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【スマホアプリ今日の1本】「ブレス オブ ファイア 6」14年ぶりに新作登場

ドラグニール村のムラオサとしてインシディア帝国の暴虐に反旗を翻せ!!

2月24日 配信

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

「ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち」の3大ポイント

・プレイすれば確かに感じる名作の血筋
・バトルシステムがスマホアプリ仕様に一新された
・一部に不親切な設計が見られるのが残念

 去る2月18日に、「ストリートファイター」シリーズの最新作「ストリートファイターV」がリリースされたばかりのカプコン。読者のなかには、発売日に早々と入手し、現在はオンライン対戦を楽しんでいる人も多いのではあるまいか(かくいう筆者もだが)。

 そんな対戦格闘ゲームメーカーとして有名なカプコンだが、オールドファンならカプコンが対戦格闘以外にも、さなざまなジャンルで斬新な作品を数多く生み出してきたことを知っているだろう。今回ご紹介するのも、古き良きカプコン作品の流れを組むタイトル、すなわち「ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち」である。

 なお本作は現在ブラウザ版とAndroid版が配信されており、今回はAndroid版についてを取り上げている。

【『ブレス オブ ファイア 6 白竜の守護者たち』 プロモーションムービー】

物語は章仕立てになっており、章内のミッションをある程度クリアすると、つぎの章をプレイできるようになる。無理にすべてのミッションをクリアする必要はない
各キャラクターの横にあるアイコンをタップするとスキルをくり出す。スキルは1度使うと、カウントダウンが終わるまで再使用できないので使いどころが大事

「ブレス オブ ファイア」シリーズの歴史は今より20年以上も前、1993年にまでさかのぼる。当時、筆者はまだ高校生であったが、もっとも好きだったジャンルのRPGが、もっとも好きだったメーカーのカプコンから発売されると知って小躍りしたものだ。その後も1~3年ごとに新作がリリースされてきた「ブレス オブ ファイア」シリーズは、2002年に5作目である「ブレス オブ ファイアV ドラゴンクォーター」のリリースを最後に、しばしの眠りにつく(厳密には、2005年に「ブレス オブ ファイアIII」がPSPに移植されたが)。しかし2016年。ついにシリーズ最新作が我々の前に姿を現わした!!

 ゲームは、かつての趣を残しつつも、スマホアプリでよく見られるミッションクリア制になっている。1つのミッションをクリアすると新たなミッションに挑戦できるようになり、これをくり返すことで物語が進んでいく。キャラクターも背景も2Dグラフィックスで表示されるので、3Dポリゴンで描写されていた前作よりも、4作目の「ブレス オブ ファイアIV うつろわざるもの」に近い雰囲気がある。いずれにしても、シリーズの血を色濃く受け継いでいるのは間違いないだろう。

 ミッションには“物資を集める”や“異変の原因を調べる”といった目的が設定されているが、基本的にはフィールドを進んで出現する敵モンスターを倒せばOK。移動したい場所にタップ操作で移動し、敵をタップすれば攻撃目標となって攻撃を自動で仕掛けて仲間とともにダメージを与えていく。また、主人公は2種類、一緒に戦ってくれる仲間は1種類、それぞれスキルを持っている。スキルを使えば複数の敵をまとめて攻撃したり味方のHPを回復したりできるので、バトルを有利に進めることが可能だ。

 プレイしてみてまず気になったのが、敵モンスターをタップしにくいこと。敵はこちらを見かけると攻撃しようと近づいてくるのだが、本作のバトルはリアルタイム制のため、敵をタップしようとしても「敵が移動してしまい、何もない場所をタップする」ということがたびたびあった。それぞれの敵に設定されているであろう“タップを認識する範囲”をもう少し広げてもよかったのではないかと思う。

 また、ゲーム序盤ではいくつかの不具合も見受けられた。バトルのエフェクトがいつまでも残っていたり、仲間になるはずのキャラクターがスルーされたり、パーティに加わっていないはずなの仲間キャラクターがセリフをしゃべったりなどなど、気になるものもある。製作者サイドにもさまざまな事情があるだろうが、不具合については早めに対処していただきたい。

 プレイした感想として、全体的に「惜しい部分が多い」というような印象を受けた。名作の血を引きつつも、バトルシステムがいまひとつ洗練されていない。これまでコンシューマで展開してきた作品であったのに、スマホ/ブラウザゲームに慣れた人向きの作りになっているのも気になるところだ。次回のアップデートでは、古き良き「ブレス オブ ファイア」のオールドファンをより意識したバージョンアップを期待したい。

ほとんどのミッションは複数のエリアで構成されている。そのエリアにいる敵を全滅させると、移動装置「ポータル」が出現して先へ進めるようになる
個性豊かなキャラクターたちも本作の魅力の1つ。竜の一族をはじめ、背に翼をそなえた飛翼族やオオカミのような姿のウルバ族など、さまざまな獣人・亜人が登場する
【スクリーンショット】

(平平平平)