価格：5,800円
(with パワーアップキットは13,800円)

「特撰カスタマイズ」の武将三昧。武将死亡「少ない」、忠誠・友好変動「しない」など、オリジナルルールがおもしろい

歴史イベントエディタ。最初に作るべきは地元大名の上洛イベントだろうか

　株式会社コーエーは、「信長の野望」シリーズ第10弾「信長の野望 蒼天録」のパワーアップキットを今春に発売する。対応OSはWindows 95/98/Me/2000で、価格は5,800円。動作には別途本編が必要となる。本編をセットにした「信長の野望 蒼天録 with パワーアップキット」も同時発売され、価格は13,800円となっている。

　「信長の野望 蒼天録」は、「下克上」をテーマに、大名、軍団長、城主という3つの立場から戦国時代の群雄たちの活躍を描いた歴史シミュレーションゲーム。シリーズお馴染みとなっているパワーアップキットでは、今回も新シナリオや豊富なエディット機能が追加される。以下、順を追って紹介していこう。

　今回目玉として新しく追加される「特撰カスタマイズ」モードは、難易度「上級」ですら楽にクリアしてしまうような超上級者を対象にした高難易度モード。能力の高い武将を集めまくる「武将三昧」、外交禁止で合戦のみで雌雄を決する「合戦三昧」など、6種類のモードを用意。成績によってはレアアイテムが入手できるということだ。

　エディタ関連では、歴史イベントを自由に作成して、ゲーム内で発生させられる「歴史イベントエディタ」を搭載。イベント条件、登場人物、セリフ、背景グラフィックを自由に設定でき、完成した歴史イベントは、ファン同士で交換することも可能となっている。そのほか、武将、城、姫のデータを自由に変更できる各種エディット機能、「名城物語」、「官位事典」、「家宝列伝」といったデータベースも充実している。

　新シナリオは3本を新しく収録。中でも今回注目したいのは、織田信長生誕以前の時代を扱った新シナリオ「1495年 駿河の梟雄」。信長が生まれる39年前、伊達政宗が生まれる72年前、ゲームではご隠居の印象が強い毛利元就ですら生まれていないという途方もなく昔の時代を扱ったシナリオである。

　駿河の梟雄とは、今川義元の父氏親を指した言葉ではなく、氏親を育てた北条早雲こと伊勢宗瑞。ちなみに1495年は、小田原城主大森藤頼を襲って城を奪った年。同社によれば北条早雲は今川家の軍団長として登場させ、下克上の醍醐味が存分に味わえるシナリオになるようだ。

　なお、早雲以外に登場する主な大物は、細川政元(管領。将軍・足利義稙を追い出して足利義澄を擁立)、本願寺蓮如(本願寺8世法主。本願寺の発展に大きく寄与)、上杉顕定(関東管領。古河公方・足利家と激しく対立)、大内義興(周防守護。足利義稙を擁して上洛し、管領代として義稙を補佐)、吉川経基(応仁の乱で東軍に属して活躍し「鬼吉川」の異名をとった猛将)などなど。実質的に全国武将総取っ替えのシナリオだけに興味は尽きない。発売が楽しみなパワーアップキットだ。

各種データベース。左から順に「官位事典」、「幕府役職列伝」、「家宝列伝」

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□コーエーのホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/
□「信長の野望 蒼天録」公式ホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/products/products/ee/new/souten/index.htm
□関連情報
【2002年6月27日】PCゲームレビュー「信長の野望 蒼天録」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020627/souten.htm
【2002年6月19日】「信長の野望 蒼天録」プロモーションムービー
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020619/demo0619.htm
【2001年12月23日】コーエー、「信長の野望 蒼天録」を2月に発売　10作目が実現する「下克上」の全容を一挙大公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011223/souten.htm

(2003年1月6日)

[Reported by 中村聖司]

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