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本当にインディー? 大型新人「P.A.M.E.L.A.」に注目!

「バイオショック」や「Mass Effect」に影響を受けるホラーFPS

3月14日~18日開催



会場:San Francisco Moscone Convention Center

「P.A.M.E.L.A.」ブースの様子

 GDC 2016のインディー作を集めたGDC Playの一画に、大きめのスペースを確保しているブースがあった。それがNVYVE Studiosが開発中のWindows用SFホラーFPS「P.A.M.E.L.A.」だ。

 GDCの開催に合わせ、このブースではα版のプレイアブル出展が行なわれていたのだが、少し見るだけで他のインディー作とは様子が違うことに気付いた。今回はこちらをご紹介したい。

【P.A.M.E.L.A. - Alpha Gameplay Trailer】

舞台となるEdenは、理想通りの未来的ユートピアだ(けどソファの上に何かいるなぁ……)
本作のUI。ここでプレーヤーの状態を確認したり、インベントリを表示したりできる
赤い光を放つアンドロイド。敵か味方か……
スキャナー。一部のオブジェは自由に取り出しできる

 「P.A.M.E.L.A.」は、荒廃した未来都市「Eden」を舞台とした一人称視点のサバイバルホラー。プレーヤーは突如として冷凍睡眠から目覚めさせられた主人公となり、「Eden」に何が起こったかを解き明かしていく。

 本作はSteam Greenlightにて公開されたタイトルで、公開後48時間でランキング1位となって早々にGreenlightを獲得。現在は今年夏の終わりの発売を目指して開発を進めているという。

 本作の特徴は、チームメンバーたった6人で作られているとは思えないメジャー感のあるタイトルになっているということ。トレーラーやスクリーンショットを見ればわかるが、舞台となるEdenが非常に美しい。未来的ユートピアの雰囲気が良く表われており、一見しただけで、深遠な物語が眠っていそうだと想像が働く。

 Edenは確かに美しいが、それはかつての出来事。ゲーム内では惨殺された死体がところどころに転がっており、とても安全な空間とは思えない。施設内は小綺麗な状態であることから混乱直後であるようだが、だからこそどこから何が飛び出してくるかわからない雰囲気もある。

 基本的には一人称視点のシューターとなっているが、施設内では様々な装備が手に入る。会場でのプレイアブル版で確認できたのは、レーザー光線を放つ銃、近接攻撃用の電子ブレード、また左手に装備できるシールドなど。物体を吸収して保管できるスキャナーのようなものもあり、手に入れたオブジェをスキャナーから取り出して組み合わせることで、好きな場所に要塞のようなものを作ることも可能なようだ。またはっきりとは確認できなかったが、成長要素もあるという。

 Eden内にはかつての住人たちがいて、「あ、人がいる!」と安心したのも束の間、かなりの勢いでこちらを襲ってくる。「バイオショック」の住人たちがそうであったように、Edenの人々もどうもおかしくなってしまったらしい。中には明らかに身体が変化してしまっている者もいて、“ヤバイ”感じが良く伝わってくる。

 NVYVE Studiosは本作について、「Mass Effect」、「デウスエクス」、「バイオショック」に影響を受けているとはっきり言っているところがまた好感を持てるところで、であればNVYVE Studiosがそこからどのように想像を膨らませたのか、なおさら完成が楽しみだ。

 本作の概要を読むと、本作は完全に1人で行動するわけではなく、「PAMELA」と呼ばれる管理AIが一緒に戦ってくれる要素もあるという。またEdenを探索していれば、味方に出会うこともあるそうだ。

 本作はSteamユーザーの圧倒的後押しもあったおかげか、Windowsを中心としながら他OSやコンソール機での発売、また多言語へのローカライズにも意欲を示している。ここに日本語が含まれているかは微妙なラインだが、日本からのアプローチが多ければあるいは叶うかもしれない。何しろ開発人数6人なので贅沢は言えないが、ともかく今年の注目インディー作である。続報を期待したい。

【スクリーンショット】

(安田俊亮)