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CEDEC AWARD 2017、最優秀賞が決定! 「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」が2部門で受賞

8月30日~9月1日 開催

会場:パシフィコ横浜

 ゲームを中心とするコンピュータエンターテインメント開発に関する話題を取り扱うカンファレンス「CEDEC2017」において、コンピュータエンターテインメント開発の進歩へ顕著な功績のあった技術にフォーカスし称える賞「CEDEC AWARD」を設けている。CEDEC2017の2日目にあたる8月31日には「CEDEC AWARD 2017」の最優秀賞の発表と、授賞式が行なわれた。結果的に全部で4部門ある中で、ビジュアル・アーツ賞とゲームデザイン賞の2部門において「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」が受賞するという結果となった。

 まずは、すでに発表されている特別賞と著述賞の表彰が行なわれた。

 特別賞は坂口博信氏。「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親であり、世界的なIPに育て上げ、今なお新作を発表し続けるその功績が称えられた。阪口氏は「生涯現役ということで、昨晩も2時まで開発を続けていました。ああいう空気も楽しいね」と切り出し、現在開発中の「テラバトル2」について「配信日は言えませんが(笑)、まもなく配信開始なのでよろしくお願いします」とアピール。

 さらに「最近は生主としても活躍していまして、やりたいことがあるんですよね。10月にミニスーパーファミコンが発売されますが、『ファイナルファンタジーVI』が収録されています! 10月から少しずつプレイして実況して、12月18日の発売日にラスボスを倒したいんですよね!」と語り会場を沸かせた。

 著述賞の受賞はEske Yoshinob氏の「マヤ道!! THE ROAD OF MAYA」。MAYAの技術書でありながらマンガという手法で制作されているという画期的なもの。マンガという親しみやすい手法を採用しながらも、内容は本格的な点が評価された。Eske Yoshinob氏は「本を作って欲しいと依頼を受けたときに『とりあえずはマンガにしましょう』と提案したが、重ったっより大変でした。ただこういった賞を受けることができて光栄です。『MAYA』は仕組みがわかれば簡単ですが、わからなければ難解です。この本が開発者の方の手助けになり、『MAYA』の手助けになれば幸いです」とコメントした。

特別賞は坂口博信氏。「広報から写真撮ってきてくださいって言われて……」ということで、舞台で写真を撮影
著述賞の受賞はEske Yoshinob氏

 エンジニアリング賞の最優秀賞は「PlayStation VR」開発チームに送られた。VR技術の普及に貢献した点が評価されての受賞となる。受賞コメントに答えた担当者は「私がプロジェクトに参画したときはすでに『Project Morpheus』として進行していましたが、ここまでのムーブメントになるとは想像も付かなかった」と驚きを隠さなかった。

 ビジュアル・アーツ賞の最優秀賞は任天堂の「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」開発チームが受賞。「長らく応援してくださったお客さん、たくさん遊んでくださったユーザーの皆様のおかげです」とコメント。

 ゲームデザイン賞の受賞も、前述の通り任天堂の「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」開発チームが受賞。「ゲームの制作を続けている中で、『ゲームデザイン』に関する賞をもらえることはこの上なく嬉しいことです」と語った。

 そしてサウンド賞の最優秀賞は、プラチナゲームズの「NieR:Automata」サウンド開発チームが受賞。「なにより岡部啓一さんの楽曲あってのこと。そして好きにゲームの制作を続ける我々を見守ってくださった齊藤陽介プロデューサー、なにより、遊んでくださった皆さんのおかげです」と喜びのコメントを寄せた。

 最後に挨拶したCEDEC運営委員会の中村樹之委員長は「どれもこれも甲乙付けがたい。投票される方も悩まれたのではないでしょうか? そういったすばらしいタイトルを生み出される状況は、この業界にとってもとても良いことだと思います。今後も注目していきたいと思います」とコメントして締めくくった。

エンジニアリング賞の最優秀賞は「PlayStation VR」開発チーム
ビジュアル・アーツ賞の最優秀賞は任天堂の「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」開発チーム
ゲームデザイン賞の最優秀賞も任天堂の「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」開発チーム! 2冠!
サウンド賞の最優秀賞は、プラチナゲームズの「NieR:Automata」サウンド開発チーム
最後に挨拶したCEDEC運営委員会の中村樹之委員長
受賞時の音楽はJAGMOスペシャル木管五重奏団が担当した!