山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第68回

今年もやってきました!「ミニスーファミ」にアレとかコレとか「MOTHER2」とか入れて欲しかったなぁ話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

やっぱりやってきましたねー、手の平サイズのスーパーファミコン!

昨年に続いて今年も大ヒット商品になりそうな予感満載、「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」が登場です

「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」が発表されました。「ニンテンドークラシックミニ ファミコン」ことミニファミコンに続く第2弾であり、この発売自体はミニファミコンの人気を踏まえても予想通り期待通りといった感がありますけど、その特徴には予想以上なものがあります。

ひとつは、本体は小さいけど“コントローラーは当時の大きさ”になったところ。

ミニファミコンでも「コントローラーも小さいのはさすがに遊びづらい」という声がありましたし、やっぱり操作に関わるところは実用性を重視したいところ。この変更は嬉しいですよね。

……今は“一旦、生産終了”になっているミニファミコンも、コントローラーを当時の大きさにした「ミニファミコン Ver.2」になってくれるのもいいなぁとか思ってしまうのですが。

ちなみに今もプレミア価格になってしまっている「ミニファミコン」ですが、任天堂の製品紹介ページでは「本商品は、一旦生産を終了しております。生産を再開する場合は、改めてホームページでご案内させていただきます」と一旦の生産終了であること、生産再開の可能性があることをもともと記述していますので。仕様変更のあるなしに関わらず、ミニスーファミの発売に合わせた再生産を期待したいところです。ミニファミコンは出遅れて買わずじまいだった人もミニスーファミと一緒に揃えたくなるでしょうし。

コントローラーが当時の大きさになったのが嬉しいポイント! 写真のようにスーファミのコントローラーポートに見えるフタがついていて、そこを開いて差し込む作りになっているようです
幻の未発売作品「スターフォックス2」収録!

もうひとつ予想以上だったというか驚かされたのが“収録ラインナップ”。というか、「スターフォックス2」っていう初めて耳にするタイトルが収録されること。

僕も最初は「スターフォックスの2って何だ?そんなのあったっけ?」と、頭の上にハテナマークを浮かべたんですけど。

紹介サイトには

「スターフォックス2」は「スターフォックス」の続編として当時開発されていましたが、完成後、未発売のまま眠っていました。

とあり、つまり幻の作品であり、ある意味で新作を初めて収録するみたいなことになっているんです。これはただのノスタルジーアイテムではもう済まされないところがあります。

他にも全部で21タイトルが収録されるということで、どれもいい感じのラインナップ。収録タイトルは以下のようになっています。

ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン
F-ZEROスーパードンキーコング
スーパーマリオ ヨッシーアイランドスーパーマリオRPG
スーパーマリオカートスーパーマリオワールド
スーパーメトロイドスターフォックス
スターフォックス2ゼルダの伝説 神々のトライフォース
ファイナルファンタジーVIロックマン X
魂斗羅スピリッツ星のカービィ スーパーデラックス
聖剣伝説2超魔界村
がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻ファイアーエムブレム 紋章の謎
スーパーフォーメーションサッカーパネルでポン
スーパーストリートファイター II

この表は下の5タイトルだけ太字にしていますけど、これは日本版のミニスーファミだけに収録されるタイトルなんですよね。

この日本版のミニスーファミ発表の直前にはニンテンドーオブアメリカより海外のスーファミことSNESのクラシック版「Super NES Classic Edition」が発表されていますが、そちらの収録タイトルは一部が日本とは異なっています。

海外版の「Super NES Classic Edition」。見た目だけでなく収録ラインナップにも少し違いがあります

「Super NES Classic Edition」の収録タイトルは以下のとおり。上の表と同じく太字の5タイトルは「Super NES Classic Edition」だけに収録されるタイトルになります。

Super NES Classic Edition
F-ZEROスーパードンキーコング
スーパーマリオ ヨッシーアイランドスーパーマリオRPG
スーパーマリオカートスーパーマリオワールド
スーパーメトロイドスターフォックス
スターフォックス2ゼルダの伝説 神々のトライフォース
ファイナルファンタジーVIロックマンX
魂斗羅スピリッツ星のカービィ スーパーデラックス
聖剣伝説2超魔界村
悪魔城ドラキュラMOTHER2 ギーグの逆襲
カービィボウルスーパーパンチアウト!!
ストリートファイターII ターボ

これは悩ましいですよね。海外での知名度を考えつつのラインナップなんだとは思うのですが、なんといっても「MOTHER2 ギーグの逆襲」がSNESクラシックにあるのが羨ましいんですよ。

「MOTHER2 ギーグの逆襲」はバーチャルコンソールだってWii U/New 3DSにあって、どちらも毎回購入しているので、僕はあと何回「MOTHER2 ギーグの逆襲」を買えばいいんだろうみたいな、セガマニアな人の「スペースハリアー」を何回買えばネタ的な感じにもなりかねないですが、

「MOTHER2 ギーグの逆襲」は何本あったって困りません。むしろ何回も買いたい。

逆に日本のミニスーファミだけにあるタイトルの中から、「MOTHER2 ギーグの逆襲」と対になっているっぽい雰囲気なのは「ファイアーエムブレム 紋章の謎」だと思うのですが、こちらも当然捨てがたいですよ。

「MOTHER2 ギーグの逆襲」と同じく、「ファイアーエムブレム 紋章の謎」のバーチャルコンソールもWii U/3DSともに購入済みですし、「ファイアーエムブレム 紋章の謎」も何本あったって困りません! むしろ何回も買いたい。命ある限り。

……日本版と海外版とで、せめてテキスト要素の薄いジャンルのゲームでラインナップが違っていたなら、「そんなに欲しいなら両方買っちゃいましょ!」っていう話で済むんですけどねー。「MOTHER2 ギーグの逆襲」はテキストがっつりあるというか、むしろテキストの味が最大の魅力と言ってもいいところなので、難しいところです。

……いっそミニスーファミにも「MOTHER2 ギーグの逆襲」を入れて、海外版にももう1タイトル追加したりできないですかね?「ファイアーエムブレム 紋章の謎」は英語版がないっぽいので、「ワイルドトラックス」とかでどうでしょう!?

……それはそれでミニスーファミにも欲しいわ。

まぁ、こんな感じに「これが欲しかった!」なんてわがままを言いだすと収拾がつかないというか、キリがないですよね。人それぞれに思い入れのあるゲームがあるわけで。ただまぁ、こんな話をしているうちが1番楽しいっていうのもあるんですけど。

任天堂タイトル以外も自由に考えていくと、それこそスーファミは名作の宝庫ですから。RPG系の有名タイトルは軒並み入ってくるでしょうし、ラインナップにシューティングゲーム成分がもうちょい欲しいかなというところから、「グラディウスIII」が入ってて欲しかったっていう人も結構いそう。アクションとクリエーションのバランスが良くてじっくり遊べる「アクトレイザー」とか、今でこそ再評価されそうな「セプテントリオン」とかもいいですよねー。

何かをどうにかこうにかして「Wizardry I・II・III~Story of Llylgamyn~」が収録されていたならミニスーファミをあと5台は買う……っていう僕のような人もいることでしょう(「Wizardry I・II・III~Story of Llylgamyn~」はニンテンドウパワーというゲームの書き換えサービスで販売された希少なタイトル)

「Super NES Classic Edition」の収録タイトルはこんな感じに。右下の「EarthBound」が「MOTHER2 ギーグの逆襲」の英題版ですね。日本版にも「MOTHER2 ギーグの逆襲」が欲しかったという声はたくさん出てきそうです

世代な人にとってはこんな話も広がっていく待望のミニスーファミなわけですが、今でもプレミア価格になってしまっているミニファミコンのことを踏まえると、今回のミニスーファミはそれ以上の人気となりそうですし、ちゃんと遊びたい人の手にしっかり行き渡って欲しいなぁと思います。まずはそこが1番ですね。購入したいという人は、予約開始の情報等をしっかりチェックして頂きたく思います。

ではでは、今回はこのへんで。また来週。