発売元 Valu Soft
THQのValue専門のブランドValu Softの新作レースアクション「Midnight Outlaw: Illegal Street Drag Nitro Edition」のPlayable Demo。60分間の時間制限付きで、終了後はオンライン決済を利用すればそのまま継続プレイが可能という仕組み。ゲームのクオリティは、19.9ドルのValueタイトルならこんなもんかなという程度だが、ゼロヨンやドラッグレース好きには楽しめるだろう。
「Midnight Outlaw: Illegal Street Drag Nitro Edition」は、深夜の公道を舞台に、賭けドラッグレースにチャレンジできるレースアクションゲーム。実はこの手のゼロヨンものというのは海外ではあまりゲーム化されていないが、実際にプレイしてみたところかなり楽しめた。Valueタイトルではなく、本気で開発に取り組むべき有望な素材のひとつだと思う。
1レースにつき、長くて20秒、ニトロを使えば10秒前半台程度で終了するクイックな展開もいいが、なによりビビッドなマニュアル操作がいい。レースゲームは、画撮の関係からオートマチックでプレイすることがほとんどだが、これは裏返せば、ほとんどのレースゲームがオートマでも何ら支障なく楽しめてしまうということを意味している。
ところがこのゲームの場合、マニュアル操作が大前提で、かつギアチェンジのタイミングが勝敗を分けるという、シビアなゲームデザインになっており、ゲームにおけるマニュアル操作の比重が高い。もちろん、これはセガの「頭文字D」における、込み入った峠を抜ける際のハンドル操作ほど複雑ではなく、ニュートラルから一気に3速まで上げるだけの話だが、久々にマニュアル操作の楽しさを味わった気がする。
ゲームは、車種のチョイスからスタートし、初期資金でパーツを購入。その後、ライバルを指定して1対1のドラッグレースを開始する。勝てば掛け金が入手でき、負ければ掛け金分の資金が減額される。手持ちの資金がマイナスになると車は没収され、その時点でゲームオーバーとなる。
同じライバルには何度でも挑戦できるので、敵に勝てなくなった場合はランクを落としてそこでじっくり金を稼ぎ、ためた金で新しいパーツを購入して再挑戦するというサイクルを経ることで、無理なくサクセスストーリーを登っていくことができる。ユニークなのはときおりパトカーが登場し、罰金を徴収していくところ。レースはお流れで、ドラッグレースを勝利することで蓄積されるRespectも0になる。またいちからやりなおしというわけだが、改造パーツはそのままで罰金だけなのは、やや手ぬるい気がする。
グラフィックに関しては、DirectX 8.1採用とは到底信じられないぐらいお粗末で、せいぜいDirectX 5レベルの内容。限界までポリゴン数をおさえたアナウンスレディーと車にのみ適用された環境マッピングがもの寂しく映る。グラフィックの出来はよくないが、ゲーム自体はそこそこ遊べる。いかにもValueタイトルらしい内容だ。
(C) 2001-2002 ValuSoft (R), a division of THQ (R) Inc., Headquarters: 711 S. Pine Street, Waconia, MN 55387
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