発売元 Activision
今年8月についに発売され、FPSファンのみならず往年のPCゲーマーまで巻き込んで大旋風を起こしたid Softwareの「DOOM 3」のPlayable Demo。461MBとビッグサイズながらそれに見合うだけの内容は十分にある。今月は大物FPSが勢揃いで、嬉しい悲鳴を上げざるを得ないが、これを機にじっくり自分に合ったFPSを探してみてはいかだろうか。
ゲームの概要については、発売直後に掲載したレビュー記事に譲るとして、本稿ではDemoの内容を紹介しておきたい。
Demoでプレイできるのはキャンペーンモードのみだが、なんと3ステージも用意されている。難易度こそ最難関のナイトメアモードが選べなくなっているが、グラフィックスやサウンドオプションは製品版と遜色ない機能が用意されている。「DOOM 3」の3Dグラフィックスは、現行最高クラスのPCでもオプションをすべて有効にしてプレイするのは難しい。その意味では、ベンチマークとしても非常に優秀なプログラムといえる。
さて、1ステージ目は、ストーリーの展開と美麗グラフィックスの提示、そしてゲームチュートリアルの要素をすべて取り込んだ秀逸なステージとなっている。目的地に一直線にはあえて向かわず、あちこち寄り道しながら、同作の素晴らしいグラフィックスと、凝った演出を楽しみたい。また2ステージ以降は、建物の内装がガラリと一変するため、事故発生前と後でどのように変わったかを知る上でも屋内の散策は大いに意味がある行為だ。
また、ステージ内の各所では、隊員やスタッフたちから話を聞くことができる。字幕表示不可で、フルボイスで展開されるため、英語に堪能でなければ話の筋を理解しずらいのが難点だが、生活感やライブ感を感じさせる演出が好印象だ。
2ステージ以降は、火星都市に異変が発生し、主人公の生きるための戦いがスタートする。こちらも同じく戦闘に特化したチュートリアルといった感じの内容。グラフィックスの圧倒的進化によって、ホラーゲームとしての完成度は飛躍的に増しているため、難しさより怖さが際だつステージだ。プロジェクタを通して状況把握をしたあと、ゾンビと化した兵士との死闘が展開される。
ゲームは、ステージの切れ目をプレーヤーに意識させることなくシームレスに進んでいくため、初回はゾンビどもにやられなければ、一気にプレイしてしまうことになるだろう。途中何度も恐怖に襲われ、いつしかマウスを握る手は汗だくになるが、プレイ後は心地よい開放感が身を包む。同作の良さを実感できる瞬間だ。Demoはほんの序盤だけだが、映画一本分ぐらいのボリュームはある。ある程度の水準のPCを持っているゲームファンは是非一度試してみるといいだろう。
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