【連載第1回】 気になる海外ゲームをピックアップ


西尾ゆきの海外ゲームレポート

あなたは円卓の騎士になれるか!?
世界でもっとも旬な3D MMORPG「Dark Age of Camelot」

 「Meridian59」から始まった3D MMORPGの世界は「Ever Quest」で花開き、そして「Anarchy Online」や「Dark Age of Camelot」へと引き継がれることになった。その中でも、アーサー王伝説をモチーフとした「Dark Age of Camelot」は、後発ながら、世界観の完成度の高さと巨大勢力同士の「攻城戦あり多人数PvP」を実装したゲームシステムに賞賛の声が集まっている。
 現在、サーバ安定を保つために出荷制限がかかり、そのため国内外を問わず流通量が減って入手困難な状況が続いているが、すでに登録アカウント数が10万人を超えるほどの人気ぶりを博している。連載第1回目となる今回は、「Dark Age of Camelot」の魅力について、先達Ever Questとの比較も交えつつ、たっぷり紹介していく。長くなってしまったために2本立てに分けたが、前半は世界やキャラクタなど概要紹介で、後半は戦闘システムやレルム間の戦争の詳細となっている。なお、後半の記事末に輸入版の情報も扱っているので、ぜひ参考にしてもらいたい。

アーサー王死後の混乱時代を生き残れ

 「Dark Age of Camelot」(以下DAoC)は、アーサー王伝説をモチーフとし、アーサー王の死後、混乱に陥った世界で冒険をするという3D MMORPGだ。プレーヤーは3つの勢力のうち一つを選び、その勢力のプレーヤーだけが存在する「勢力ごとの世界」と、各勢力が対決できる「共通世界」とで、戦闘やクエストによってキャラクタを育てていく。

 プレーヤーキャラクタには様々なクラスがあり、戦闘系や魔法系のほかに、盗賊系(狩人系というか素早さ命)のクラスなども用意されている。各クラスには固有の戦闘系スキルがあり、その他にも万人が習得できる生産系スキルもあって、PC(Player Character)相手に商売をするということも可能だ。ただし、基本的には戦闘や冒険が主体のゲームであり、序盤でお金を稼いでいくには冒険者としての行動が必要になるだろう。

 DAoCの一番の特徴は、3つの勢力争いにある。通常、プレーヤーが冒険するのは勢力ごとに用意されたエリア(といっても国一つ分以上なのでかなり広い)だが、特定の場所から転送される共通エリアでは対人戦が可能なのだ。ここでは、敵の城に攻め込むための攻城兵器を使ったり、大規模な戦闘を行なえる。DAoCでは、勢力対勢力という大人数の戦いがデフォルトで楽しめるようになっている。

 ゲームの課金だが、開始30日間は無料。それ以降は、クレジットカードか現金(US以外はcoming soon)の支払いで、ひと月ごとの支払いなら月12.95ドル、3カ月ごとなら月11.95ドル、6カ月ごとなら月10.95ドルというお値段。大体、月1,300円~1,500円前後だ。まず無料で30日間たっぷりと遊んでから、その後を考えればいいのがありがたい。ただし、クレジットカードで使用できるのはVISA、MC、AMEXのみとなっている。それでは、ゲーム内の特徴をもう少し詳しく見ていこう。

大勢で集まるほど楽しいMMORPG。単独で戦うより、多人数で戦った方が経験値の実入りがいいため、パーティを組みたいという積極的な気持ちにさせてくれる ウィンドウ操作は左クリック、NPCとの会話は右クリック。操作体系は直感的でわかりやすいが、「/○○」といったスラッシュコマンドが多数用意されていて、開始当初はマニュアルと首っ引きになる
戦闘シーン。プレイは3人称視点と1人称視点が自由に選べられるが、3人称視点の方が戦いやすいことが多い。だが、臨場感では1人称視点に勝るものなし

3つの勢力に分かれた世界

 ゲーム内の世界は、レルム(Realm)と呼ばれる3つのエリアに分かれている。有体に言ってしまえば3つの国という感じだ。

・アーサー王伝説がテーマとなっている人間の国「アルビオン(Albion)」
・ケルト神話がテーマとなっているエルフや妖精、ケルト人の国「ヒベルニア(Hibernia)」
・北欧神話などがテーマとなっているヴァイキングやトロルなどの国「ミッドガルド(Midgard)」

 この3つの勢力は常に戦闘状態にあるという設定で、プレーヤーは3つのうちのひとつだけを選ばなくてはならず、同一サーバ内では他のレルムのキャラクタを持つことはできない。そして、各レルム間を行き来することはできず、レルムの異なる人々が接触するのはレルム同士の戦闘が行える対人戦が可能な特殊共通エリアのみなのだ。

 その他、レルムごとのグラフィックも一見の価値ありだ。EQはゲーム的には楽しいけれど個人的には今ひとつなじめない色使い(なんというか海外で緑色のケーキを見たときのような感覚)が好きではなかったのだが、DAoCではレルムによって特色を出しつつもリアリティのある落ち着いた色使いをしていて好感度大。おかげで、人間の国アルビオンではリラックスしてプレイすることができた。

【アルビオン(Albion)】
アーサー王伝説そのものといった感じのアルビオン。建物も英国風のものが多く、一番リアリティのある世界になっている。ブリトン人(Briton)、アヴァロン人(Avalonian)、サラセン人(Saracen)、高地人(Highlander)の4種族がいる

【ヒベルニア(Hibernia)】
不思議な建物が多く、いかにもエルフや妖精の魔法王国といった風情のお城があるヒベルニア。エルフ(Elf)、ケルト人(Celt)、フィルボルグ(Firbolg)、ルリキーン(Lurikeen)の4種族がいる

【ミッドガルド(Midgard)】
大きな湖と豊かな森に囲まれたエリアがある一方で、かなり険しい山岳地帯も存在するミッドガルド。北方人(Norseman)、ドワーフ(Dwarf)、トロール(Troll)、コボルト(Kobold)の4種族がいる

キャラクタのクラス・スキルも多彩

 3つの勢力ごとに種族があり、クラスもレルムごとに異って、非常にバラエティに富んだ内容になっている(下表参照)。これはレルム同士の戦いの時、大きな意味を持つようになってくる。

 ただし、その種類は決して極端な偏り方をしているわけではない。魔法の国ヒベルニアであっても肉弾戦な戦士はいるし、ヴァイキングやドワーフといった粗野なイメージのあるミッドガルドでも魔法クラスは存在する。

 実際のクラス選びだが、プレーヤーは最初に基本となるクラスを4つ~5つの中から選び、LV5以降さらにそれが分化する。おおざっぱに言えば、最初に戦士系、魔法系、僧侶系、盗賊系といった4~5系統のうちどれかを選んで、Lv5になったら、さらに細かく分かれたクラスを選ぶというわけだ。

 レルムや種族によって選べるクラスが異なるので、キャラクタメイキング時にはその辺を良く考えて種族を決定する必要がある。この辺の「どの種族でどのクラスにしようかなあ」というキャラメイクの楽しさは、シングルプレイ、マルチプレイを問わずにRPGとしての醍醐味と言える部分だろう。

【アルビオン】 【ヒベルニア】 【ミッドガルド】

キャラクタの成長は?

キャラクタメイキングは慎重に。自分が最終的に極めたいクラスから種族を決めるか、見た目重視で種族を決めるか悩むところだ。フィルボルグやトロールといった特殊な見た目のキャラも心惹かれる
 キャラメイキング時に決定した基本ステータスだが、成長はするものの上昇率はかなり低く、ステータスアップは装備品に頼る割合が多い。それよりは、クラスごとに用意されたスキルをどう育成していくかでキャラの特徴が出る。

 戦闘スキルは使用によってレベルがあがる熟練度制ではなく、レベルアップ時にもらえるポイントを自分で割り振って上げていくシステムだ。スキル上げ用ポイントはそれほど余裕をもってもらえるわけではなく、あれもこれもという風には育てられない。なにかびしっと得意なスキルを定めて、それを中心に育てるため、個人個人の戦闘スタイルが自然と際立つようになっている。一方、生産スキルは完全熟練度制なので、お金さえあれば誰でも簡単に武器や防具などを作ることができる。

 なお、レベル上げの苦しさだが、EverQuest(以下EQ)よりは心持ち軽い印象だ。お手軽なミニクエスト(task)があること、バインドを自分で行えるので機動力が増すこと、体力やパワー(マナやマジックポイントに相当)などの自然回復がEQよりかなり速いことなどが影響しているように思える。

 ただし、死亡した時に失った経験値は戻ってこないし(一部は回収可能)、特定のステータスも死亡時に失われて金で買い戻す必要があるしで、高レベルで死亡した場合のことを考えると一概に楽だとも言いきれない。

 レベルアップの間隔だが、初期レベル(LV1~LV5)は、約5時間で4レベル上昇できた。これは、単独行動&ややのんびりしたペースの冒険での上昇。ゲーム開始当初は、ナチュラルにプレイしていればそれなりにキャラクタも成長し、ゲームにのめり込んでいくことができる。

 それ以降はパーティプレイなどでガンガンにやっていくと5時間で1~2レベルぐらいずつ上昇。常に自宅で仕事をしている人間なので、お勤めの人とは微妙に異なるかもしれないが、ほどほどに満足する程度に遊んで1日0.5LV~0.8LV、目が痛くなるまで遊んで1日0.8LV~1.5LVという感じだった。当然、高レベルになればさらに時間がかかるだろうが、この手のMMORPGに慣れているパワープレーヤー(そして廃人)ならばもっと速くキャラクタを成長させられるはずだ。

 単独の狩りでも時間さえかければ、そこそこにレベルはあがるのだが、適度な強さで適度に経験値の稼げる単独の敵は探しがたい。回復役のいるパーティで間断なく強いモンスターと戦った方が、断然、レベルの上がりは早くなる。この辺の感覚は他のMMORPGとそれほど変わらないだろう。

キャラクタのクラスによって実に様々なスキルを持っている。右側のプレーヤーキャラは、盗賊系のスキルで光学迷彩でも着ているかのような状態になっているところ。なじみのないクラスの攻撃は見ていて楽しい

クエスト関連はどういうシステム?

該当レベル以上である時に特定のNPCに話し掛けるとクエストを受けられ、一覧表に記載される。ちなみに、相手のメッセージの【太字】で書かれた部分を聞き返すと会話が進むようになっている
 DAoCではNPCに話し掛けているとクエストを受けることがある。クエストをクリアすれば、経験値や、お金、アイテムなどをもらえる。もらえるものはクエストによって異なり、クエストごとに適性レベルが設定されているので、レベルの低いうちに異様にハイレベルなクエストを受けるということはない(レベルが足りないと、NPCは当りさわりのない態度しかとらない)。

 クエストを完了するには、いくつかのステップを必要とする。どこそこに何を持っていって、アレを倒して、それからそれからといった具合。楽しくやりがいのあるクエストもあれば、切なくやるせないストーリーのものもあり、バラエティに富んでいる。

 クエストの進め方手順は一覧に表示されるので、次に何をすればいいのか分からなくなってそのままということはない。ただし、「○○を倒せ」といった場合、こまかい情報までは表示されないことも多く、その辺は脚で探したりとか、どのくらいその地域の事を知っているかが重要になる。不親切すぎず、しかし過保護にはならない親切さがプレイしやすい。

 一方、クエストのほかにタスク(Task)と呼ばれるミニクエストも用意されている。主に「○○さんに○○を届けて」というお使いクエストなのだが、個人名を持った衛兵などにタスクをもらう場合はキリングタスク(Killing Task)と呼ばれるモンスター退治のミニクエストがもらえることもある。どちらも経験値とお金がもらえる上に、一人でもこなせる難易度なので、パーティプレイの合間にとか、あとちょっとでレベルアップだという時などにも重宝する。

 また、生産系のスキルを覚えていると、加入している組合の組合長から、生産系のタスクを受けることができる。これは実際に物を作ってお届けという感じで、NPCの商売人に売るより、高く引き取ってもらえる。

 タスクはクエストと違って1レベル内でこなせる回数がきまっている。これだけでレベルアップをさせないためだ。大体、1/3レベル~1/2分ほどタスクをこなすと、それ以上は次にレベルアップするまで受けられないようになっている。

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「Dark Age of Camelot」その2へ

(2001年11月6日)

[Reported by 西尾ゆき]


ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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