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ダートトラックレース専門のデベロッパーRatbag Gamesの最新作「World of Outlaws Sprint Cars 2002」のPlayable Demo。日本では見られないような妙な形のスプリントカーが勢揃いし、激突、横転、破壊、何でもありの荒くれレースが堪能できる。お勧めだ。
「World of Outlaws Sprint Cars 2002」は、世界一荒っぽいスプリントレース「World of Outlaws」をモチーフにしたレースシミュレータ。北米のみで実施されている「World of Outlaws」の具体的内容については寡聞にしてよく知らないが、思わずレース中に「こんなことしちゃいけないんだぞ!」と子供のような駄々をこねたくなるほどの荒っぽいレース展開で、まさに驚きの連続である。
プレーヤーが搭乗することになるスプリントカーがユニークだ。フロントにはエンジンの高出力により加速時の浮き上がりを防ぐための鉄板が取り付けられており、その上ボディ上部にH字型鋼鉄のようなものを載せている。これらは、軽量高出力というアンバランスな車を、地面に設置させてレースカーとして参戦させるための苦肉の策のようだ。
先述したようにボディそのものは軽く、敵車に追突されるといい勢いで吹き飛ばされ、場合によってはそのまま3、4回転してしまう。側面に激突しても、上部の鉄板が引っかかってはじけ飛ばされてしまう。そのくせ、軽量の割にはパワフルなエンジンを搭載しており、直線でアクセルを踏み込むと上部が浮き上がるほどの加速性能を持つ。総じてこれほど制動の難しい車はないのではないかという気がする。
と、こういうわけなので、スタート直後はまさに合戦状態で、粉塵が吹き上げられ、ときおり車が舞い上がるような、何がなんだかよくわからないレース展開になる。1人だけこっそり抜けようものなら後ろから激しく追突され、そのままエンジンがストップしてリタイアなんてこともある。実際のレースは故意に追突させるということはないようだが、ゲームでは追突してもペナルティはないため、特にマルチプレイでは容赦のないレース展開になる。
Demoではシングルプレイとマルチプレイの両方に対応。シングルプレイは、単発レースのみだが、14台の敵車を相手にレースが堪能でき、マルチプレイは専用のサーバーブラウザを使ってシームレスに対戦が行なえる。グラフィックもプレイステーション 2版をベースにしているだけあってきめ細かで、エフェクトもそつがない印象。レースファンなら試してみて損はない作品だ。
(C) 2001,2002 Ratbag Pty Ltd
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