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「RETRO GAME A LA CARTE(レトロゲームアラカルト)」開催

レトロゲームの歴史的意義を大いに語り合う

4月16日、17日 開催

 Mintomoは4月16日と17日、静岡県にある総合コンベンション施設プラサヴェルデにて、レトロゲームに関するシンポジウム「RETRO GAME A LA CARTE(レトロゲームアラカルト)」を開催する。予約は不要で、入場は無料。

 このシンポジウムは、レトロゲームの文化を見つめ直すことで、文化をより豊かにし生活に彩りを与えることを目的としている。各方面の専門家やファンが共演し、パネルトークのほか、「宝さがしゲーム」などの展示や各種レトロゲーム関連CDなどの販売、レセプションなども行なわれる。

 登壇者は、スペースインベーダー生みの親である西角友宏氏、「それはポンから始まった」の著者である赤木真澄氏、「レトロアーケードの宝庫」高井商会社長の高井一美氏、「ゼビウス」などのゲームを手掛け、「ゲームの神様」と呼ばれる遠藤雅伸氏、ファミスタの父である岸本好弘氏、ミスタードットマンと呼ばれる小野浩氏、ドルアーガの塔シリーズのキャラクターデザイナーである、篠崎雄一郎氏ほか。またパネルトークなどの司会として、オニオンソフトウェア代表のおにたま氏も参加する。講演の詳細は公式サイトを参照して欲しい。

【主な登壇者】
赤木 真澄氏
日本国内で古くから発行されていたアミューズメント業界紙「ゲームマシン」 (アミューズメント通信社)を手がけ、その膨大な資料を元にビデオゲームの歴史を解説した「それはポンから始まった」を出版。国内のビデオゲーム黎明期を記した貴重な書籍として、高い評価を得ている
遠藤 雅伸氏
モバイル&ゲームスタジオ相談役、1981年に株式会社ナムコ入社、「ゼビウス」「ドルアーガの塔」「グロブター」「イシターの復活」など、革新的なゲームを数多く手掛ける。2007年から、日本デジタルゲーム学会理事に就任。2014年から、東京工芸大学芸術学部ゲーム学科教授に就任。「ゲームの神様」として、ビジネス、アカデミック両面から多くの貢献をしている
小野 浩氏
ドット絵歴35年のおやじクリエイター。某社で、ビデオゲーム初期からのドット絵やらタイトルロゴやら、アーケードやら家庭用やらと、関わったゲームは多数。小さいサイズ、少ない色数でどこまで表現できるかの限界に挑戦、西洋・東洋の有名絵画をドット化している。昔は方眼紙を使ってドット絵を描いていたので、今でもマス目を見ると血が騒ぐ。座右の銘は「一点入魂」現在はフリー
西角 友宏氏
タイトー アミューズメント開発部アドバイザー。アーケードビデオゲームの黎明期に多くの技術とアイデアを創出し、「スピードレース」「ウエスタンガン」などの重要な作品を生み出す。その後、社会現象にもなった「スペースインベーダー」を開発し、ビデオゲームの発展に大きく貢献している

主な講演

「スペースインベーダーの歴史的意味」

西角友宏氏、高井一美氏、おにたま(司会)氏によるパネルトーク

 1979年に日本で大ブームとなり、世界中でヒットしたビデオゲーム「スペースインベーダー」を開発した西角友宏氏を交えて、その魅力と業界に与えた影響などを探る。
 また、スペースインベーダー以外に西角氏が手がけた作品「スカイファイター」「スピードレース」についても取り上げ、当時の開発方法、アイデアの源流についてうかがう。

「それはポンから始まった」赤木真澄氏から見たアミューズメント史

出演:赤木真澄氏、おにたま(司会)氏

 長い歴史を持ち、人々を魅了してきたゲーム機、そしてゲーム場は、時代とともに様々な変化を経てきた。

 ビデオゲームが存在する以前から、アミューズメントの歴史を見守ってきたアミューズメント通信社の赤木真澄氏(それは「ポン」から始まった著者)が、ゲームセンターの成り立ちや、人々を惹きつけた魅力について、OBSLiveおにたま氏を聞き手として講演する。

 アミューズメントの歴史を知ることで、いつの時代も変わらず人々に受け入れられている「遊び」の本質に触れ、多くの人が集まる「ゲームセンター」という場の役割や意義について学ぶことができる。

「アーケード黎明期を語る座談会」

西角友宏氏、高井一美氏、赤木真澄氏、おにたま(司会)氏によるパネルトーク

 現在、資料も少なく、当時を知ることが難しいアーケード黎明期を語る座談会を開催する。 当時の生活スタイルや時代背景なども併せて、ビデオゲーム以前からあった遊技場で、それぞれの立場から、人々がどのように集まり、楽しんでいったのかを明らかにする。

「祝ファミスタ30周年 たくさんある野球ゲームはここが違う!」

出演:岸本好弘、小野浩、新井茂成

 ファミスタを開発した岸本好弘氏と、スーパーリアルベースボールを開発した橋下友茂氏を迎え、両氏の「俺の考える野球ゲームはここが違う」を比較検討する。
 野球ゲームはたくさんあるが、ファミスタはナムコスターズなど特徴のある選手が特徴で、スーパーリアルベースボールはファミリーコンピュータで初めて球団名、選手名を実名で登場させた野球ゲームという違いがある。それぞれの野球ゲームの違いと、現在の野球ゲームに与えた影響を考える。

「少ないドット数でゲームの世界を表現する」

出演:篠崎雄一郎、小野浩、新井茂成

 ゲームの映像表現性能が低い時代、ゲームの世界をどのようにしてデザインし、表現してきたのか。ゲーム画面に留まらず、当時の芸術とも言えるデザインたちが生まれた秘密に迫る。
 またゲームっぽいデザインとは何なのか、時代によってどう変わってきたのかを確認しつつ、今でも愛されるドット絵という表現の、変わらない魅力についても解き明かしていきたい。

(クラフル)