~ライターによる、GM思い出 暴れ語り~
●担当ライターが思い入れたっぷりにゲームとGMを語ります。
[注目!] サイトロンウェブシティ内「GMステーション」にお姉さん1P & 2Pが登場! 第1弾はお姉さん2Pの「セガゲームミュージック」徹底レビュー!!
■ Dance Dance Revolution 3rdMIX オリジナル・サウンドトラック Presented by Dancemania
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'99年12月に、東芝EMIから発売された「DDR3rdMIX」のオリジナルサウンドトラック。「Dancemania」などに収録されている版権曲に関しては、「それ、ゲームミュージックじゃないじゃん」という向きもあるかと思います。うーん、そうかもしれない。でも、ゲーム以外の音楽を聴く習慣があんまり無い(とりわけ洋楽)私には、「BUTTERFLY」などを聞くきっかけが、「DDRの筐体から聞こえてきた」というところで、ゲーム音楽と完全に分けて考えることは難しいんです。だって、ゲームやってなきゃ聞いてないもの。 |
ついにシリーズ8作目が発売となる「Dance Dance Revolution(ダンスダンスレボリューション、以下DDR)」。こんなにシリーズが続くなんて、正直思っていませんでした。「DDR」以外もそうだけど、ゲーセンの音ゲーコーナーを見回すに、そのシリーズの多さに凄まじいなぁと思います。
最初に「DDR」の台に1人で上がる勇気を与えてくれたのは、1つの曲、「BUTTERFLY」でした。「あいやいや……」の印象的なフレーズで始まる、可愛いボーカルがたまらん曲です。東芝EMIの「ダンスマニア」などにも収録されてるので、「DDR」をやったことがない人も聞いてほしいです。
私は当初、この「BUTTERFLY」がやりたくて、「DDR」をやっていたようなもんです。矢印が少ない簡単モード「NORMAL」で踏めたら、次は難しい「ANOTHER」でやって、やっぱり面白い!
そしたら今度はもっと矢印の多い「MANIAC」が登場したんで、次はそれで……、むむ?
矢印が多すぎて全然ダンスに見えないよ、でもまぁ「BUTTERFLY」だけはクリアしなくちゃねと。「MANIAC」=「バタバタしていて見た目が変」というラインを越えて以降は、雪崩のように矢印地獄にはまり込み、さらなる矢印を求めてやり続けました。矢印がぐちゃぐちゃあって、BPMが速く、譜面のパターンさえ面白ければ、後は何でも良いという感じで。足がすり減ってなくなってもいいよ、と思う感覚は今も変わりません。
でも、矢印の種類は4つしかなく、2本の足で踏むことを考えれば、だんだん足運びのパターンも出尽くしてくるわけで(それでダブルプレイもかじるわけですが)。それでも結局シリーズを7作目までやり続けるモチベーションを、何が維持しているかと言えば、1つはコンボをつないだりパーフェクトを狙うという遊びの部分の面白さであり、1つはたくさんのノリのいい楽曲群です。
「DDR」の曲はサイコーです!!
毎度最新シリーズが出る度に、今度はどんな曲があるんだろう、って楽しみで仕方ないです。この「3rdMIX」に関して言えば、海外アーティストによるダンス楽曲のセレクションもツボにくるものばかりだし、コナミオリジナルの楽曲もまた「DDR」のゲーム性にマッチしつつ、ツボをぐさぐさ突く曲ばかりです。
「3rdMIX」の「Dancemania」からのセレクトでは、まず「ぶーんぶーん」というボーカルがあまりに有名な「BOOM
BOOM DOLLAR(K.O.G G3 MIX)」。これは、ダブル譜面の左右の激しい振りっぷりに、おなかがねじれそうになってキツ楽しい!
また男性ボーカルが勇ましい「CAPTAIN JACK(Grandale Remix)」は、1人用のMANIAC譜面が「そんなリズムで踏ませるのね」っていう素直じゃないところがあり、「ちきしょうー、これ何なんだー」とか言いながら、楽しんでました。エンジン音がサーキットの緊張感をもたらす「RACE」は、ダブルをやり始めた当初に、練習曲としてお世話になりました。豪快な同時踏みに、楽しみながら1Pパネルと2Pパネルの位置を体に覚え込ませてもらいました。
コナミオリジナルでは、「DEAD END」のサイレンに急き立てられる危機感がたまりません。交互に足が出る踏みやすい足譜なんだけど、すごく速いと感じてた当時は、つながった瞬間「よしっ!」と思ってニンマリしたもんです。サイレン音と言えば、6枚のパネルが楽しかった「DROP
OUT」もいいよね、あの足譜さいっこーに好きだったなぁ!
あ、すいません話を「3rdMIX」に戻して。女性ボーカルがパワフルで、男性のMCに叩きのめされる「DYNAMITE
RAVE」。これはめったに繋がらない憎い部分が一カ所……つながらないと言えば、アフリカの民族音楽を意識した打楽器が野性味いっぱいにリズムを取る中、獣が「ガルー」って吠える「AFRONOVA」。最後に来る、ぎっしり詰まった同時踏みには、私が「ガルー」って吠えますよマジで。
そして、コナミオリジナルと言えば、シリーズに当初ボス的存在として君臨していた「PARANOiA」!!
かっくいぃー。「3rdMIX」では「PARANOiA Rebirth」の途中の八分ノンストップ部分や、後半が面白いですね。でもパラと言えば、BPM190の「PARANOiA
MAX~DIRTY MIX~」が登場した時の衝撃が、心の中から消せません。オリジナルのパラと言えば、タイトル表示画像が水色だけど、選曲画面に姿を現した、見慣れない暗いトーンのタイトル表示。聞き慣れたオリジナルのパラが、DIRTYにMIXされて、邪悪で挑戦的なオーラをまとい、「クリアできんのかよ、やってみろよ」って言ってるように聞こえてきました。なので、毎度パラと名の付く新しい曲が出るたびに「やるぜー」って気分になるし、次はどんなパラかなーっていうのも、楽しみのひとつです。もうすぐ発売される新作「DDR」も、ロケテストで新パラを発見して、大興奮でした。ふふふー。
「3rdMIX」が発売された時期は、丁度シリーズ2作目でシステムにも慣れ、最高難度のモードでも、怖じずにいろいろ選曲して遊べる程度には成長してました。なので発売当初は、ご近所に穴場を発見して、最初っから「MANIAC」限定で狂ったように順番に遊び倒したんです。たっぷり時間をかけて、いろんな曲で踏みまくり!
人生これ最高~、という感じでした。濃密な時間を過ごさせてくれた「3rdMIX」は、シリーズの中でも一番思い出深いのです。
[Text : 河本 真寿美] |