発売元 イマジニア
イマジニアが完全日本語版で今秋発売を予定しているターンベースストラテジー「Etherlords II」のPlayable Demo。シングルプレイ専用の英語版となっているが、チュートリアルとキャンペーンモードの序盤がプレイできる。ゲームシステムそのものはほとんど変わっていないので、前作の経験者なら迷わずプレイできるだろう。
「Etherlords」は、架空のファンタジー世界を舞台に、スペルキャスター同士の勢力争いを描いたターンベースのストラテジーゲーム。クリーチャーやさまざまな効果を封じ込めたスペルをデッキとして組み込み、カードゲームのようなルールでデュエル戦を展開していく。
「Magic: The Gathering」に代表される市販のカードゲームと同様に、ゲームのおもしろさは実質的にデッキの善し悪しによって決まる。このため、序盤は比較的淡泊な展開が続くものの、新しいスペルやクリーチャーを入手し、スペルキャスターのレベルがあがって来るにつれてぐんぐんおもしろくなってくる。
キャンペーンでは、フル3Dで構築されたフィールドマップの舞台に、敵味方交互にスペルキャスターユニットを動かし、マップ上に配置されたアイテムやショップをうまく利用しながら、一番奥にある敵城の陥落を目指して戦術を練っていくことになる。プレイスタイルは「Heroes Might & Magic」シリーズに近い印象で、アクション性はないものの、数手先を見越した効率の良い操作が求められる。
ところで、「Etherlords II」は、2001年に発売された「Etherlords」の続編だが、実際にプレイしてみたところ、新しい要素がほとんどなく、前作を経験済みの人間としてはひどくがっかりさせられた。新しい要素といえそうなのは、キャンペーンにストーリーが導入され、フルボイスによる会話シーンが豊富にあるほか、フィールドのビジュアルやユニットのモデリングがブラッシュアップされているぐらい。
主人公に相当するスペルキャスターも一新しているが、モデリングのディテールやバトルフィールドのつくりは前作と同じであり、目新しさは薄い。個人的には、「Heroes Might & Magic」シリーズにおける新種族の導入、ビジュアルパターンの一新といったドラスティックな変化を期待していたのだが。
念のために書き添えておくと、スペルやクリーチャーなどは、それぞれ前作から新しく数十種類が追加され、キャンペーンも一新、加えて対戦用の専用サーバーなども導入されるため、実際のゲームプレイは大きく変化しそう。クールに観察すると、これは要するに「Etherlords」の第2版ということなのだろう。
ちなみにチュートリアルでは、バトルシステムが丁寧に解説され、キャンペーンでは粘りが信条のヴィタル陣営でプレイできる。多少の英語力が必要になるが、まったくの初心者でも比較的遊びやすいので、ストラテジー好きは試してみるといいだろう。
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