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ガンホー、「ラグナロクオンライン」廣瀬高志氏、飯野平氏インタビュー
テストサーバーによる「新しいROへの道」、「Episode8.0」も体験!

7月2日収録




 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、MMORPG「ラグナロクオンライン」において、7月14日「Episode8.0:Ash Vacuum」(アッシュ・バキューム)を実装する。前回実装された「Episode7.0」に続く新エピソードで、プレーヤーは新たに開かれた異世界を冒険することになる。

 今回はアップデートに先がけて各要素を体験することができた。本稿ではその要素を紹介していくが、同時に行なわれた「ラグナロクオンライン」制作担当の廣瀬高志氏と、マーケティング担当の飯野平氏のインタビューを紹介したい。

 両氏がインタビューで明らかにしたのは、通称「サクライR」と呼ばれるテストサーバーの設置である。韓国の「ラグナロクオンライン」は6月17日に3次職実装を含むアップデートが行なわれ、ゲームシステムそのものが変更されるという大きな変化を迎えた。その概要については、弊誌でもGravityへのインタビューで明らかにしたとおりだ。ガンホーではこのアップデートに関して、日本のユーザーが大きな不安と期待を持っていると考えており、「日本ユーザーの望むゲームバランスを模索するため」にテストサーバーを設置することを明らかにした。

 大型アップデートの前にあえてテストサーバーを設置し、日本のプレーヤー自身の意見を取り入れて韓国とはどのように変えていくかを模索する、というのはあまり例のない手法である。そこには今のユーザーを大切にしたいという姿勢と共に、やはり新バランスへの不安も感じざるを得ない。運営側はどういった考えで、テストサーバーを準備するのだろうか。



■ 韓国での思い切ったアップデートによって生まれた不安。日本の運営がユーザーと模索する新しい「RO」とは?

ゲームサービス部一課課長の廣瀬高志氏
第一マーケティング部部長の飯野平氏
「ラグナロクオンライン」の新コンテンツに実装に関しては時間がかる印象がある。これは廣瀬氏を始めとしたスタッフが、ゲームバランスに関してこだわりを持ってGravityのRO開発チームと協議をしているからだ。今回の大きな変化では社内でも様々な議論がなされているという

 「ラグナロクオンライン」マーケティング担当の飯野平氏は最初に「今回、インタビューという形でどうしてもユーザーにアピールしたいのは“今後の「ラグナロクオンライン」を一緒に考えていきたい”ということです」と語った。

 韓国では6月17日にテストサーバーであるサクライRの要素が本サーバーに実装され、新しいルールによって『ラグナロクオンライン』がスタートした。この変更部分に関して、日本でもテストサーバーを立ち上げ、ユーザーに変更された世界を体験してもらった上で、日本のユーザーに向けた新しい世界を模索していきたいという。

 テストに関しては、様々なテスターを募集していく。スタート時からプレイして何人もキャラクターを持っている人から、初心者まで、幅広いプレーヤーを対象にしていく。テストの予定は1カ月だが、延長する可能性も大きいとのことだ。テストは1からキャラクタを育てる、攻城戦をプレイするなど様々なテーマを提示していく。キャラクターは数人作成可能なので、多彩なシチュエーションに対応できるシステムとなる。

 アップデートに関しては、専用のSNS(ソーシャルネットワークサービス)をスタートする予定だ。こちらはテスター(他のプレーヤーの参加に関しては検討中)が参加することができ、ここで「ラグナロクオンライン」の方向性を議論することができる。運営側はブログを使って開発者の見てもらいたい方向性や、提示する将来像を紹介することでユーザーへの理解を求めていく。「開発者を日本に招いて理解を求めるということも必要かもしれません」と飯野氏は語る。

 制作担当の廣瀬高志氏によればサクライRの情報が出てから、日本のユーザーには期待と共に“不安の声”があり、この不安を解消し、より日本のユーザー向けのゲームバランス、ルールを模索するためのテストサーバー設置だという。具体的には、7月中に募集を開始し、数千人規模のテスターを選別、8月末か9月にテストサーバーを稼働し1カ月間テストを実施する予定だ。

 韓国では戦闘の計算式など根本から大きく変わっている。「今までの“常識”が全く変わってしまった」という。今回は新しいストーリーの導入より、システムアップデートの意味合いが強い。3次職の導入というのが1番大きな要素だが、ゲームバランスに関して全く新しいものになっており、賛否両論の意見が出ている。廣瀬氏はあくまで1プレーヤーとして新しい「ラグナロクオンライン」をプレイしたときに「ここだけは譲れないな」と感じたポイントがあったという。

 「『ラグナロクオンライン』は、韓国のオンラインゲーム創成期に生まれた作品なだけに、ある意味とんがった、特別なゲームバランスを持っていたゲームなんです。ステータスを極端に割り振ることでユニークな戦い方ができるキャラクターが育てられたり、アイテムとのカスタマイズでさらに先鋭的な性格を持たせることができた。特殊なキャラクターを作り、パーティーでスキルを連携させて強力な敵と渡り合ったり、特殊な戦い方が楽しかったのですが、どちらかというと“昨今サービスされているMMORPGのゲームバランス”に近付いた感じになりました」と廣瀬氏は語る。

 “ここだけは譲れない”具体的なポイントとしては、戦闘での計算式が、ステータス依存だったものが、基本性能依存に変わり、防具も「何%減」といった割り算式だったものが単純に引き算式になり、高レベルプレーヤーは改めて強力な装備の獲得が求められること。この他にも装備のルールは大きく変わり、ステータスでの変化の幅も小さくなったこと。また、経験値が固定だったものがレベルによって減少し、弱いモンスターを倒しても経験値が入らずドロップ率も減少する。アイテム収集のために弱いモンスターを狩る、といったこともし辛くなることなどを挙げてくれた。今までの装備の価値がなくなるなど、コアプレーヤーにとっては大きな変化に戸惑いと反発が感じられる点も多くなっているという。

 日本では韓国で実装された仕様に対して、ベースは韓国のものを使いながら、独自のバランスを模索していく予定だ。変化に対しては特に日本のプレーヤーにとって「これまでの『ラグナロクオンライン』の特徴が薄くなってしまう!」という意見が出ると予想される。これは、日本の運営スタッフが韓国バージョンをプレイしたときにも感じたことであり、この問題に対処するために現役プレーヤーに問いかけようというのが今回のテストの主旨である。

 テストは要素を先行体験という目的ではなく、「どう直していくか」を重視する。どう直すか、もしくは方向性をどうするか、そういった意見を集め、開発元のGravityへ届けて日本版の「ラグナロクオンライン」のアップデート要素を決定していく。「私達もテストをしているが、やはりユーザーさん自身の意見と、数千人規模のチェックで方向性を決めていきたい。社内では瞬間的に変化に対する反発も生まれる場所もあるが、プレイしていくユーザーさん達から意見をもらい、考えていきたいと思っています」と飯野氏は語る。

 ちなみに、韓国のテストサーバー「サクライR」は1年間テストを繰り返し、ユーザーの意見を聞いての実装となった、それでも賛否両論の意見が出てきた。それはなぜなのだろうか。廣瀬氏は「武器や防具などアイテムに関しては、“今後の拡張性”を視野に入れたのです。現在のバランスでも頭打ちになっている部分がある。“閉塞感”を打破する意味でのルール変更なのです。取っつきやすくなった部分もあります。ただ現在では、今まであった個性が薄くなっている部分もある。将来性を持たせたいるための変更は絶対に必要なものなので、良い答えを出して行かなくてはいけないと思っています」と語る。

 日本の「ラグナロクオンライン」はクオリティやゲームバランスに関してはかなり慎重に調整し、実装しているように感じられる。今回の要素に関しても、テスト期間をきちんととり、コンテンツを見直しながら実装していく方針だという。廣瀬氏は「僕としては3次職を1日も早くプレイしてもらいたいのはもちろんですが、それでもゲームバランスも考えて慎重に進めていきたい」と語る。3次職を含むアップデートに関して、こういった慎重なテストを行なうのは現在の所韓国の他は日本だけで、今後他の国へはどのバージョンが実装されるかは今のところわからないとのこと。もしかすれば日本でチューニングしたバージョンが今後世界に広がるかもしれない。

 今回のテストサーバー立ち上げは、韓国の実装前から計画していたものだ。ガンホースタッフは日本での3次職実装にあたり、早くからテストサーバーを立ち上げ、ユーザーから直接意見を吸い上げてから実装するバージョンを模索していた。単純にテストを行なうだけでなく、様々な方向性で将来像を模索し、ユーザーと共に考えていく状況を準備しているという。

 それだけ賛否両論が必至の変更ならば、日本ではいっそ実装せず、現在のバランスのまま将来像を模索できないのか、という質問をぶつけたところ飯野氏は「それだと3次職が実装できません。それにやはり現状では頭打ちになってしまっている部分も確かにある。強い敵を出すために単純にHPと攻撃力を高くするといったことしかできなくなってしまうかもしれない。基本的には変化が必要であるというのが私達とGravityの総意なんです」と語った。

 「これだけ運営を続けているタイトルですが、これほど大きな変化というのは今までありませんでした。『ラグナロクオンライン』の将来を見越して変えていきたいと現在考えています。その中で、ユーザーさん達の意見が反映される機会というものを設けたいと考えました。私達も力を入れて取り組んでいきたい。これまでにない規模で、SNSという公式の議論の場も用意させていただき、本気でやっていきたいと思っています」と飯野氏は語った。

 最後にユーザーへのメッセージとして廣瀬氏は「ユーザーさんからは日々貴重なご意見をいただいています。これに関しては本当にお礼を言いたいです。今回、大きなターニングポイントを迎えるにあたって我々も努力していきたいと思っていので、ユーザーの皆さんも今後ともどんどん意見をお願いします。必ず良い形で『ラグナロクオンライン』を提供していきたいと思っています。不安に思っている方もいるとは思うのですが、是非ご安心ください」と語った。



■ 次元の狭間に広がる異世界への冒険。高レベル向けコンテンツ「Episode8.0」

新エピソードを説明した第一マーケティング部第一企画課の中村聡伸氏(右)と、ゲームサービス部一課の長澤誠吾氏
光り輝く次元の狭間。この先が新しい冒険の舞台だ
待望の全体マップを実装。大陸の形が改めて確認できる

 今回は、インタビューに加えて、7月14日に実装される「Episode8.0:Ash Vacuume」(アッシュ・バキューム)も体験することができた。新エピソードは前回の「Episode7.0:Return of Arcenemy」(魔王モロク)から直接繋がるエピソードだ。

 前回のEpisode7.0では伝説のモンスターである魔王モロクが復活、街を消し飛ばし次元の狭間のような世界を作り世界を混乱に陥れた。プレーヤー達は魔王モロクを追うクエストをこなしながら、ついに対決、魔王モロクは次元の狭間に逃げ込んでしまった。「Episode8.0」はこの直後のストーリーだ。冒険者達の活躍によって魔王モロクは一旦この世界から離れたが、彼がいる限り心の平和は訪れない。冒険者達は彼を追って次元の狭間に飛び込むことになる。

 次元の狭間の向こうには「アッシュ・バキューム」と呼ばれる異世界が広がっていた。この世界は危険なモンスターが生息する場所で、東には寒冷地帯、西は熱帯の沼地という非常に奇妙な場所である。しかし元の世界にない鉱物などもあり、ルーンミッドガッツ王国を始めとしたこれまでの世界の人々はこの新世界に駐屯地を建設、世界の調査に乗り出した。

 プレーヤーはアッシュ・バキュームを調査する冒険者としてこの世界を訪れることになる。ルーンミッドガッツ王国の首都プロンテラにいる調査隊の募集に応募することで異世界へ行くことができる。このクエストにはレベル70以上のキャラクターが挑戦することができる。中〜上級者向けのコンテンツだ。

 地の底に光る光の玉の形をした次元の裂け目を通ることで、アッシュ・バキュームに行くことができる。この駐屯地は様々なNPCがいる。レーダーのようなオブジェクトが面白い。この世界の魔力を調査しているという。棲息するモンスターを捕らえた檻もある。時にはこの檻からモンスターが脱出する場合もあり、そのときは駐屯地の中といえど彼らに襲われる場合があるから注意が必要だ。

 駐屯地の中央には司令官がいて、彼からクエストを受けることになる。また、魔王モロクの復活に関するクエストに登場したNPCも再登場するという。ちなみに魔王モロクが復活してからはその前のモロクに関するクエストはプレイできなくなってしまったが、今回の場合、魔王モロクと対決するEpisode7.0のクエストは変わらず挑戦することができる。

 この他、アッシュ・バキュームには猫の姿をした種族が登場する。彼らは位置保存サービスなどこれまでの世界の「カプラサービス」のような働きをするNPCだ。猫の種族はモロクが生んだ次元の狭間で迷い込んだ種族で、元の世界に帰る道を探しているという。アッシュ・バキューム周辺では湖をクリックすることで釣りができるようになっており、釣りの成果を渡すことで「猫の手信用ポイント」をゲットすることができる。ポイントを溜めていくことでサービスの内容が増えていく。

 この駐屯地からアッシュバキュームを探索することになる。外の世界は熱帯の沼地スプレンディッドフィールと寒冷地帯マヌクフィールドの2つがある。どうしてこんな極端な世界になっているかはクエストを通じて明らかになると言う。各フィールドは2つのマップで構成されている。それぞれ1つ目のマップはそれほどモンスターも多くない。レベル80のキャラクターでも経験値稼ぎができるという。新モンスターは、新しい装備をドロップする。実装時には多くのプレーヤーでにぎわうことになるだろう。

 2つめのマップは共にボスモンスターが登場する。特に雪のマップのハードロックマンモスは取り巻きのモンスターも出すのがやっかいだ。パーティープレイで立ち向かう必要があるだろう。また新マップでは不思議な岩から鉱石を採掘することも可能。貴重な鉱石を集めることでアイテムなどが入手できる。釣りと共に、今後こういった収集系のアイデアがどのような使われ方をするのか気になるところだ。

 この他には、インターフェイスの改善が行なわれている。スキルのツリー表示が可能になり、画面の見やすさが増している。また、待望の「全体マップ」が実装されている。「ラグナロクオンライン」ではこれまでなかった機能で、自分たちの世界を眺めることができるようになった。パーティーメンバーがいる場所が表示されたり、小さなマップが出たりと機能も充実している。

 また、同時期に「オークの記憶」というメモリアルダンジョンが追加される。レベル30以上のキャラクターが対象で、中級者向けのコンテンツであるため、レベル80以上のキャラクターでは挑戦できない。こちらはキャラクターの育成を支援するようなバランスでレベル上げもしやすいとのこと。オーク族の過去の話に関わる、といったストーリー要素にも注目だ。

 メインとなるコンテンツは中〜上級者向けだが、それ以外のコンテンツも追加して全体のバランスを意識していると感じられた。実装時期はかなり遅いが、全体マップはゲームの雰囲気がきちんと感じられる本格的なもので好感が持てる。コンテンツのアップデートに加え、日本で開催される世界大会など、「ラグナロクオンライン」はまだまだ多くの人を引き付けるタイトルとして成長していきそうだ。


異世界アッシュ・バキュームの駐屯地。猫型人間やモンスターの檻などこれまでになかった要素が見える。70レベル以上のキャラクターならばクエストを受けて挑戦可能だ
世界の西側は亜熱帯の沼地になっている。ペガサスのようなコルヌスは自分から攻撃を仕掛けない限り襲ってこないが、1度戦うと周囲の敵がリンクするのがやっかいだ
東側は雪に覆われている。何故こんな奇妙な気候なのだろうか。ボスモンスターのハードロックマンモスは雪男のような取り巻きのタタチョを召喚して襲ってくる
今回のアップデートでも多彩なアイテムが追加される。新モンスター以外にもドロップするモンスターが増えた。また、新攻城戦の報酬も追加されている


□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ
http://www.gungho.co.jp/
□「ラグナロクオンライン」のページ
http://www.ragnarokonline.jp/
□関連情報
【6月24日】ガンホー、WIN「ラグナロクオンライン」
大型アップデート「エピソード8.0」を7月14日に実装
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20090624_296283.html
【5月25日】ガンホー、「『ラグナロクオンライン』ファン感謝祭2009」を開催
RJC2009の覇者は、手数で勝利をもぎ取ったGreensleeves!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20090525_170027.html
【5月19日】「ラグナロクオンライン」日本最強ギルドが5月23日に決定!
「RJC2009」はここに注目! トーナメントの観戦ポイントをガンホー中村聡伸氏が解説
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20090519_169519.html

(2009年 7月 10日)

[Reported by 勝田哲也]



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