発売元 CDV Software Entertainment
ドイツCDV Software Entertainmentの新作リアルタイムストラテジー「Codename: Panzers」のMultiplayer Demo。先の5月に公開されたシングルプレイ版の持ち味を活かした内容で、個人的にかなり楽しめた。アカウント登録不要のサーバーブラウザが内蔵されているのも好印象だ。
「Codename: Panzers」は、第二次世界大戦をモチーフにしたリアルタイムストラテジー。二次大戦モノのミリタリーRTSは「Close Combat」以来、RTSジャンルのメインストリームとしてすっかりメジャーとなったが、今年は例年にもましてミリタリーRTSが豊作の年で、二次大戦モノのミリタリーRTSは今年の最激戦区といっていいかもしれない。
その中でも「Codename: Panzers」は頭ひとつ飛び抜けた出来で、今年の大本命であるCodemastersの「Soldiers: Heroes of World War II」がガチガチのリアル系RTSなのに対し、「Codename: Panzers」はゲーム性を重視したデザインで、ミリタリーRTSとしては必要不可欠な戦場のダイナミズムに溢れている。なによりミリタリーRTSとしては久々にマルチプレイにも注力したタイトルであるところを評価したい。
Multiplayer Demoでは、最大8名でチーム戦を楽しめる。全参加者はあらかじめポイントを消費して、歩兵、砲兵、戦闘車両、補給車などからなる部隊を編成しておき、その戦力で敵勢力の撃破を狙っていく。人数にもよるが、数十台の戦車が一斉に進軍する姿はなかなか壮観だ。
同作のマルチプレイのおもしろさは、単純に効率的に編成された戦力を集中投入すれば勝てるという単純な内容にとどまらない、奥の深いゲームデザインにある。その一端が、爆撃要請や落下傘部隊投下などの“持ち駒”の存在である。
たとえば、こちらは戦車主体で、相手は装甲車と歩兵中心だったとする。一見、攻防に優れた戦車軍団のほうが圧倒的有利のように見えるが、逃げる相手を無理に追いかけると、一方的に激しい爆撃を浴び、さらに部隊の後方に落下傘部隊が降りてきて大事な補給部隊がやられ、ぼろぼろになった戦車軍団を、後ろで控えていた野砲集団の砲弾が襲いかかるといった具合で、持ち駒の使い方次第で戦局をいかようにも転換できるというところが非常におもしろい。
特にDemoではドイツ軍しか使えないため、似たような編成にならざるを得ず、持ち駒の使い方が勝敗を分ける。ヨーロッパではすでに発売されているだけに、サーバーにはうまいプレーヤーがごろごろいる。対戦相手を全員コンピュータにすればひとりプレイも可能なので、まずはひとりでじっくり戦い方を学ぶといいだろう。
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