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beatmania THE FINAL Original Soundtrack
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発売元:コナミミュージックエンタテインメント
販売元:株式会社ソニー・ミュージック ディストリビューション
製品情報:こちら
価格:2,243円(税込)
発売日:10月23日
品番:KOLA-001
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■ beatmania THE FINAL Original Soundtrack
「beatmania THE FINAL Original
Soundtrack」のインナー最後のページ、スタッフクレジットに「Special
Thanks to All BEMANI FANS!」とあります。
CDのインナーなどにはよくある言葉ですが、今回ほどこの言葉が胸に染みたのは過去に例がありません。せつなくて、なにかがこみ上げてくる、こういう気持ちを「万感の思い」というんでしょうね。
音楽シミュレーションというゲームのジャンルを確立し、そのはしりとしてひとつの時代を築いた「beatmania」シリーズ。最終作の「beatmania
THE FINAL」で「5鍵盤beatmania」としての歴史に、とりあえず幕を閉じます。
必然的にオリジナルサントラとして発売されるのもこれが最後になりますね。
「beatmania THE FINAL Original
Soundtrack」は、ラストを飾るにふさわしくプレイステーション版「beatmania」のアペンドCD「GOTTAMIX」初出の「Hunting
for You」新MIXのほか、全5曲のボーナストラックを収録。参加アーティストも新進の「D-Crew」や「PING
PONG」だけでなく、「beatmania」、「beatmania
2nd MIX」での大人気曲「e-motion」を生み出した「e.o.s」や、「do
you love me?」の「dj nagureo」、「OVERDOSER」の「MIRAK」など「beatmania」シリーズの礎を作ったアーティストが参加しているのも昔からのファンには感涙モノでしょう。
初期の頃から比べると「beatmania」の曲のジャンルもずいぶんと変化し、細分化されていますよね。
楽曲も、昔はキャッチーである意味ベタベタだったかもしれないけど、いろいろなジャンルの音楽を知る機会のない人に、「いいな!」と思わせる曲を提供し興味を持つきっかけを与えてくれたことはものすごい功績だと思うんですよ。
「beatmania」で未知の音楽を知り、いうなれば「beatmania」に自分の音楽観を育ててもらったプレーヤーってたくさんいるだろうし、そういうプレーヤーに対してシリーズごとにその時々の音楽シーンに合ったジャンル、曲を提示し、さらに興味を持たせてくれる。「beatmania」は楽しい音楽シミュレーションゲームでもあり、自分はまだ知らないけど「いい!」と思うかもしれない音楽との出会いの場でもあったのです。
このサントラにはMIXを含め全部で28の楽曲が収録されています。いつもなら「私のお気に入りは」とか書いているところですが、今回はFINAL
だし「これだ!」的なことはあえて言わないでおきたいな~、と思っています。
強いていえばトラックナンバー2、「dj
nagureo」の「2.14.13」が昔の「beatmania」を彷彿とさせつつ、全体的にはちゃんと「beatmania
THE FINAL」の曲らしく、昔にはない音色や展開になっているので「beatmania」の楽曲の変遷が一番わかりやすいかもしれません。どこかで聴いたことのあるようなリズムで、リズムを聴いてオブジェ(譜面)が想像できる曲に仕上がっているのは「dj
nagureo」さんが意識的にそうしたのでしょう。
「beatmania THE FINAL Original
Soundtrack」は、インナーもエンディングも終焉感が漂っていますが、ゲーム「beatmania
THE FINAL」はお店でまだまだ現役で稼働中です。
夏にふとプレイしてみて、4年前に入れ込んでいたころにはないほんわかとした気分でちゃんとたたけてもたたけなくても楽しく遊べたのが印象に残っています。「さわることが楽しい」と思っていたビギナーの時はそんな感覚だったんですよね。
今度ゲームセンターにいったらそのころの気持ちを思い出しながら筐体に「Togo
Project」さんのようにいってあげたいです。「さようなら『beatmania』、そしてスペシャルありがとう!」ってね。
[Text : 遠藤 美幸]
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GUITARFREAKS 8thMIX &
drummania 7thMIX Soundtracks
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発売元:コナミミュージックエンタテインメント
販売元:株式会社ソニー・ミュージック ディストリビューション
製品情報:こちら
価格:2,243円(税込)
発売日:10月23日
品番:KOLA-002
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■ GUITARFREAKS 8thMIX & drummania 7thMIX Soundtracks
白さが印象的なジャケットですが、別に間違って裏返しになっているわけではありません。ジャケットの表にも裏にも、タイトルロゴが無いけれど、「ギターフリークス8thMIX」と、「ドラムマニア7thMIX」のサウンドトラックです。両タイトルに追加された新曲を、全て収録しています。
オリジナルのギタドラ楽曲に加えて、「DDR」や「ポップンミュージック」からの人気曲が、冒頭を飾ります。この21曲については、作り手側の熱い想いが迸る、ライナーノーツも掲載されていて、読みごたえたっぷりです。
「ファミレス・ボンバー」や「ロシアンルーレット」などの、著名な版権曲のカバーも11曲収録されていて、ボーナストラックには「ツミナガラ……と彼女は謂ふ」のロングバージョン、モードセレクト画面などの4曲も合わせて、全37曲が収まっています。また、もれなく爽やかな男性ボーカルが印象的な、「infinite」のバンドスコアも付いています。
私が気に入っている曲は、気持ちよくドラマー気分(ギターはできないんです)にさせてくれる「The
sun shines through rain」や、「SWEET
FELINE」など。サンバのリズムが楽しくて、叩くとメロディーになってびっくりする「cachaca」も面白いです。面白いと言えば、「稽古!」とか「どすこーい!
」との掛け声が新鮮な「keiko
my love」。これはプレイ中に、相撲取りがチラつく画面のクリップが気になって仕方ない!
また、ギターでやってみたい衝動にかられる、古川もとあきさんの「THE
OCEAN AND YOU」も好きです。
ギタドラの楽曲って、自分が普段、能動的に聞こうとしないグルーヴ感を持つ曲が多いんです。ジャズや、'70年代のロックといったジャンルなんですが、これらを自分から聞くことは、まずありません……その理由は、食わず嫌いとでも言いましょうか。特にジャズと言ったら、オシャレなバーやカジノで流れているようなイメージに、ちょっと気後れしちゃうところがありまして。自分との接点、とっかかりがなかなか見付からないんですね。
ところが、ジャジーな曲って「ドラムマニア」で叩くと、めちゃくちゃしっくりきて楽しい!!
例えば、スウィングのリズムを、右端のシンバルで「ツータッタ、ツータッタ」って刻むと、もうそれだけでいかにも「やってます」っていう格好を付けられて、ドラマー風情を醸し出せるでしょ。
少なくともプレイ中には、「こういう曲も悪くないなぁ」って受け入れてる自分がいるんです。
今作「ギター8&ドラム7」は、シリーズの中ではどちらかというと軽めの、楽しい曲が多くなって、ポップになったという印象を受けます。でも、もちろん昔ながらのガツンとハードな曲もあります。サントラを聴いて、ぜひお店でいろいろ選曲して、遊びましょう。
[Text : 河本 真須美]
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