発売元 Activision
欧米で9月14日に発売されたActivisionのアクションシューティング「Call of Duty」の拡張セット「Call of Duty: United Offensive」のSingleplayer Demo。今年は「DOOM III」を皮切りに、「Half-Life 2」、「Medal of Honor: Pacific Assault」、「Men of Valor」と久々にFPSの当たり年になりそうだが、「Call of Duty: United Offensive」はアドオンながら、充実した内容で秋以降に遊ぶFPSの有力候補のひとつになるのは間違いなさそうだ。
Demoの内容は、製品版リリース後に公開されただけあって非常に内容が濃く、拡張セットの醍醐味が存分に味わえる。日本では偶然にも日本語版の発売日が公開された。10月9日と、英語版から1カ月ほどずれ込む形になったのは残念だが、ともあれ発売日が決まったのは嬉しいニュースだろう。
Demoでは、米軍キャンペーンの最初のステージがプレイできる。プレーヤーは、第101空挺師団に所属する兵士のひとりとして、完全包囲されたバストーニュの防衛に携わることになる。
ユニークなのが時期の設定で、バルジの戦いにおけるターニングポイントとなった12月26日となっている。これは史上有名なパットン戦車軍団によってバストーニュが解放された日にあたる。つまり連合軍が守勢から攻勢に転じた日でもある。サブタイトルの「United Offensive」とはなるほどそういうことなのかと、今更ながらにその意味を理解した次第である。
だが、当然のことながら実際の現場は、楽勝モードではない。寡兵によるヒットアンドアウェイ戦法で、常に優秀な火力を擁するドイツ軍と対峙していくことになる。プレイしていて感心させられたのは、いわゆるイベントスクリプトの切れ目がわからないように工夫されているところで、プレーヤーは最初から最後までシームレスに戦いに没頭できる。
具体的には、まだ目の前に敵兵が残存しているにも関わらず、軍曹から新しい命令が下され、文字通り敵の銃弾に身を晒しながらの行軍が実に緊張感の高いゲームプレイを生み出している。中でも「Call of Duty: United Offensive」でもっとも強化された部分であるパーティクルエフェクトを駆使した援軍の空爆シーンは、今ステージの白眉だろう。
なお、Demoを最後までプレイしてみるとわかるが、実はゲームの自由度は低い。軍曹の命令を聞き逃してその場にとどまり続けると確実に死ぬし、軍曹から離れて単独で行動をしようとしても、地雷を踏んで爆死してしまうようになっている。軍曹のセリフは字幕表示させることで対処しやすくなる。日本語版なら対処は容易になるだろう。このあたりの自由度の狭さをどう見るかによって評価は変わってきそうだが、個人的にこの迫力でこの軽さは全面的に評価できる。猛烈にプッシュしておきたい良作である。
(C)2003 Activision,Inc.and its affiliates.Published and distributed by Activision Publishing,Inc.Activision is a registered trademark and Call of Duty is a trademark of Activision,Inc.and its affiliates.All rights reserved.Developed by Infinity Ward,Inc.This product contains software technology licensed from Id Software,Inc.("Id Technology").Id Technology (C)1999- 2000 Id Software,Inc.Distributed in Japan by Kids Station,Inc. under agreement with Activision.All other trademarks and trade names are the property of their respective owners.
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