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【特別企画】最高の「ポケモン」アクションフィギュアを目指すバンダイの挑戦!

ポケモン愛を込めて、“かっこいいポケモンフィギュア”を作り続けるバンダイコレクターズ事業部の挑戦

様々な技術を集結させて生まれたポケモンアクションフィギュアシリーズ

ミュウツーの尾の表現。多数の関節で自然なフォルムを再現している
カメックスは水流のエフェクトが付属している

 バンダイでは「S.H.Figuarts ルカリオ」の前に、「D-Arts」というブランドでポケモンのアクションフィギュアを発売している。ラインナップは、「D-Arts ミュウツー」、「D-Arts リザードン」、「D-Arts カメックス」、「D-Arts フシギバナ」の4種だ。

 シリーズ第1弾である「D-Arts ミュウツー」は、身体より大きいしっぽが最大の特徴だ。フレキシブルに可動し空中で浮遊するときに垂れ下がった雰囲気から、空を飛んだときの身体の反り返った感じ、丸みを帯びた曲線で自然にフォルムが変わる。この技術は「D-Arts リザードン」にも反映されており、こちらはドラゴン型ならではのフォルムを実現させている。

 これらはゴジラシリーズなどをモチーフとする「S.H.MonsterArts」の技術が投入されている。実際、「D-Arts リザードン」は他のドラゴン型モンスターを再現する“ひな形”に使えそうだ。「D-Arts リザードン」はこれまでの作品の中でも人気が高かったと言うことだが、それもうなずける。

 ポケモンのアクションフィギュアに関しては、可動はもちろんだが、造形にこだわっていると言うことだ。「D-Arts カメックス」や「D-Arts フシギバナ」は手足が短く可動でのダイナミックな動きは表現しづらいが、フシギバナの花の部分をボールジョイントにして葉っぱや花の動きを出すことができるようにしている。カメックスは甲羅の部分を硬質にしてリアリティを増している。フシギバナはつるパーツを継ぎ足すことで動きの表現を持たせている。

 素材に関しては目の部分に光沢を持たせたり、リザードンの尾の先の炎はクリアパーツで作るなどこだわっている。接続部分は透けて見えないように接続部分の工夫もあるという。パーツ分割、接続の仕方など、様々な方法で工夫をしている。コストとのバランスを考えながら、想いを実現すべく努力を重ねているという。

【ポケモンアクションフィギュア】
「D-Arts ミュウツー」。飛行ポーズも自然に決まる
「D-Arts リザードン」。こちらもしっぽから首のラインの動きがよく、ドラゴン型モンスターならではの表情がつけられる
「D-Arts カメックス」。表情がとても良いカメックス。砲弾型のエフェクトパーツも付属している
「D-Arts フシギバナ」。つるを伸ばした形にできる。うつぶせのため目立たないが、手足もよく動く

ポケモン愛を込めて、“かっこいいポケモンフィギュア”を作り続けるバンダイコレクターズ事業部の挑戦

 今回、本シリーズの企画担当者に「S.H.Figuarts メガバシャーモ」の魅力と共に、ポケモンのアクションフィギュアへの取り組みも聞くことができた。その“ポケモン愛”は並々ならぬものがあり、バンダイのポケモンアクションフィギュアはその愛によってそのクオリティをアップさせていると感じた。

目を閉じたルカリオ。「はどう」を使う前の表情だ
コレクション性を高めるモンスターボール型の台座
メガバシャーモの足の裏。ここにもこだわりが
メガバシャーモは炎のエフェクトがよく似合う

――バンダイポケモンフィギュアシリーズならではの特徴、そのポイントとはどんなものでしょうか?

バンダイ: ポケモンは柔らかさや独特のラインがありますが、“人間じゃないキャラクター”を表現できるのが楽しいです。ロボットものにはない、生物的な格好良さ、“愛嬌がある”という感じ、それがポケモンの魅力だと思います。現実にはない、架空の存在を立体物にする、そこに面白さがあると思います。

 さらにそのポケモンをどう動かすか、というところが立体化する時のポイントですね。あとはやはりポケモンは“子供向けのコンテンツ”という見方が強いですが、ポケモンは大人もちゃんとハマっているし、「かっこいいポケモンフィギュアが欲しい!」と思ってくれる人のために、大人も認めてくれるクオリティになるようにこだわりました。

――「S.H.Figuarts メガバシャーモ」は対象年齢15歳と、ポケモングッズとしては年齢が高めですね。

バンダイ: 初代であるゲームボーイ版「ポケットモンスター赤・緑」をプレイしていた人達など、小さな頃から「ポケモン」に夢中になっていた人がターゲットです。ずっと「ポケモン」を好きでいつづける人達に対して、満足してもらえるようなクオリティを目指しています。

――このアクションフィギュアシリーズは、ギミックや、精悍さを感じさせるフォルムも含めて、子供向けではない、“究極のポケモングッズ”というイメージがあります。

バンダイ: 可動、造形共にこだわっています。特に「D-Arts ミュウツー」は、個人的には「これ以上のミュウツーはないんじゃないか」と思っています。しっぽが多重関節で動き、飛行ポーズのフォルムも再現できるんです。ミュウツーは生物的な曲線を持つ、“ぬるっとした感じ”のプロポーションで、立体化が難しいんですが、これはかっこいいと思っています。

 造形に関しては特に反応が良いです。「D-Arts カメックス」は手足が短くてあまり大きな動きができないんですが、造形で良い反応がありました。「D-Arts カメックス」や「D-Arts リザードン」はゴジラシリーズをモチーフとする「S.H.MonsterArts」の技術がフィードバックされています。人型以外のキャラクターを再現するノウハウなども蓄積されていますね。

――ラインナップに関してはどういった選択基準になっているのでしょうか。

バンダイ: お客様からの声が中心です。作品ごとにアンケートが付属しているのですが、そこで声を届けてくれる熱意のあるお客様の声は大事ですね。年齢別データなども参考になります。

 ネットなどでのお客様の反応は仮面ライダーシリーズなどのデータと比べると正直それほど大きくないですが、展示会などで試作品の写真をユーザーさんが撮っていたりすると、思わずガッツポーズをとってしまいますね。「次は何が欲しい」とか言ってくださると、やっぱりうれしいですし、力になります。

――シリーズを通してこだわっている部分はありますか?

バンダイ: モンスターボール型の台座です。「D-Arts フシギバナ」や「D-Arts カメックス」は安定しているので支柱が必要なタイプじゃないんです。それでもつけたのは、台座の上に乗せているとシリーズならではの雰囲気が出るんですよ。

 当時の担当企画者は、「D-Arts フシギバナ」は台座をつけなくて良いだろうと言っていたのですが、ポケモンフリークのスタッフの強い要望でセット内容に入れることになりました。コレクションしているユーザーさんには、ぜひ台座に乗せて、ずらりと並べて欲しいです。

――今回のメガバシャーモですが、特にアピールしたい部分はどこでしょうか?

バンダイ: プロポーションはかなりスタイリッシュにまとめてあり、まずここを見てもらいたいです。そして足回りの動きです。蹴りのポーズ、片足立ちのポーズなど、かくとうタイプのポケモンならではの動きができるようになっています。ぜひ色んなポーズをとらせて欲しいですね。足を大きく上げたポーズや、台座を使えば跳び蹴りも可能ですし。

 もう1つ、“足の裏”にも注目してください。鳥の足らしい3本の指は前に曲がるようになっていて、跳び蹴りの時に足の指でつかみかかるような表情をつけることも可能です。

――最後にユーザーへのメッセージをお願いします。

バンダイ: 子どもの頃から大好き、というお客様の期待にも応えられるよう、愛を持って商品を開発しています。実際に手に取って遊んでいただき、こだわりの造形・可動を実感していただければと思います。

 「S.H.Figuarts メガバシャーモ」は玩具店や量販店、ネットショップで予約を受け付けていますので、ぜひご予約をお願いします!

(勝田哲也)