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【連載第127回】 あの、おもちゃを徹底レポート




あの大人気トイが魅力的な進化を遂げた!
コナミ「コンバットデジQ 砲塔旋回仕様 パンターG型」

「コンバットデジQ 砲塔旋回仕様 パンターG型」
発売 コナミ
価格 2,980円(コントローラー別売)
電源 アルカリ単3電池×4(コントローラーに使用)
発売日 発売中



パッケージでは、新機能の「砲塔旋回機能」をアピール
 テレビゲームにも通じるところがあるが、技術革新の瞬間を目撃するのもトイの愉しみのひとつ。今回紹介する「コンバットデジQ」は、手のひらに収まる“チョロQ”サイズながら、超信地旋回を行ない、赤外線の大砲を発射するラジコン。

 発売前後は大きな話題を呼び、自分でも手に入れたという読者の方も多いのではないだろうか。そんな「コンバットデジQ」だが、9月発売の新製品において、念願のギミックを遂に搭載した。そう、砲塔の回転だ。ますます面白さを増した「コンバットデジQ」の最新型をじっくりレポートしていこう。

機敏で力強い走行。欠点も解消され、さらに磨きがかかった!

 「砲塔旋回仕様戦車」として、新たに発売された車種は全部で4種類。ドイツ軍の「パンターG型」と「タイガーI型」、ソビエト軍の「T34/85型」、そしてアメリカ軍の「M4シャーマン」だ。人気の車種が一堂に会したような豪華ラインナップだ。

 「砲塔旋回仕様戦車」とこれまでの商品の違いは、戦車単品で発売されているということ。遊ぶには、別売のコントローラを購入する必要がある(2,980円)。「砲塔旋回仕様戦車」と同時に発売されたコントローラも、実はひそかに性能が向上しているのだが、それはのちほど。4種類ある戦車から、筆者は「パンターG型」を手に入れた。

 「コンバットデジQ」で遊ぶには、接着剤を使用する組み立て作業を行なう必要がある。とはいえ、たいした作業ではなく、ランナーに組み込まれたパーツを取り外し、戦車の本体に貼り付けていくだけ。パーツは小型ライトや予備のキャタピラなど、いわゆるディテールアップのみで、本体の95%は完成済みだ。遊ぶ際は、接着剤の準備をお忘れなく。

 久しぶりに触れた「コンバットデジQ」は、やはり味がある。外見は、シリーズのルーツとなる「チョロQ」を思わせるデフォルメが効いた丸みを帯びたデザインなのだが、細部はミリタリーファンをも唸らせるほどに造りこまれている。デフォルメとリアルの融合。このあまり他に例のない試みが、何度見ても飽きさせないポイントになっている。

 組み立てが完了したら、次は充電だ。充電は、別売のコントローラから行なう。コントローラーの裏側に設けられた接続口に、「コンバットデジQ」をセットすれば充電開始。10分間の充電で、約15分間の走行が可能になる。

キャタピラと一部パーツは組み立て式。作業には接着剤が必要 デフォルメとリアルの良いところがミックスされたデザイン
コントローラーは、軍事用の双眼鏡を模した重厚な雰囲気 戦車への充電は、コントローラーから行なう


 充電が終われば、さあ遊ぼう! ……といかないのが、「コンバットデジQ」。戦車本体とコントローラーのIDを揃えて登録する作業が必要なのだ。この機能のおかげで複数の戦車を同時に動かして対戦を楽しめるのだけれど、以前試したときは認識がうまく行かず、苦労させられた。

 「また、あの作業か……」といささか重い気分になっていたのだが、なんとこの新型コントローラでは、IDの登録が簡略化されているというではないか。操作したい戦車にコントローラの先端を向けて、電源をオンにする。これだけの動作でOKなのだ。いやあ、簡単! 胸の中がスッと晴れた。IDを登録する前に、試しにコントローラを操作する。戦車はビクとも動かない。しかし、簡単作業でIDを登録すると……戦車が動いた! これですべての事前作業が完了。

 砲塔を旋回させたい、という気持ちを抑えて、改めて基本動作をチェックしてみる。コントローラーには、左右にふたつのスティックがあり、これを操作する。左のスティックは前進と後退を、右のスティックは右と左方向への旋回を担っている。

 久しぶりの「コンバットデジQ」に感じたのは、走行がパワフルだということ。進行方向に障害物や傾斜などがあろうとも、キャタピラを使ってモノともせずに進んでいく。これぞ戦車だ。前進から後退、左前方旋回から右後方旋回と、操作の急な変更にも瞬時に対応し、とても気持ちいい。

 その場で急旋回をする超信地旋回は、右スティックと左スティックをほぼ同時のタイミングで、それぞれいずれかの方向に倒す。すると、戦車が駒のように猛烈に回転を始める。自動車のラジコンでは楽しめない、戦車ならではの豪快なアクション。やっぱり、いいねえ。


砲塔は自在に、そして左右130度への回転が可能

 いよいよ砲塔を旋回させてみよう。砲塔の操作は、コントローラの裏側にあるボタンを使用する。このボタンは左右にふたつあり、左側が旋回、右側が大砲発射になっている。左側のボタンを押しながら、旋回に使用する右側のスティックを左右に倒すと……動いた! 指の動きにあわせて、砲塔がゆっくりと左右に顔を向ける。

 はたから見れば、地味なアクションかもしれない。しかし、操作している方の興奮は大きい。何しろ、ほんの4~5センチしかない小さな戦車の砲塔を左右に操作できるのから。このテクノロジーは凄い!

 砲塔の稼動範囲は130度。これなら目標物をしっかり狙える。楽しくて、何度も何度もくり返して動かした。砲塔が動かない以前のバージョンに不満は感じなかったけれど、一度これを体験してしまうと、もう物足りなく感じるはずだ。というか、このモデルから「コンバットデジQ」に触れる人は、さぞかし深い衝撃を受けることだろう。

複雑な操作にも機敏に反応。ラジコンの醍醐味を味わえる これまでのシリーズにはなかった砲塔の回転。戦車好きにはたまらないアクションだ
【ムービー】
砲塔の旋回
※上画像をクリックするとムービーが閲覧できます



地雷のある危険地域を再現した新アクセサリ

 ご存知の方もいるかと思うが、「コンバットデジQ」には、たくさんのアクセサリが登場している。今回は「砲塔旋回仕様戦車」シリーズと同時に発売されたニューアイテム「コンバットデジQ専用 マグネット対戦フィールド」(2,980円)も手に入れたので、あわせて紹介しておきたい。

 このアイテム、ひと言で言えば「地雷を組み込める専用プレイマット」。えっ、地雷!  いやいや、あわててはいけない。地雷の正体は、マグネット。穴のあいたマットに磁石を埋め込み、その上に迷彩塗装の布をかぶせて使用する。うっかりと戦車を地雷=マグネットの上に走らせると、磁力によって数秒間操作不能になる。他のプレーヤーと対戦をすれば、敵の砲弾とともに地雷も脅威となり、スリルのあるプレイが楽しめるようになる、というわけだ。

 面白そうではあるけれど、筆者はこのアイテムにはいささか疑問を感じた。マグネットの上を通過しても、戦車が反応しないことがしばしば。プラ棒を立てて山を作る仕掛けも、山には見えず効果のほどがはっきりしない。う~ん。対戦プレイをし尽くして、さらなる刺激を求める上級者向けか。

スポンジのベースを9個組み合わせて、下地を作る 3タイプのプラ棒を自在に埋め込んで地雷(磁石)をセットする
その上に迷彩塗装の布をかぶせれば、フィールドの出来上がり 30度の傾斜を登ることが可能なので、プラ棒による起伏も簡単に乗り越える


 とはいえ、「コンバットデジQ」、しかも「砲塔旋回仕様戦車」シリーズの素晴らしさには何の変わりもない。気になりながらいまだ体験していないという人がいれば、「ぜひに」と熱烈にお勧めしたい。


(C)2003 KONAMI

□コナミのホームページ
http://www.konami.co.jp/
□製品情報
http://www.konami.co.jp/th/micro_ir/combat/


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(2003年10月9日)

[Reported by 元宮秀介]


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