開発/発売元 Electronic Arts
Electronic Artsの人気シリーズ最新作「Medal of Honor: Pacific Assault」のSingleplayer Demo。その概要についてはE3レポートや、先週英国で開催されたGame Stars LiveでのEAブースレポートでも紹介してきたとおりだが、ようやく待望のPlayable Demoが公開された。なんとびっくり534MBというビッグサイズだが、プレイする価値は十分。AIが優秀なため、何度でも繰り返しプレイできるDemoだ。
「Medal of Honor: Pacific Assault」は、太平洋戦争における島嶼戦を描いたアクションシューティング。太平洋戦争は、ヨーロッパ戦線に比べるとマイナーながら、ボードゲーム時代から数々の名作を生み出してきたテーマでもある。同作は言わばそれらの総決算的なタイトルとして、オリジナルの3Dエンジンを擁し、長い期間をかけて開発が進められているタイトルだ。
太平洋戦争は、知っての通り、日本対連合軍の3年に及ぶ戦いだが、「Medal of Honor」は米軍の死闘を描いたシリーズだけに、日本軍は敵役として登場し、完全にアメリカの視点から描かれている。
「Medal of Honor: Pacific Assault」は、初出展されたE3、そして先週のGame Stars Liveとプレイし、今回で3度目となるが、プレイするたびに確実に完成度が上がっている実感が持てるのは、エンドユーザーとしては非常に嬉しいポイントだ。
なお、ヘッドフォン環境でじっくりプレイできたのは今回が初だが、実に素晴らしい。一定ごとにやってくる爆撃機編隊の轟音、それらが落とす爆弾の炸裂音、間断なく続く銃撃音、そして日米双方の命令の声や雄叫びの類など、まさにサウンドエフェクトのるつぼとなっている。
ただし、日本兵は当然日本語を喋っているものの、これは不自然きわまりない。常識的に考えて、「これでも食らえ」、「突撃」、「怯むな」といった言葉がクリアに敵兵(主人公)の耳に入ってくるはずがない。万国共通の「ワァー」、「ウォー」で良いと思うのだが、これは海外ゲームの限界というよりは、欧米ユーザーをメインターゲットにしたことによるEAの意図的なサービスと見た方がいいだろう。
さて、Demoでは、Game Stars Liveでもプレイできたガダルカナル島のヘンダーソン飛行場防衛戦がプレイできる。ラバウルより飛んできたらしい一式陸攻隊による爆撃といい、地の利を活かした背後からの強襲などなどなど、日本軍のアグレッシブな大攻勢に我が防衛部隊は防戦一方というシチュエーション。
キャンプ地からようやくヘンダーソン飛行場にたどり着いても、すでに場内は半ば日本軍に占拠されており、制空権も日本軍が誇る零戦に奪われてしまっている。我々の陸戦とは無関係に、敵爆撃機による爆撃や、爆撃による味方機による被弾炎上、緊急離陸する米戦闘機、上空での空戦といったシーンがリアルタイムで描かれる。わずか数分の短いシーンに、従来からは考えられないほどの大量のイベントスクリプトが投入されていることに、ただひたすら驚嘆せざるを得ない。実に見事なシーンだ。
なお、Demoでは、グラフィックスのカスタマイズは可能だが、難易度の調整ができないため、FPSが不得手な人には難しすぎると感じられるかもしれない。しかし、ゲーム内で発生するすべてのイベントは、有効な対処法が用意されている。たとえば、爆撃編隊の爆撃は屋内にいればほぼ無傷で耐えられるし、味方の声に注意しておけば、いきなり後ろから銃剣で刺されるということは避けられる。無理をせず、ひとつひとつじっくり対処しながら進んでいくといいだろう。
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