発売元 Eidos
スペインを代表するゲームデベロッパーPyro Studiosの最新作「Commandos 3: Destination Berlin」のPlayable Demo。Demo自体は8月末に公開されていたが、当時は非常に不安定で、パフォーマンスも悪かったため紹介を見送ったのだが、予想どおり2度にわたってアップデートが行なわれ、マスター相当の内容となったのでこの機会に紹介しておきたい。ちなみに英語版は10月14日にEidosから発売されたばかりで、日本語版の発売も前向きに検討中ということだ。発売に期待しつつ、まずはこのDemoにチャレンジしてみるといいだろう。
「Commandos 3: Destination Berlin」は、言わずと知れた、少数精鋭によるスニーク系RTSを代表する「Commandos」シリーズの第3弾。プレーヤーは、対ナチスドイツ工作のために結成された特殊部隊を率いて、3度に渡って危険な任務に携わっていくことになる。
ちなみにPyro Studiosは、昨年、同シリーズの主要メンバーが同社を去るというニュースでファンを驚かせた。「Commandos 3」は新チームによる初のタイトルということになるが、前作の開発が長引いた原因のひとつとなったコンソール版の発売を辞めて開発ラインをPC版のみに戻し、そして売り物には適さない工芸品的なゲーム内容を、もう少しライトユーザー寄りにシフトさせている。
前作は世界を股に掛けた長大なキャンペーンシナリオが最大の魅力だったが、その難易度の高さのため、クリア率は実に購入者全体の1割以下に留まるという。それでは意味がないというわけで、今回は長短織り交ぜた複数のシナリオによるキャンペーンモードを3本用意し、気分に応じて多用な戦場にチャレンジできるようになっている。言うなれば、前作が1本の大河小説とすれば、今作はショートショート有り、読み切りのミステリー有り、短編有りの作品集といった内容になっているわけである。
Demoでは、チュートリアルステージの一部とキャンペーン「CENTRAL EUROPE」の中盤のステージ「ELIMINATE ENEMY SOLDIERS」がプレイできる。チュートリアルは、テキストとボイスの指示どおりにプレイしていけば、操作を覚えながら簡単にクリアできる。ユニークなのは、プレーヤーが指示に従ったかどうかに関わらず、一定時間をおいてどんどん話が進んでいってしまうところ。
身を伏せる、銃を掴むといった指示内容は、それ自体フラグでもないため、無視して話を先に進めることもできる。これは途中で倒されてしまって再プレイする際に面倒がなくていい。つまり、ガイドの案内を聞き流しながら、銃を掴んで、次のドアを開け、ナイフを掴んで、監視役を倒し、地上に出るといった具合。非常にフレキシブルなチュートリアルだ。
一方の「ELIMINATE ENEMY SOLDIERS」は、3人のキャラクタを使って、列車の奥へ奥へと進入を果たしていくという内容。キャンペーン中盤だけあって、難易度はすこぶる高く、クリアを狙ってプレイするとめげそうになる。まあ演出面は抜群で、ユーザーを一撃で虜にするという意味では、この内容で正解だろう。これをクリアできるのは相当の「Commandos」ファンだけだろう。
途中の通路には無数のドイツ兵が武装して待機しており、基本的に彼らとの戦いは避けられない。シーフを使うことで戦いをかわすこともできるが、3人のうち誰かが死ぬとゲームオーバーというルールなので、抜け駆け的突破は根本的な解決策とはならない。クリアするためには、3人の連係プレイが必要不可欠になるが、さすがにいきなりの“本番”は、荷が勝ちすぎる印象が強い。見事な演出と緻密なグラフィックを堪能することを第一義にプレイしてみるといいだろう。
Commandos 3: Destination Berlin c 2003 Pyro Studios S.L.. Developed by Pyro Studios. Published by Eidos Interactive. Commandos 3: Destination Berlin is a trademark of Pyro Studios S.L. Pyro Studios and the Pyro Studios logo are both trademarks of Pyro Studios S.L. The name 'Eidos' and its logo device are registered trademarks or trademarks pending registration. All rights reserved.
ダウンロードはこちら(3D Gamers)