開発/発売元 セガ
落ちモノパズルとしては群を抜く知名度とロングランを続けるセガの「ぷよぷよ」シリーズ最新作「ぷよぷよフィーバー」の体験版。正確にはWindows版の目玉機能であるマッチングサーバーを介したオンライン対戦機能をテストするためのβテストクライアントとなっている。このため、製品版とは違ってオンライン対戦限定となっているが、無料で対戦しまくれるとあってかなりおもしろい。参加にはユーザー登録が必須となるが、βテストには無料となっている。対戦好きはぜひ一度トライしてみよう。
「ぷよぷよフィーバー」のβテストクライアントとはいかなるものかというと、これがなかなか変わっている。Windows版では、すっかりお馴染みのタイトル画面の前に、専用の起動ランチャーが起ち上がるようになっている。他プラットフォーム版のメインモードである「オフラインゲーム」は選択できず、選択可能なモードは「オンラインゲーム」、「ロビーに接続」、「コンフィグ設定」の3種類のみになっている。
同作のオンライン対戦モードの秀逸な部分は、マッチングロビーへの接続を必ずしも必要としていないところ。「オンラインゲーム」を選択すると、“アミティー”をヒロインとしたシングルプレイモードがスタートする。それと同時にバックグラウンドでマッチングサーバーへの接続も行なわれ、「乱入可能」状態になる。
乱入といっても何らかの交渉が必要なわけではなく、サーバー側が待機状態にある参加者同士を自動で検索し、あたかもゲームセンターで乱入されたかのような感じで、至ってシームレスに対戦モードへと移行する。事前交渉もなく、挨拶もなく、オンラインゲームとしては極めて珍しいアーケード乱入スタイルのマルチプレイモードとなっているわけである。
こうしたスタイルを嫌う人は、もう一方の「ロビーに接続」を選択すればいい。こちらではプレーヤーのスキル別に複数のルームが用意されており、入室者のハンドルの一覧が表示され、チャットを楽しんだり、事前合意の上で対戦プレイを楽しむことができる。対戦モードにふた通りのアプローチを用意したのは、アーケードとPCの両方に強いセガならではのアイデアで、オンラインプレイを可能にしたこともさることながら、このユーザー本意のシステム構築を大きく評価したい。
さて、実際のオンラインプレイについては、人が少ないということもあって評価は保留にしておきたい。少なくとも10人足らずの先行テストの段階では、ラグもほとんど感じられず非常に快適な対戦が楽しめた。対人戦はやっぱりおもしろいとしか言いようがない。一般公開以降、特に今週末は多くのユーザーでサーバーが賑わいそうだが、接続障害や遅延などが発生しないことを期待したい。
ただ、ゲームセンターのように負ければ席を立たねばならなかったり、コンソール機でのオフライン対戦のような「ちょっと休憩」のような概念がないので、それこそ休む間もなく乱入されてしまい、サターンパッドを握る手が汗だくになる。うまいプレーヤーは勝ち続けられるからいいが、このβクライアントでは「下手すぎるから、もうちょっと練習しよう」と思ってシングルプレイモードをやろうと思っても、プロローグシーンの間に乱入されるといった具合で、実にせわしない。
練習云々はともかくとしても、クライアントを終了しなければコーヒーブレイクの時間すら与えられないというのはちょっと問題があるように思う。製品版では対戦を一時的に拒否できるようなシステムを用意してもらいたいところだ。
(C)SEGA,2004
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