価格：7,140円

　システムソフト・アルファー株式会社は、「大戦略」シリーズ最新作となる「大戦略 VII EXCEED(エクシード)」をプレイステーション2に投入すると発表した。発売時期は12月下旬を予定し、価格は7,140円としている。

「大戦略 VII EXCEED」のメイン画面。1ヘックスごとに階層別にユニットが存在できるマルチスタックの概念を取り入れている

キャンペーンモードの作戦司令書画面。Red軍とBlue軍に分かれて戦うスタイルは、従来と同じだ

ゲームには'60年以降に実戦投入された400種類以上の兵器が登場する

　「大戦略 VII EXCEED」は、戦略シミュレーションゲームとして長い歴史と伝統を持つ人気シリーズ「大戦略」シリーズの最新作。直接のベースとなっているのは、昨年5月にクールキッズより発売されたXbox版「大戦略 VII DX」で、クールキッズの倒産に伴い、一切の権利を引き継ぎ、これを元にPS2版独自の改良を施している。企画、アルゴリズムの設計は自社で行ない、実際の開発作業は外注を利用。同社はこれまで他社にライセンスする形で「大戦略」シリーズをコンソール機で発売してきたが、今回初めて自社で発売する。

　基本的なゲーム内容は、「大戦略 VII」に近く、階層の概念の採用による3次元の戦場を再現。グラフィックスもマップ表示を3D化し、マップ上のユニットも3Dで描くなど、保守的で知られる“ナンバー「大戦略」”シリーズのタイトルとしては、意欲的な試みを多数盛り込んでいる。

　「大戦略 VII EXCEED」オリジナルの新要素としては、キャンペーンモードの導入、「爆撃、修復」コマンドの導入、「迎撃」システムの導入、オペレータによるナレーション機能の導入などが挙げられる。

　キャンペーンモードは、「アドバンスド大戦略」シリーズで一般化した、ユニットを次のマップに持ち越せるというプレイスタイルのゲームモードで、マップは全16枚、クリア方法によって別の攻略ルートや隠しマップなどが出現するという。架空戦とはいえ、好みのユニットを、経験値を保持したまま次のマップに持ち越せるのは嬉しい要素だ。

　各種コマンドも「アドバンスド大戦略」シリーズに搭載されていた機能となる。「爆撃」は、爆撃機に対象の地形を破壊させるコマンドで、対象物は建造物もしくは橋となる。一方、「修復」は爆撃によって破壊された対象を修復するというコマンドで、これを実行できるのは工作部隊のみとなる。

　迎撃システムは、迎撃兵器の射程圏内に侵入してきた敵部隊を、自動的に攻撃するシステムで、強力な防空システムを備えるイージス艦や、迎撃兵器であるパトリオットミサイルの性能をよりリアルに再現する。

　最後のオペレータは、男女2種類の音声で、ゲームプレイを華やかに演出してくれるという機能。プレーヤーの命令に対する復唱や、CPUターン時の敵情状況報告などに対応し、キャンペーンモードにおいても各ステージの冒頭で提示される作戦司令書の読み上げなども行なってくれるという。

　Xbox版「大戦略 VII DX」からの改良点としては、主に操作系や画面表示の調整が行われている。まず操作面では、攻撃対象を選択する際に敵ユニットに自動的にカーソルが合うようになる、兵器の詳細画面表示ボタンを生産時と情報コマンド時で統一するなど、快適に操作できるよう調整が行われている。

　表示面では、画面左の「陣営情報」、「ターン情報」、「HQマップ」、「地形情報」の非表示が可能になる、「行軍」命令済みであるか一目でわかるようアイコン表示が追加されるなど。特にビジュアル面での微調整は多岐に及んでおり、情報がより直感的に得られるとともに、プレイ時のストレスとなっていた部分を極力廃するよう考慮されているようだ。

コンソール専用ということで、Xbox版「大戦略 VII DX」のインターフェイスを踏襲したデザインになっている。PS2は戦略シミュレーションが少ないため、ファンには待望の新作となりそうだ

(c) SystemSoft Alpha Corporation

□システムソフト・アルファーのホームページ
http://www.ss-alpha.co.jp/

(2004年10月10日)

[Reported by 中村聖司 / 石田賀津男]

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