会場：幕張メッセ

【サミー】

　サミーのブースは特殊な照明演出が施されており、ブース全体が薄ぼんやりとした蛍光の緑色に包まれていた。この光の演出とブースの金属的なデザインは、「SEVEN SAMURAI 20XX」の世界観をイメージした作りだという。どことなく近未来的でサイバーなムードが、「SEVEN SAMURAI 20XX」の世界観ということなのだろうか。

　サミーの出展ラインナップは、原作物からパチスロシミュレーターまで実にバラエティに富んだ構成。なかでも、サミーの海外販売部門であるSammy Studios社長のジョン・ロウ氏が来日し、開発チームへの賛辞を送ったタイトル「スパイフィクション」は、一際来場者の注目を集めていた。

　 　ステージイベントでは、上述の新作発表会のほかに、ダンスパフォーマンスやゲーム大会が行なわれている。


■ PS2「スパイフィクション」

　キャラクタデザインとメインビジュアルを、イラストレーターの村田蓮爾氏が担当したアクションアドベンチャーゲーム。

　特殊スーツによる透明化やパラシューティングなどのスパイ映画へのオマージュを捧げたアクション、撮影した敵の姿に変身できる変装などのフィーチャーを駆使し、スマートなスパイらしい諜報活動を行なう。2003年冬発売予定。

　この「スパイフィクション」の発表会が、初日の午前中に行なわれた。サミーのAM営業事業部部長の渡辺洋一氏は「サミーは早期から、クリエイター集団のアクセスゲームズが開発した「スパイフィクション」に強い関心を寄せており、ぜひともサミーから発売したいと熱望していた」とコメント。

　サミー海外グループサミー海外グループ会社のSammy Studios社長のジョン・ロウ氏は「アクションアドベンチャーは欧米でも極めて人気の高いジャンル。グレイトグラフィックスなこのタイトルが、欧米で大ヒットするのは間違いなく、積極的に販売を促進する」と絶賛。

　最後はアクセスゲームズからプロデューサーの角和邦昭氏と、ディレクターのSWERY氏が登場。角和氏は「アクセスゲームズのデビュー作は、サミーさんから熱烈なオファーを受けた。アクションゲームファン、スパイファンの皆さまは期待してほしい」とコメント。SWERY氏は「誰もが見たであろう有名スパイ映画のシーンが楽しめるはずです。今作は長大なスパイフィクションという世界から、ひとつのエピソードを抜き出したタイトル。スタッフからは多くのシナリオ候補が挙がり、エピソードを選ぶのに苦労した」とコメントした。

(C)ACCESS GAMES INC.2003 ALL RIGHTS RESERVED.(C) Sammy

■ PS2「SEVEN SAMURAI 20XX」

　巨匠黒澤明監督の名作「七人の侍」を大胆にアレンジした作品。テーマサウンドは坂本龍一氏、キャラクタコンセプトは映画「フィフィスエレメント」などの制作に携わったアーティスト、メビウス・ジャン・ジローが担当している。

　プレイアブル出展されていた「SEVEN SAMURAI 20XX」は、プレーヤーキャラクタが自由に3Dフィールドを移動できるタイプの剣劇アクション。世界設定は未来世界ということで、キャラクタや背景も近未来的に統一されていた。

　映画のように一閃で勝負が決まるというわけにはいかず、ボタンを連打して巨漢の敵をザクザクと斬るスマッシュ感を堪能するタイプ。主人公風のキャラクタには、二刀流モードなどが用意されていた。黒澤映画のイメージをいい意味で裏切りゲームとして成立させた、というのがファーストインプレッション。今冬発売予定。

(C)Sammy／Dimps Corporation 2003
(C)KUROSAWA PRODUCTION Inc./Character concept by Moebius/Opening&Ending Theme Music by Ryuichi Sakamoto

■ PS2「ゼロ・パイロット～孤空の奇蹟」

　歴史上の名機に搭乗し、歴史上の大戦に挑み、歴史を変えるというフライトシューティング。味方機の緊迫した状況がアナウンスされるなど、パイロットの極限状態が体験できる。

　 　“もし”ブーゲンビル島で山本五十六元帥搭乗機を守りきれたならば……。“もし”ウェーク島の攻略で航空機を投入していたならば……。このような歴史上のifを体験できるという意味で、戦闘機マニアや軍事マニアは無視できないタイトルになりそうだ。

(C)Sammy ※“ゼロ･パイロット”は株式会社　角川書店の商標です。
Opening&Ending Theme Music by DAITA Licensed by SME Record Inc

■ PS2「兎 －野性の闘牌－山城麻雀編」

　近代麻雀で好評連載中の「兎 －野性の闘牌－」をゲーム化。今作は原作の3巻～7巻に相当する「山城麻雀編」のエピソードを収録。登場キャラクタの持つ「特別な能力（危険牌察知能力や、不要牌検出能力）」を活かし、コンビ打ち対局で勝ち進むことが目的。

　コミック形式のムービーでストーリーを追っていくので、原作ファン以外の麻雀好きでも安心してプレイできる。同社から「兎 －野性の闘牌－」のプライズ製品も登場する予定。2003年11月27日発売予定。

(C)伊藤誠　(C)竹書房“近代麻雀” (C)Sammy

■ PS2「実戦パチスロ必勝法！ キングキャメル」

　逆回転やウェーブといった斬新な動きを見せる「ドリームリール」を搭載したサミー最新のパチスロ機「キングキャメル」が、PS2「実戦パチスロ必勝法! キングキャメル」としてコンシューマに登場。

　3ボタン式の実戦パチスロコントローラでプレイが可能。その名の通り、実戦の臨場感のままにパチスロと向き合っている錯覚を覚えた。ステージイベントとして、ゲーム大会も開催される。2003年10月2日発売予定。

(C)Sammy

■ PS2「ベルセルク（仮題）」

　単行本の発行部数1,800万部を誇る「ベルセルク」が、3DアクションアドベンチャーとしてPS2に登場する。

　出展バージョンでは、主人公の剣士ガッツを操作し、周囲を取り囲む数十体の魔物を一刀のもとに薙ぎ払う、原作を忠実に再現したダイナミックなアクションが堪能できた。発売予定日は2004年。

(C)Sammy (C)三浦健太郎/スタジオ我画・白泉社 (C)三浦健太郎/白泉社・バップ・NTV

【SNKプレイモア】

　SNKプレイモアは、2D対戦格闘ゲームの新作タイトルを数多く出展。一部試遊台のコントローラにアーケードスティックを用意するなど、操作感にこだわる格闘ゲームファンに対する配慮がうかがえた。

　ブースの一角には、気になるパネルが展示されていた。「ザ・キング・オブ・ファイターズに新たな1ページが加わる」、「2004年夏、もうひとつのKOFが“プレイステーション 2”でベールを脱ぐ」とキャッチコピーが記されたパネルには、画面写真やキャラクタ画像は一切なく「KOF」というロゴがあるのみ。

　資料には「PS2 KOF ジャンル：3D対戦格闘　発売日未定」という記述があるが、このパネルのことなのだろうか……。

■ PS2「SNK vs. CAPCOM　SVC CHAOS」

　ゲームセンターで稼動中のアーケードゲーム「SNK vs. CAPCOM　SVC CHAOS」の移植作が、PS2で発売される。「SNK vs. CAPCOM　SVC CHAOS」は、カプコンとSNKのゲームに登場するキャラクタが、ひとつのゲームに集結して熱いバトルを繰り広げる2D格闘ゲーム。

　ネオジオからPS2への移植ということで、グラフィックはより美しくなっている。背景の一部が描きなおされ、一部エフェクトにも修正が加えられているようだ。デュアルショックに対応しているため、EXCEEDなどの大技を決めた時に振動が伝わるのが新鮮。PS2版には、アーケードモードのほかに、サバイバルモードやギャラリーモードが搭載される予定。発売日は未定。

（C) SNK PLAYMORE 2003
（C) CAPCOM CO.,LTD. 2003 ALL RIGHTS RESERVED.

■ PS2「ザ・キング・オブ・ファイターズ2001」

　人気2D格闘ゲーム「ザ・キング・オブ・ファイターズ2001」のPS2版。「ザ・キング・オブ・ファイターズ2001」は、「K9999」や「アンヘル」といった人気キャラクタが登場。ストーリー上ではKOFネスツ編の最終章にあたる。

　一目でわかる変更点は、体力ゲージの横にあるキャラクタの顔に「オフィシャルイラスト」が採用されているところ。一部の背景が3Dポリゴンで描きなおされているほか、PS2用のOPムービーなど新要素も追加されている。10月23日発売予定。

(C)EOLITH CO.,LTD.2001
(C)SNK PLAYMORE

■ PS2「メタルスラッグ3」

　気迫のこもった背景とキャラクタグラフィックの描き込みにくわえ、その難易度で話題となった2Dアクションゲームの移植作。PS2版だけのおまけミッション「UFO母船突入作戦」と、制限時間内にいかに早く太れるかを競う「ふとりのアイランド」などもプレイできる。

　なお、J-スカイ用コンテンツとして携帯アプリ版「メタルスラッグ」も出展されていた。画面内の弾数や、敵の出現数が気になるところだが、キャラクタは画面サイズに合わせて縮小されているので、フィールド上で動ける領域は広い。プレイした感覚はアーケードゲームの「メタルスラッグ」に近く、よくできているのだが、やはり別物といった印象だ。

（C)SNK PLAYMORE

■ 家庭用ネオジオロム版「サムライスピリッツ零」

　7年ぶりにアーケードゲームとして復活した「サムライスピリッツ」シリーズの最新作。まだアーケード版は稼動していないため、多くの来場者が興味津々といった表情で試遊台の画面に見入っていた。

　従来のシリーズでおなじみの人気キャラクタが多数登場するほか、新キャラクタとして「るろうに剣心」の作者である和月伸宏氏がデザインしたキャラクタなどが追加されている。剣劇アクションの核となる爽快感を追及し、新システムに相手の動きをスローにして一発逆転を狙える「無の境地」システムを搭載。12月11日発売予定。

（C)SNK PLAYMORE 2003 /（C)2003 Yuki Enterprise

□SNKプレイモアのホームページ
http://www.snkplaymore.co.jp/
□サミーのホームページ
http://www.sammy.co.jp/
□関連情報
【2003年9月25日】東京ゲームショウ2003開幕。焦点はネットワークゲーム
岩田聡任天堂社長公演ではポケモン新作について言及
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030926/tgs01.htm
【2003年9月25日】「東京ゲームショウ2003」各社の出展ブース情報一覧
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030925/tgs2003.htm

(2003年9月27日)

[Reported by 福田柵太郎]

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