発売元 Dream Catcher Interactive
Dream Catcherが7月に北米で発売を予定している「Emergency Fire Response」のPlayable Demo。中には「また消防ゲーか」と思った方もいるかもしれないが、6月26日版で紹介した「Fire Department」の完全英語版で、テキストがフランス語と英語、音声がフランス語だったものが、いずれも英語になっている。今回でDemo版を都合4回ぐらいクリアしているが、相も変わらずおもしろい。フランス産としては「Syberia」以来の吸引力を備えたタイトルだ。
「Emergency Fire Response」の魅力は、火災現場に突っ込むというヒロイックなゲーム性もさることながら、ファイアファイターによる火災消火の活動全般を抜群のディテールで描いているところにある。
基本的なゲーム展開は、携帯用の消火器で燃えさかる火を丹念に消していくことにあるが、それ以外にも、扉をまさかりで破壊したり、負傷者を肩に担いで救急車に運んだり、ガスの元弁を閉めたり、タンカーを安全地帯に非難させたりなど、さまざなアクションが用意されている。
また、格好いいアクションだけでなく、消化剤が切れたら消防車まで補給に戻らなければならなかったり、いったん助けた負傷者は救急車まで担いでいかなければならなかったりするが、これも車自体を動かして裏口に横付けすることで時間を短縮化できるなど、RTSのゲームシステムを存分に活かした戦術性の高いゲームデザインになっている。
Demoでプレイできる「3 Million Dollars」1~3ステージは、難易度は易しいため、よっぽどのことがない限り、隊員が死ぬような状況にはならないが、それでも消化中の炎が飛び火して隊員が火に包まれ、HPがぐいぐい減らされることもあり、得体の知れない敵との文字通りの熱い戦いがおもしろくてたまらない。
が、4回もクリアすればさすがに欠点も見えてくる。些事だが、ついでなので触れておくと、飛び火する炎にランダム性がないため、2回目以降のプレイでは先の展開が読めてしまうのだ。もちろん、上記のような細かいゲーム性から、最効率での消火活動を目指して何度もプレイできるが、炎の展開がランダムであれば、毎回違った展開でより楽しめたはず。あとは、これでマルチプレイが楽しめれば最高だと思うのはちょっと欲張りすぎるだろうか。
(C) 2003 Dreamcatcher Interactive
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