★ PCゲームレビュー★


あの「Unreal Tournament」シリーズが まったく新しいモードを搭載して鮮やかに新登場!
Unreal Tournament 2004


 3月18日、3Dシューティングファンが待ちに待った「Unreal Tournament 2004(UT2004)」が遂に発売された。前作「Unreal Tournament 2003(UT2003)」をベースに、Mapの改良、武器性能の変更といった細かいゲームバランスの調整が加えられている。また、UT2003では搭載が見送られてしまった「ONSLAUGHT」という新しいゲームモードの追加により、全10種類のゲームモードを楽しむ事ができるようになった。今回は、この「Unreal Tournament」シリーズの完成形とも言える「UT 2004」の魅力をたっぷりとお伝えしたい。


■ プレーヤーの欲求をすべて満たしてくれるだけのボリュームをもった贅沢なゲーム

 今回のUT2004では前作のBonusPackで追加されたゲームモードも含め、全10種類のモードが搭載されている。1対1から30人以上の多人数プレイまで、状況によって様々な楽しみ方ができるのも「Unreal Tournament」の魅力のひとつだ。とりわけ今回追加された新モードの「ONSLAUGHT」では、過去の「Unreal Tournament」シリーズでは考えられなかった戦車やバギーなどの乗り物が数多く登場している。

 デモ版をプレイした反応を見る限り、プレーヤーの評価は高く、早くも新しいファンを「Unreal Tournament」の虜にしているようだ。さて、そのONSLAUGHTについては後の項でゆっくりお伝えするとして、まず始めに「Unreal Tournament」というゲームについて少し説明をしようと思う。

 FPSゲームの中でも美麗なグラフィックで話題を呼んだ「Unreal」。その「Unreal」をマルチプレイゲームに特化して調整し直したのが、「Unreal Tournament」(以下UT)である。FPSゲームファンに圧倒的な支持を受けていた「Quake」シリーズの最新作「Quake III」とほぼ同時期にリリースされたということもあり、とかく両タイトルは比較されることが多かった。

 しかし、グラフィックの美しさや独特の画面効果、そして「Quake」シリーズにはない武器の撃ち分け(「Quake」は1つの武器に1種類の攻撃方法しかないのに対し、UTでは1つの武器にプライマリショット、セカンダリショットの2種類の攻撃方法がある)という要素で差別化を図った結果、FPSを突き詰めてしまった「Quake」シリーズに飽きを感じ、新しい刺激を求めていたプレーヤーたちに、UTは受け入れられたのだ。筆者自身もこの頃からFPSゲームをプレイし始め「Quake III」とUTの両方のデモをプレイしたが、先ほど挙げた要素によって、UTの魅力に引き込まれてしまったひとりである。

シングルモードを初めてプレイするとデモムービーを見る事ができる。最新版の「Unreal」エンジンによってリアルタイムに描画される、美麗なグラフィックを堪能して欲しい

アクション映画のワンシーンを思わせるような演出。キャラクタの滑らかな動きに注目してもらいたい。本物の人間のようなリアルな動きに「Unreal」エンジンの凄さを垣間見る事ができるだろう

 さて、「十人十色」という言葉がある通り、人にはそれぞれ好みというものがある。FPSゲームというジャンルに限ってみても、「友達と1対1で対決したい」、「チーム戦の醍醐味を味わってみたいなぁ」、「30人同時プレイって可能?」、「乗り物を自由に乗り回してみたいんだけど……」などなど、10人に尋ねたらそれぞれの答えが10個返ってきてもなんら不思議ではない。そんな「わがまま」とも言えるようなプレーヤー達の欲求をすべて満たせるだけのボリュームを、UT2004は持っている。

 今回用意された10種類のモードはひとつひとつが良く作り込まれていて、とても奥が深い。気分によって毎日違うモードを楽しんでもいいし、ひとつのモードにどっぷり浸かって極めるというのもアリだろう。パンで例えるならば「十色パン」といった感じだろうか。好きな部分だけ、どこからでもかじっても良いのである。すべて食べてしまう欲張りな人もいるだろう。ただ、すべてのゲームモードを極めようと思うのは少々危険かもしれない。常に勝ち続けられるようにと思ったら、どのゲームモードもみっちり練習する必要があるからだ。

 ちなみに、「どれを選んでプレイしていいかわからない」という人は、まずは[SinglePlayer]を選択してみよう。この[SinglePlayer]は、ゲームテクニックに不安のある初心者向けに作られており、ひとつステージをクリアするごとに新しいステージが追加されて徐々に難易度が上がっていく。ゲームモードも最初は「DeathMatch」だけだが、一定のレベルをクリアすると他のモードもプレイできる様になっている。初心者向けのスキルアップに有効なゲームモードであり、面倒な設定をすることなく、手っ取り早くゲームを楽しむ事もできる。

SinglePlayerでは、Botと呼ばれるCPUが操るキャラクタを相手に戦う。各マップで設定された勝利条件を満たすことで、新しいステージが登場するのはUT2003から変わっていない。また、MapやBotの人数などはあらかじめ設定されているので、プレーヤーはゲームプレイだけに集中できる。まさにマルチ対戦のための練習モードだ


■ ゲームモードはシリーズ最多の10種類! 君は遊びきれるか!?

 さて、UT2004に搭載された10のゲームモード。本来ならばすべてのモードを詳しく説明したいのだが、あまりにもボリュームが大きくなってしまうので、今回は各ゲームモードの大まかな説明と、前作UT2003との変更点をまとめてみることにした。

DM-Deck17はUnrealシリーズ最高傑作Mapとの呼び声も高いDM-Deck16のリニューアルMap。Mapの端の方には閉鎖されたDeck16が見える位置がある。ニクい演出だ
・Death Match

 FPSゲームではもっともポピュラーなスタイルである、バトルロイヤル形式のゲームモード。Map上に配置されている武器やシールドを回収しながら、制限時間内で1番多く敵を倒したユーザーの勝利となる。

 人数が多ければ多いほどプレーヤーは混乱した状況に追い込まれ、その結果脳内のアドレナリン垂れ流し状態といった風なエキサイティングなゲームを楽しめるのが特徴だ。いっぽう1対1の1on1ゲームは、照準の精度や戦略などFPSゲームの総合的な上手さが問われるため、緊張感があって非常におもしろい。Map内に配置されている武器やアイテムの場所をしっかり把握する事から始めよう。

チーム戦に於いては自分勝手な行動は禁物! 常に仲間との連携を頭に入れ、多対一の状況へと相手を追いつめよう
・Team Death Match

 すべてのプレーヤーが敵だったDeathMatchとは異なり、2つのチームに分かれて制限時間内にチーム全体のポイントを競うモード。基本的には相手チームのプレーヤーを倒すと1ポイントで、仲間を倒してしまったり自爆したりした場合は-1ポイントとなる。「いかに死なずに相手チームのプレーヤーを倒せるか」という事が重要になってくる。

 また、自分だけ孤立してしまうと、相手チームのプレーヤーに囲まれてしまうので、仲間との連携を意識して常に自分たちが多い状態で敵と対峙するようにしたい。Mapの大きさにもよるが各チーム4、5人程度でプレイすると、チームメイトとの協力と敵プレーヤーとの駆け引きが俄然おもしろくなってくるゲームモードだ。

初代UTの時代に多くのプレーヤーを虜にしたマップ「CTF-Face」が本作で復活した。背景には地球そっくりの天体が超美麗なグラフィックで描かれている
・Capture the Flag

 2つのチームに分かれ、お互いの陣地に配置されている「旗」を奪い合うモード。相手の陣地にある旗を奪い、自軍の陣地に自軍の旗が置かれている状態で持ち帰る事ができたら1ポイントを得る。制限時間内に多くポイントを取ったチームの勝ちだ。

 サッカーなどのチームスポーツと同じように守りと攻めのバランスが勝利の鍵を握っている。このモードはMapによっては最大20人くらいまでプレイできるが、人数が多いほど囮と旗襲撃、陣地守備といった役割分担ができる。チーム戦の醍醐味が味わえるモードだ。

2つのシンボルをいかにバランス良く守るかが勝負の決め手なのだが、四方八方から敵が迫ってくるので、シンボル周辺ではなく少し離れたところで敵を排除したい
・Double Domination

 Map内に配置された2つのシンボルを奪い合うモード。シンボルに触れると自分のチームのカラーに変わり、シンボルを2つとも確保した瞬間にカウントダウンが始まる。その状態で10秒間、敵チームのプレーヤーをシンボルに触れさせなければ1ポイント、というルールだ。

 これもCTFと同じように制限時間内で獲得したポイントが多いチームの勝ちとなる。カウントダウンが終わる1秒前でシンボルを奪い返したり、逆に奪われてしまったりという展開が多く、このモード独特のドキドキハラハラ感がたまらない。

Mapによっては爆弾を設置して壁を破壊し、屋内へ侵入する場合もある。攻めやすいポイント、守りやすいポイントを見極めて、そこに戦力を集中したいところだ。特殊部隊の一員になった気分に浸りながらミッションを遂行しよう!
・Assault

 UT2003では削除されていたが、プレーヤーの強い要望により復活したゲームモード。列車からミサイルを奪うなどの、ミッションが定められたマップを舞台に、攻め側と守り側に分かれミッション遂行の時間を競う。攻め側はマップごとに用意されている関門を突破しながら最終ポイントの制圧を目指す。

 UTの頃は、説明やガイドがすべて英語のみで、ミッションの内容がわかりにくいのが問題だったが、本作では進行方向を示す「矢印」と目標物までの距離が常に表示されるので、何度かプレイすれば自然とミッションの流れが理解できるだろう。各関門での演出も非常に凝っており、ハリウッド映画のSFモノを見ているような気分になる。男ならば胸の奥から熱いものがこみ上げるぐらい、ハマり度が高いゲームモードだ。

レーダーを見ればどの方向にボールがあるのかがわかる。ボールを持っているプレーヤーは敵から集中攻撃を受けるので、チームメイトは敵をロケットランチャーで吹っ飛ばしたりして、近寄らせないように上手く援護したいところだ
・Bombing Run

 サッカー+FPSといった感じの一風変わったゲームモード。ゲームスタート時にボールが出現し、そのボールを持った状態で相手陣地のゴールに飛び込めば1ポイント。ボールを持ったプレーヤーは、迫り来る敵を攻撃できないので、仲間の援護なしでは相手チームのゴールへたどり着くことさえ難しいだろう。

 敵に囲まれた場合は離れた場所にいる仲間へボールをパスして運んだり、ボールを持ったら素早く集結すると言った連係が必要になる。攻防が激しく切り替わるので、常に周囲の状態には気を配っておきたい。

Mutantはとなったプレーヤーは、他のプレーヤーからレーダーで位置を把握されてしまう。影からどっきりという手は使えないので、自分がMutantの時は、足の速さを活かして狙いを付けたプレーヤーを、地形を使って追い込むように上手く立ち回ろう
・Mutant

 MutantもFPSでは珍しいタイプのゲームモード。ラウンドスタート後、1番最初に他のプレーヤーを倒したプレーヤーが「Mutant」と呼ばれる存在に変身し、他のプレーヤーに倒されるまでの間、体が半透明な状態のまま高速で移動できるようになる。

 予め設定されたポイントに到達するか、制限時間が過ぎるとラウンドが終了するので、Mutantに変身した際にどれだけ他のプレーヤーを倒せるかがポイントとなる。銃をガンガン撃つ他のゲームモードと違い、鬼ごっこに近い感覚で移動技術を競うことになる。仲間内でワイワイやりながら楽しむゲームモードと言えるだろう。

初代「Unreal」を彷彿とさせるモンスターが山ほど登場する。よく見るとモンスター同士でも攻撃しあっていておもしろい
・Invasion

 全モード中、唯一プレーヤー同士が戦闘を行なわないモード。他のプレーヤーと協力しながら迫り来るモンスターを撃退するという設定になっている。

 モンスターの種類はそれほど多くないが、倒していくうちに段々強くなっていくので要注意。このモードもMutantと同じく友達同士で楽しむ用のモードだろう。殺伐としたDeathMatchに疲れ、何も考えずに銃をぶっ放したい時などにオススメだ。

Death数が規定回数に達してしまったプレーヤーは「OUT」と表示され、ゲームから脱落となる。敵を追うばかりでは生き残る事はできない。神経を限界まで張り詰めて、自分の背後の敵も察知するのだ!
・Last man Standing

 その名の通り最後まで生き残ったプレーヤーの勝ちとなるゲームモード。Assaultと同じくUT2003で一旦削除され、本作で復活した。基本的にはDeathMatchと同じ感じだが、復活できる回数に限りがあるのが最大のポイントだ。

 倒された回数が規定回数に達するとゲームから脱落してしまうので、いかに死なずに敵を倒していくかが重要になる。最初から全ての武器を装備しているので、撃ち合いの練習には丁度いいゲームモードだ。


■ 武器に大きな変更はなし。アイテム出現タイミングが大幅に変更

 今回のUT2004では大きな変更点がひとつある。それは、ゲーム内で重要な役割をする「シールド」(防御力を上げるアイテム)や「ダブルダメージ」(一定時間すべての武器のダメージを2倍に強化するアイテム)といったアイテムが、ラウンドスタート時には出現していないということだ。

 今まではラウンドスタート時にランダムでプレーヤーのスタートポイントが決定され、そのスタートポイントから一番近い場所にあるアイテムを取りに行くのがセオリーだった。ところが、今回のUT2004では、ラウンドがスタートしてから一定の時間が経過しないと「シールド」「ダブルダメージ」といった敵より重要なアイテムは出現しないので、出現までの序盤の立ち回りが非常に大きな意味を持つようになった。

 特にWorldCyberGames(WCG)やCyber Professional League(CPL)といった世界大会で行なわれている、一対一でのDeathMatchゲームでは、ラウンドスタート時の駆け引きが試合の流れを決定付けてしまうことも少なくない。

 「近くの武器を拾い相手に奇襲を仕掛ける」、「アイテムが出現するポイントを確保して出現と同時に取る」、「相手とは交戦しないように武器を回収し続け装備を整える」など、ちょっと考えただけでも選択肢はたくさんあるので、Mapの地形や自分と相手の位置などによってベストな戦術を選択しなくてはいけない。

 WCGやCPLといった世界的なゲーム大会でUT2004が正式種目として採用される可能性は高いが、こういった変更が選手の戦略にどういった変化を与えるのかが今から楽しみだ。

シールドとダブルダメージはアイテムの中でも勝敗の鍵を握る重要な存在だ。それだけにスタートダッシュ時にこれらのアイテムを取得できるかどうかは、勝負の行方に大きく影響する。大会などにおける、新たな戦略を練り直す必要がありそうだ


■ 新しく追加されたONSLAUGHTで、UTシリーズ初の乗り物を乗りこなせ!

 最後になったが、UT2004のイチ押しのゲームモード「ONSLAUGHT」の魅力をお届けしたい。このONSLAUGHTの特徴はなんといっても「乗り物が登場する」という点に尽きる。一人乗り用のバギーや戦闘機に始まり、最大5人まで搭乗できる移動要塞まで、さまざまな乗り物をプレーヤーの意思で自由に乗り回すことができるのだ。

 これまで「自分の足」しか移動手段がなかったUTシリーズだが、乗り物の投入により、対人戦に特化していたゲームバランスは大きく変化した。ちなみに、乗り物への搭乗の仕方はすべて共通で「USEキー」を押すことによって乗り込む事ができる。

戦車の攻撃力はプレーヤーが手に持っている通常武器の威力とはケタが違う。見通しの良いポイントへ移動し、主砲の140mm劣化ウラン弾をぶっ放せ! 乗り物にはそれぞれ耐久値が割り当てられていて、敵の攻撃により耐久値が0になると破壊されてしまう。移動速度が遅い乗り物ほど耐久値は高くなっており、手持ちの武器ではなかなか破壊しづらい。しかし、対乗り物用武器相手なら話は別。対乗り物用武器で狙われたら真っ先に潰すか逃げるかという判断を瞬間的にしたいところだ


 ONSLAUGHTにおける最終目的は敵ベースに存在する「パワーコア」の破壊だ。しかし、だからといってスタート直後にいきなりベースに攻め込む事はできない。Map内に点在する「ノード」と呼ばれる拠点がベースのパワーコアに対して無敵のシールドを張っているので、ノードをひとつずつ制圧していく必要がある。敵ベースに最も近いノードの制圧に成功した瞬間から敵ベースのシールドは解除され、攻撃が可能となるのだ。

 ラウンドスタート時のノードはどこも中立状態になっているが、タッチする事で自軍のカラーに変わる。その後30秒程度の時間をかけてノードのゲージが溜まり、ゲージがMAXに達すると完全に自軍の拠点として完全稼働を開始するのだ。ノードを制圧するごとに乗り物が出現するので、制圧しているノードの数が多い方が圧倒的に有利になる。

 また、制圧したノード間はワープで行き来する事ができるので、死んで復活した際、周辺に乗り物が見あたらない場合は他のノードへワープしてみるというのも一つの手だ。ノードの上に乗り、USEキーを押すとノードMapが表示されるので、移動したい場所をクリックすればOKだ。

ベースやノードの周辺には「Weapon Locker」という物があり、ここに触れると3種類ほどの武器を手に入れる事ができる。乗り物が中心のONSLAUGHTとはいえ、最低限武器は装備しておきたい 武器のひとつであるLINKGUNのセカンダリショットを当てる事でノードのエネルギーチャージ時間を短縮できる。敵の攻撃を受けてゲージが減ったノードや乗り物も同様の手段で回復させる事が可能だ。LINKGUNだけは必ず装備しておくようにしたい


空中を飛ぶことができる小型戦闘機「Raptor」。プライマリショットでプラズマガン、セカンダリショットで追尾ミサイルを発射する事ができる。空中で浮遊できるRaptor同士のドッグファイトはヘリコプター同士が戦っているようにも見える


■ ONSLAUGHT最大最強の移動要塞「リヴァイアサン」

 Serveranceなどの大きめのマップでONSLAUGHTを遊んでいる際、中盤付近のノードを制圧すると見慣れない乗り物が出現する。見た目は戦車をふたまわりくらい大きくした装甲車の様な感じだが、実はこれがONSLAUGHT中、最強の攻撃力と最大の耐久値を誇る移動要塞「Leviathan」(リヴァイアサン)だ。

画面を見てわかる通り、横に並んでいる戦車が小さく見えてしまうほどの大きさで、耐久値は戦車の約6倍にあたる5,000となっている。通常の手持ち武器では破壊はまず不可能だと思った方がいい

 リヴァイアサンは運転手を含め、5人までの搭乗が可能となっている。通常攻撃は自動追尾型のロケット弾と独立した4門の固定砲台で、これだけでも結構な攻撃力を持っているのだが、リヴァイアサンの本当の恐ろしさはこんな物ではない。動きを止めた状態で運転手がセカンダリショットのキーをクリックすると、なんとリヴァイアサンが変型するのだ。

 変形には数秒の時間がかかるが、一度変形してしまえば誰もこの最強兵器を止める事はできない。変形後に現れる主砲から発射される攻撃の破壊力は、UT史上最強の武器と言われる核ミサイル「Redeemer」(リディーマー)の威力を軽く凌駕する。また、リヴァイアサンも他の乗り物と同様に弾数に制限がないので、防御力に任せて敵のノードを制圧することも可能だ。味方にしてみればこれほど頼もしい物はないが、敵に回した時は間違いなく苦戦を強いられるだろう。

リヴァイアサンの主力武器である自動追尾ロケット弾は近づくもの全てを標的とするので、地上の乗り物であろうと空中の乗り物であろうとおかまいなしに破壊する 自軍ベースに接近されてしまった場合はもはや手に負えない状態となる。ベース自体はそれなりに高い耐久値を持っているが、リヴァイアサンの主砲の射程距離に入ってしまった場合、抵抗は無駄な努力へと変わってしまう


変形後に登場するメインウェポンは、着弾地点周辺に存在する物を全て吹き飛ばす。もしリヴァイアサンを敵に奪われてしまった場合は、動き出した時点で速やかに集中攻撃を行なない、優先的に破壊したいところだ

 ということで、すべてのモードをざっと説明してみたが、いかがだろうか? ぱっと見るとONSLAUGHTモードに心奪われてしまうが、これまでユーザーの厳しい目に晒されてきた各ゲームモードは、遊んでみるとONSLAUGHTに負けず劣らす奥が深く、コレ1本を買うだけで長い期間、最低でも半年に渡って楽しめるボリュームがあると筆者は感じた。しばしの間、日常的な日々から離れて「非現実な世界」へ飛び込んでみてはどうだろうか。

 これらのゲームモードでまず練習を重ね、気に入ったゲームモードができたら是非インターネットを利用したマルチプレイを体験してみてほしい。ほぼすべてのゲームモードごとにサーバーが立てられているので、人が集まっている所へ気軽にJoinしてみよう。Bot相手とは比較にならないほど熱い闘いがあなたを待っているだろう。

Unreal Tournament 2003 2004 Epic Games, Inc. Raleigh, N.C. USA. Unreal and the Unreal logo are registered trademarks of Epic Games, Inc. ALL RIGHTS RESERVED. All other trademarks and trade names are the property of their respective owners. Unreal Tournament 2004 was created by Digital Extremes and Epic Games, Inc.. Manufactured and marketed by Infogrames, Inc., New York, New York, a subsidiary of Infogrames Entertainment, S.A., under license from Epic Games, Inc.


【Unreal Tournament 2004】
  • CPU:Pentium III 1GHz以上(Pentium III 1.2GHz以上を推奨)
  • メインメモリ:128MB以上(258MB以上を推奨)
  • HDD:5.5GB以上
  • ビデオメモリ:32MB以上


□アタリジャパンのホームページ(英語)
http://www.atari.com/
□「Unreal Tournament」の公式ページ
http://www.unrealtournament.com/
□関連情報
【2004年3月16日】アタリ、「アソビットシティFPS祭り!」への参加を表明
今春最後の大物「Unreal Tournament 2004」を出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040316/atari.htm
【2004年2月12日】「Unreal Tournament 2004」Playable Demo
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040212/demo0212.htm

(2004年3月24日)

[Reported by Crize]


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