィックスだろう。「IRIS Online」もそうだが、この開発会社は世界の雰囲気を作るのがとても上手い。「レジェンドオブエッダ」でも街の細かい作りこみや、キャラクターの可愛らしさにその才能がいかんなく発揮されている。

 特に筆者がぜひ見て欲しいのがペットだ。OBTでは猫をペットにすることができた。体毛の色が3色から選べ、召喚するとチョウチョを追いかけたりと可愛い仕草を見せてくれる。また、街中に点々と動物が捕まったオリが置いてある。このオリは攻撃すると破壊できる。中の動物を助けると、まれにその動物の外見が反映されたアバターが手に入る。

 また先日、正式サービスから始まる「ヤッターマン」とのコラボレーションが発表され、「ヤッターマン」や「ドロンジョ」のアバターも公開された。今度も様々なコラボレーションが予定されているそうだ。


ヨーロッパ風のほのぼのとした街並みフィールドにいるモンスターも可愛いダンジョンの奥には巨大なボスも待ちかまえている
ペットの猫。ちょっと目が死んだ表情がとてもキュート二足歩行するパンダのペット街中でオリに入っている動物を助けると、アバターがもらえることがある




■ 3つのレベル帯に分かれて、レベル5から参加可能なRvR

体験プレイで試したのは「天道の祭壇」というマップ

 システムとしての最大の特徴はレベル5から参加できるRvRだ。「レジェンドオブエッダ」のRvRは現在「勢力戦」という勢力対抗のコンテンツがメイン。開催時間は固定で、正式サービス開始後は3つのレベル帯で、1日計32回開催される。ただし、回数については今後随時調整されていく可能性がある。

 プレーヤーのレベルはそのエリアの上限に補正されるので、レベルが低いプレーヤーでも安心だ。参加するには画面上にあるボタンを押して申請を行なうだけで、時間になればどこからでも入場できる。今回は「聖物戦」というコンテンツを体験した。

 「聖物戦」はフィールド内にあるクリスタルを自分の陣営に持ち帰り、持ち帰った個数を争うもの。クリスタル(アーク)を持ちかえって自分の陣地にセットすると得点になる。アークを持っているプレーヤーを倒したり、相手の陣地に行って奪ってくることもできる。

 得点が入るたびに、相手の陣地にガーディアンという強力なNPCが沸く。ガーディアンは敵の陣地目指して進軍してくるので、得点を得た方が今度は不利になるという方式で、戦いを一方的にしないよう工夫されている。


OBTの乱戦。装備の表示方法はいつでも変更可能だ

 体験プレイでは、少人数での対戦だったためにガーディアンがなかなか倒せず、点数を重ねるごとにどんどん増えていってしまい、ガーディアン同士が戦う大乱戦になってしまった。

 RvRに勝利すると、勝った時に持っていたアークに付与されているバフがその勢力全体につく。また勝ったプレーヤー個人は活躍した量によって「友好神ポイント」を獲得できる。RvRにはデスペナルティがないので、存分に倒したり倒されたりを楽しめる。アクション性や、戦略性を楽しむというよりも、大勢での乱闘を楽しむという遊び方になりそうだ。

 レベル18から入場できるインスタンスダンジョンも少しだけ見せてもらった。インスタンスダンジョンの中は視点が斜め見降ろし固定になっている。今回は時間の関係で奥まで攻略はできなかったが、ダンジョンはソロかPT用の選択ができ、時間がある時1人でも遊ぶ事ができる。

 今後キャラクターの髪型や顔のパターン、アバター、ペット、乗り物などはどんどん追加されていく予定だ。かわいいキャラクターで着せ替えをしつつカジュアルに遊びたいと言う人にはぴったりのゲームになりそうだ。


味方陣営に収められたアーク敵の陣営に収められたアークを奪取するアークを手に入れると頭上に表示が出て、フィールド全体に誰が持っているかが告知される
自軍のガーディアンと共に出発相手方もガーディアンをひきつれてきて、ガーディアン同士がぶつかり合う後半になると、倒せていないガーディアンが群れになって襲ってきた




■ 韓国EYASOFT開発スタッフに、今後の予定をインタビュー

インタビューに答えてくれた、韓国EYASOFTのメンバー

編: 日本でも「レジェンドオブエッダ」のサービスが始まりましたが、ゲームの魅力を一言で言うとどんなゲームですか?

ジョン・ソンデ氏: 可愛いキャラクターたちがRvRを行なうというところが1番の魅力です。日本のユーザーさんにも喜んでもらえるのではないかと思っています。

編: 「エッダ」という名前にはどういう意味があるのですか?

ガン・ウンソン氏: エッダは北欧神話が記録されている本の名前です。実際のゲームのテーマはギリシア神話なのですが、実はエッダという発音が良かったので採用しました。

編: 本作のメインコンテンツをRvRにしたのはなぜですか?

ガン氏: オンラインゲームとコンシューマゲームの1番の違いは、多くのユーザーが接続してプレイする事だと思います。その中でユーザー同士の相互作用が1番活発に行なわれるのがRvRだと思います。そういうところをユーザーさんに楽しんでもらいたいという理由でRvRをメインにしたゲームを開発しました。今までのゲームには高レベルにならなければRvRを楽しめないものが多かったのですが、「レジェンドオブエッダ」ではレベルが低くても簡単にRvRに参加する事ができます。低いレベルのプレーヤーは低いレベル同士でも楽しめますし、高いレベルのユーザーと一緒に楽しむための戦場も用意してあります。

「可愛いキャラクターが何よりも魅力です」とガン氏
正式サービスから始まった「ヤッターマン」のコラボレーションコスチューム

編: 「勢力戦」以外にもRvRのコンテンツはあるのですか?

ジョン氏: 今はクリスタルの奪い合いを主なコンテンツにしていますが、今後は他のモードの計画も立っています。今韓国で開発しているのは「護衛モード」というものです。両陣営に1人ずついるNPCを護衛して、どこまで到達できるかを競うモードです。これは8月に開発を終了してその後テストの予定なので、ユーザーさんに紹介できるのは9月か10月頃になると予想しています。まだ計画の段階ですが「ボスモード」と「占領戦」というものも考えています。「ボスモード」は大きなボスをどちらが先に倒せるかを競うモード、「占領戦」は相手の特定スポットを何回占領したかを争うモードです。

編: 韓国では1度サービスを止めて開発に注力しているということですが、今開発しているものは日本向けになるのですか?

ガン氏: おっしゃる通り、今は開発に専念するために韓国のサービスを一時中断しています。中断後最初にサービスを開始するのが日本になりますので、今は日本へのサービスに集中しています。今年中に台湾やヨーロッパでもサービスを開始する予定です。来年の序盤くらいまではグローバルなサービスに専念させていただいて、その後韓国でのサービスも再会する予定です。

編: インスタンスダンジョン以外の場所での視点は、日本側からのオーダーで自由に変更できるようになったと聞きました。日本から色々な要望が来ているのですか?

ガン氏: 現在はタイアップコスチュームの開発や、正式サービス記念イベントなどを用意しています。そのほかにも日本専用のオリジナルコスチュームや、ペット、乗り物やマップも用意しています。新しい「勢力戦」のモードなども、ネクソンさんからご要望をいただいて今後反映する予定になっています。

編: 新しいマップはどういったものになるのですか?

ガン氏: まだ企画の詳細までは決めていないのですが、今後ネクソンさんと色々相談をして、日本のユーザーに喜ばれるようなものを積極的に投入していきたいと思います。

編: ペットも非常に可愛いいですが、今後はどんなものが追加されるのですか?

ガン氏: 数がかなりあるので、今すべてを覚えてはいないのですが、ぱっと浮かんだのはサルです。これもかなり可愛いです。今回日本向けには新しいペットを10種類くらい用意しています。1種類ごとに3つのカラーバリエーションがあるので30種類が入ることになります。

編: OBTでは1次転職まで可能でしたが、今後はどうなるのですか?

ジョン氏: OBTではレベル20の1次転職のみでしたが、正式サービス後はレベル40で2次転職ができるようになります。2次転職では6つのクラスがさらに2つずつに分かれて、合計12のクラスになります。その後レベル50のキャップ開放に合わせて、3次転職を入れる予定です。こちらは現在開発中で、開発が終わるのは10月ごろの予定です。

【今後追加される予定のコスチューム】
バカンスロマンスゴシック

編: 最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

ガン氏: 「レジェンドオブエッダ」は企画当初から日本市場を念頭に入れて開発をしております。3等身の可愛らしいキャラクターやコンシューマゲームの雰囲気を生かすために努力しています。今回、数年にわたって開発してきた結果を日本のユーザーさんに公開する事になり、非常に大きな期待を抱いています。日本のユーザーさんたちに喜んでもらえるゲームになってくれればいいなと考えています。

ジョン氏: 「レジェンドオブエッダ」の1番の特徴は可愛いキャラクターによるRvRです。こういう可愛らしいキャラクターでRvRを楽しめるゲームはあまりなかったと思います。そういうところを日本のユーザーの方にもぜひ楽しんでもらいたいと思います。

パク・ゼソン氏: 本日からOBTを開始させていただきました。OBTではエッダのすべてを確認する事はできないだろうと思います。今後もチャプター2、チャプター3と色々な内容を用意しています。長い目で温かくエッダを見守っていただければと思います。

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(2011年 7月 30日)

[Reported by 石井聡]