発売元 Microsoft
スウェーデンの雄Digital Illusionsのラリーレース最新作「RalliSport Challenge」のPlayable Demo。同社の最新作「Battlefield 1942」の大ヒットが示すように、最近は世界中のビッグネームと組んで目新しい作品を次々に世に送り出すようになってきたが、十八番としているのはやはりレースゲーム。「Swedish Touring Car Championship」を皮切りに、「Motorhead」、「Rally Masters」といった単発レースゲームを数多く手がけ、現在はMicrosoftの依頼でXbox版「Midtown Madness 3」を開発している。「RalliSport Challenge」は、そうした確かな実績を持つデベロッパーのラリーレース最新作だ。
このPlayable Demoはちょっと変わっていて、Start Gameを選択するといきなりレースがスタートする。搭乗する車は、Focus Cosworth、Lancer Evo VI、Impreza WRX、Peugeot 206の4車種からランダムで選ばれ、コースもNorth Hill Circuit、Lakepoint Ring、Pacific SS1、Safari SS1の中から自動的に選ばれる。好きな車種、コースを選択できないのには少々違和感を覚えてしまうが、体験版に収録したすべての要素を楽しんでもらう試みとしてはおもしろい。
さて、凍り付いた高原を舞台にしたNorth Hill Circuit、拓けた草原地帯を舞台にしたLakepoint Ringは、全長の短いサーキットを5周するオーソドックスな内容で、Pacific SS1、Safari SS1は、複数のチェックポイントが用意された1本道をコドライバーの音声指示に従いながら疾走していくラリーレースが楽しめる。それぞれ路面の状態や天候が異なり、搭乗する車も異なるため、レース展開が毎回変わってくる。一番走りやすいのはLakepoint Ringで、車種はImprezaといった印象。
グラフィックは見てのとおり、Xbox版を遥かに凌駕する内容に仕上がっている。ボディへのスペキュラーマッピング処理、地表のバンプマッピング、リアルタイム処理される車の影など、丁寧なエフェクト処理も評価できるが、何より素晴らしいのは、これぞラリーレースと思わせるコース全体の作り込みの確かさだろう。草木や石、看板、家屋、石、垣根、遠くの山並みなど、すべてきっちり3Dモデル化されている。また、走行中にオブジェクトに少し接触しただけでも、すぐボディへ反映されるダメージマッピングもいい。が、サイドウィンドウは少々簡単に割れすぎではないだろうか。
グラフィック面では「Colin MacRae Rally 3」の登場までは敵なしといえそうな同作だが、その一方で車の挙動はやや淡泊で、シミュレート性は低い。またリプレイ機能も、走行時に豪快にコースアウトして強制的にコースに戻されていると再生内容がおかしくなるなど、海外のラリーゲームで目の肥えたPCゲーマーをうならす内容かというと微妙なところ。気軽にラリーレースの雰囲気を楽しみたいという人向けの作品だ。
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