発売元 Gathering of Developers
チェコのデベロッパーIllusion Softworksが3年越しで完成させた大作アクションアドベンチャー「Mafia」のPlayable Demo。製品版がリリースされてから1カ月あまり、「もうDemoは出ないのかな」と思わせておいていきなりの登場だ。これをプレイしておかなければ2002年度のアクションアドベンチャーは語れない。四の五の言わずまずはプレイしてみよう。
「Mafia」は、'30年代のアメリカの架空都市を舞台にしたバイオレンスアクションゲーム。タイトルどおりマフィア間の抗争を仮想体験できるところに醍醐味があり、毎回、救いがたい血みどろの死闘が繰り広げられる。アクションシューティングの尺度で言えば、バリバリのリアル系で、わずかな油断が命取りとなる。生き残りたいのならミリタリー系で推奨される暴勇は厳禁だ。
Demoではチュートリアルと序盤のミッションがプレイできる。チュートリアルでは、木造の小さな集会場を舞台に、基本操作や武器の扱い方などを学ぶことができる。中には渾身の力を込めて金属バットで人を後ろから殴り殺すというものもあり、チュートリアルからして早くも悪党度全開の内容。ゲームとはいえもはや後戻りはできない気持ちになってくる。
仕上げは小屋の外に止めてあるタクシーをジャックして、公道を抜け、広い空き地で車からの銃撃の仕方を学ぶ。主人公が小屋を出ると、休憩中の運転手らしき人物がいきなり手で頭を守るようにして腰を屈める。これは主人公が手に持つピストルに反応しての行動で、こうしたリアリティが街全体で再現される。ここが同作の凄さだ。
ミッションでは、会合が行なわれる駐車場まで車2台に便乗して移動する。この間の街並みの再現ぶりが素晴らしい。具体的にはレトロな雰囲気の街並み、歩道を通る人々や往来の車の流れ、何かが起こりそうな予感たっぷりの夕日などなど、まるで都市の中の住人のひとりだと錯覚させるリアリティに満ちている。この没入感の高さは、現行最高レベルだろう。サウンドまわりも実に凝っており、レトロ感たっぷりのBGMもさることながら、5.1chでリアリティたっぷりのサウンドエフェクトも特筆すべき内容の濃さだ。
駐車場で指定の場所に向かうと話途中で、敵対マフィアとの銃撃戦になる。プログラマブルでしばらく銃撃戦のどたばたが続き、主人公が慌てて車の影にしゃがみ込んだところからプレイアブルになる。このあたりの処理も非常にうまい。シングルプレイ専用ながら、満足度の高い内容だ。ゲームの細かい内容については「西尾ゆきの海外ゲームレポート」を参照いただきたい。
(C) 2002 Illusion Softworks. Mafia, the Mafia logo, Illusion Softworks, and the Illusion Softworks logo are trademarks of Illusion Softworks. All rights reserved. Published by Gathering of Developers. Gathering of Developers, the Gathering of Developers logo, Take-Two Interactive Software, Inc. and the A Take-Two Company logo are trademarks of Take-Two Interactive Software, Inc. All rights reserved. All other trademarks and copyrights are properties of their respective owners. Made in the USA.
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