発売元 Ubisoft
いよいよ欧米での発売を今月下旬に控えた次世代アクションシューティング「Far Cry」のBonus Level Patch。出所はCryteckだが、提供先はファンサイト。実際にプレイしてみたところ、予想どおりクリティカルエラーでクライアントが落ちたり、イベントスクリプトが未完成のまま実装されていたりするが、見事なレベルエディットがそれらの未完部分をすべて帳消しにしてくれる。感想を一言で言えば「ついに秘密のヴェールを脱いだ」といった印象だ。Playable Demoをクリア済みの猛者は、ぜひとも一度プレイしておくことをお勧めしておきたい。
今回提供されたプログラムは、生のデータそのもので、圧縮ファイルを展開後、それらをPlayable Demoをインストールしたフォルダに放り込むことで、新しいレベルがプレイ可能になる。メニューの読み込み先を変えてしまうタイプなので、Launch Demoでゲームを開始するといきなり新しいステージの読み込みがスタートする。当然、既存のステージはプレイできなくなる。結構荒っぽいPatchだ。
今回新しくプレイできるようになったレベルは、前回と同様に南国の孤島を舞台にしているが、島の形からして大きく異なっており、一見して前回とは違う島であることを臭わせる。また時刻も夕方のようで、海面が夕日に照らされ、美しく輝いている。
ゲームの展開は、島内に潜んでいる無数のテロリストを武力駆除しつつ、レーダーマップに映る輝点を目指して進んでいくことになる。ミッション内容や具体的なオブジェクトは提示されないが、そのモトとなる1行テキストは存在するので、製品版では実装されるのだろう。
序盤から上空にヘリが舞って、向かいの小島に着陸したり、もたもたしているとモーターボートで攻められたりして、水際だった演出の巧さに感心させられる。また、崖の上のドラム缶を撃つと、崖を転がって下の敵を倒せたりなど、優秀な物理エンジンならではの戦術も採れて、プレイしているだけで楽しい。
このBonus Levelで白眉なのは、最初の目的地であるダンジョン入り口へ差し掛かってからで、このあたりから「Far Cry」の本質的な魅力が徐々に明らかになっていく。それはビジュアル面での演出であったり、真の敵であったりする。繰り返すが、イベントスクリプトは未完成らしく、不自然な演出がいくつか見られるが、いい意味で期待を裏切ってくれるBonus Levelだ。
Copyright 2003 Crytek/UbiSoft.
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