★ PCゲームレビュー★


背後から忍び寄り、ターゲットを確実に暗殺
現場から音も無く姿を消す潜入アクション!!

Hitman 2: Silent assassin

  • ジャンル:アクションアドベンチャー
  • 発売元:IO Interactive
  • 発売元:Eidos Interactive
  • 価格:実売6,000円程度
  • 対応OS:Windows 98/Me/XP
  • 発売日:発売中


 遠く離れたビルの屋上、黒尽くめの服装でライフルを構える男がひとり。ターン! という音と共に、向かい側のビルにいた男が倒れて死んだ。それを確認した狙撃者は何事も無かったかのようにライフルをしまい、夜の雑踏へと消えていくのだった……。そんなゴルゴ13ばりの殺し屋の任務を緻密に描き出した内容と、その異様なまでの難易度が話題を呼んだ「Hitman: Codename 47」の続編としてリリースされたのが、今回紹介する「Hitman 2: Silent Assassin」だ。


■ 前作「Hitman」から数年、姿を消した凄腕の殺し屋が再びよみがえる!

さらわれてしまったヴィットーリオ神父。いきなり「コニチワ」と日本語で軽いジャブを出してくるお茶目な神父さんだ
 No.47、本作品の主人公の名前である。クローンとして生まれ、殺し屋として教育された彼は、前作「Hitman」で繰り広げられた数々のミッションをこなして姿を消した。

 その後、No.47は自分の侵した罪を懺悔するためにイタリアのシシリーにある教会に入り、ヴィットーリオ神父のもと庭師として働いていたが、彼の生存を知ったロシアンマフィアがヴィットーリオ神父をさらい、5,000万ドルという大金を身代金として要求。神父を救うため、殺し屋時代のエージェント、ダイアナに連絡を取るものの、ロシアンマフィアに関する情報をタダで手に入れられるわけがなく、No.47は神父に関する情報と引き換えに再び殺し屋の仕事に手を染めるのだった……。

 そんなハードボイルド調の背景のもと、「Hitman 2:Silent Assassin」のストーリーは進行していく。このゲームは「隠密性」というキーワードを前面に押し出したスニーキング系アクションに分類される1本。プレーヤーであるNo.47はヒットマン=殺し屋となり、警護の人間に気づかれることなく、ステージごとに設定された目標(ターゲットの暗殺や人質の救出、機密文書の確保など)をこなしていくこととなる。


■ 変装と自然な振る舞いを駆使して場に溶け込み、敵AIに警戒感を抱かれないようにしよう!

敵AIとすれ違ったら、怪しげな目で見られてしまった。こういう場合はあわてず騒がず、ゆっくりと歩いて敵から離れる
 日本語で「ヒットマン」と書くとヤクザ映画でおなじみの鉄砲玉のイメージが強いが、No.47はそうした印象とはかなり隔たりがある。彼は殺し屋ではあるが目標達成後に死んでもかまわない鉄砲玉ではない。ヴィットーリオ神父を助け出すために生き残らないといけないのだ。

 では、速やかに目標を達成し、生きて脱出するためにはどうすればいいか。答えはひとつ「敵に発見されずターゲットを排除、そしてそのまま脱出」ということになる。ここですぐに思い浮かぶのは「敵AIの目に触れず、音を立てないで移動する事」だ。当然本作では、移動アクションの中に忍び寄る歩き方があり、この歩き方を使えば音を立てず移動できる。しかし、移動がかなり遅かったり見た目がかなり怪しかったりと、この方法には限界がある。

 さらに、ゲーム中かなりの頻度で建物内に進入してミッションをこなす必要があるが、たいてい入り口周辺には巡回している敵AIがいる。仮に潜入に成功したとしても、ターゲット周辺は警護の人間でいっぱいで身を隠すのも難しいという状況で「敵に発見されず」というのは難しいだろう。ではどうすればいいか、その答えは「変装」である。

 変装は、前作「Hitman」から続くシステム。No.47は無力化した人間の着衣を奪い着込むことができる。変装といってもルパン三世がやるような顔までそっくりに化けるというわけではなく、外見だけの変装だ。とはいうものの、警護の人間といっても24時間、神経を張り詰めているわけではないだろう。外見さえ変えれば、仮に遠目から敵AIに姿を見られたとしても近づかない限りそうそう正体を見破られることはない。変装という選択肢は敵AIに「警護対象に危害を加える人物」として認識させることなく、警護の人間がいる空間に自然に溶け込むための一手段というわけだ。

 ただ、あくまで変装した人物の振る舞いを“自然に”演じることで場に溶け込むのだから、外見を変えたからといって好きに行動して良いわけではない。警備の人間に変装したら「警護対象の周りを巡回している」ような行動をとらなければいけないし、ウェイターや郵便局員といった一般の人物に変装したとしても同様で、目立つ銃なんてぶら下げていたら一発でばれてしまう。胸のホルスターに収まりきらない銃もあるし、敵AIにボディーチェックをされるかもしれないからだ。

 さらに変装した人物を知っている人物にも近づいてはならない。いくら外見が一緒といっても顔はぜんぜん違うわけで、接近されたら違う人物だと認識されてしまうからだ。同じ理由で警護の人間に変装した際、同僚の敵AIに「こいつは怪しげだ」と思われた場合、きわめて自然に「私は巡回中ですよー」とでも言わんばかりに、ゆっくりと自然に現場から遠ざかることがキーポイントになる。

【郵便局員に化けるまでの連続写真】
1、郵便局員に後ろから近づく 2、ワイヤーで首を絞めて絞殺
3、服を着替える 4、花束を持って変装完了



■ めまぐるしく変わる状況にあわせて武器を選択し、自分の痕跡の一切を残すな!

死体を引きずって移動させている。ただ、銃で撃ったりナイフで刺した場合の血痕に敵AIは反応しないようだ。ちょっと残念といえば残念ではある
 さて、仮に騒がれないように上手く変装対象を殺害してうまく変装できたとする。その場に残るのは自分が今まで着ていた服と殺害した敵AIの死体だ。当然、これらの痕跡を残してしまっては、マップ内を巡回する敵AIにこれらの痕跡を発見され、無用な警戒心を抱かせてしまう。

 警戒されると部屋に閉じこもったり、逃げ出したりするターゲットもおり、目標達成の難易度が大幅に上昇してしまう。よって、自分の痕跡を発見されないようにいろいろと工夫をする必要があるわけだ。

 たとえば変装衣装を奪った敵AIの死体をゴミ箱の影や小部屋に引きずって移動させたり、巡回が激しいところの敵を倒す場合は血痕が残らないようにワイヤーを使って首を絞めたりといった具合だ。加えて気をつけたいのは「音」という痕跡に対する注意だ。音は特に敵AIに警戒心を抱かせやすいので銃声などもってのほか、できる限り音を立てないように心がける必要がある。

 敵を無力化する方法を音の出ない武器、たとえばサイレンサー付の銃やナイフで後ろから首を掻っ切るなどの倒し方を選択しよう。音を立てずに敵AIを殺害し、痕跡を一切残さないように気をつければミッション達成は相当簡単になるはずだ。

銃器だけでなく、クロスボウやゴルフクラブ、日本刀まで武器は千差万別。とは言うものの、せっかく副題にSilent Assassinと付いているのだから、音も無く敵AIを殺せる武器を使うとかっこいい


■ ミッションクリアへの道は千差万別、自分の得意とする方法でクリアを目指せ

あまりに警護が厳しかったので、正面から突っ込んで敵を皆殺しに……。ミッションの目標にもよるが、こういうクリアのしかたもアリだ
 冒頭で書いたように「Hitman2」はスニーキング(潜入)系アクションに分類される。ミッション開始前にマップを丹念に調べて進入経路だけでなく、目標を達成した後の逃走経路まで検討し、入念な計画を練ってからミッションに入るのが本来の楽しみ方といえるだろう。さらにターゲットの殺害方法も非常に多くの選択肢が用意されている。

 たとえば銃で殺す場合ひとつとっても、近づいてハンドガンか遠距離からスナイパーライフルかという選択肢があるし、接近できるならナイフやワイヤーを使って背後から静かに殺害するというのもアリだ。さらに特異な方法としては毒殺なんて手段もある。武器と潜入経路を考えれば選択肢は無限大に広がる。加えて「静かに目標を達成する」というスニーキング系アクションの根本原則をまったく覆して、マップ内の敵AIを皆殺し! という力任せな正面突破も可能だ。

 もちろん完全スニーキングが美しいのは言うまでもないが、あまりに潜入に時間がかかったり警戒が厳しい場合は正面突破も選択肢のひとつとしておいておくといいだろう。とは言うものの、一部のマップではキーパーソンを殺害してしまうとクリアできなくなってしまうものもあるのでほどほどに。

 では一般的な潜入狙撃ミッションを誌上プレビューで紹介しよう。エージェントダイアナによるミッション内容だが、今回は神父をさらったロシアンマフィアとつながりのあるロシア軍の将軍を狙撃して殺害するのが目的。将軍たちはミッション当日本部ビル内で会議をするらしい、今回はその中の特定のひとりを暗殺する。当然本部ビル周辺は多数のロシア軍兵士で警護されている。地下鉄を使って現地に入り駅ロッカー内に武器を持ち込んでおいたので、これを使って狙撃を実行してくれ……とのこと。ではミッション開始だ。

地下鉄に乗って本部ビル近くの駅に到着。乗降客を装って駅内のロッカーに向かうが、駅内には一般客もいるので、行動は慎重に
ロッカーの鍵をロックピックを使って空け、今回のミッションに使う狙撃銃「SVD-ドラグノフ」を入手する
ドラグノフはスーツ下に隠せないので、線路に下りて地上へのエスカレーターに回る。エスカレーターの上は大きな音がたつので慎重に
階段を上ったところで、巡回中の敵兵士を発見! 反射的に撃ち殺してしまったが、銃声で左奥の部屋にいる兵士に気づかれてしまい、右下に「GUSRDS ARE ALERTED」の表示が出てしまった。仕方が無いので気づいた兵士も撃ち殺す。このままでは地上の巡回から戻ってくる敵兵に見つかってしまうので、引きずって目立たない小部屋に死体を放り込む
小部屋に放り込んだ敵兵の服を奪い、ロシア軍兵士に変装完了。これで遠目からみられても問題なくなる。地上は警戒が厳しそうなので、本部ビル近くまで下水道を通っていくことにする

本部近くの下水口から地上へ出ると、そこは目標である本部ビルのすぐそば。やはり本部ビル近くは多くの敵兵が巡回しているが、なんとか本部ビル近くのビルに入ることに成功した。ビル内からスコープを覗くと目標であるロシア軍の将軍たちを発見! ダイアナの指示に従い、ターゲットをスコープ内に収め、呼吸の揺れに合わせて引き金を引く!
タァーン! という銃声とともにターゲットは崩れ落ちた。すぐさま身をひるがえし、狙撃した地点から離れる。こそこそしていると怪しまれるので、ビルの正面から堂々と出る
ビル内で殺害した敵兵士から奪ったAKライフルに武器を持ち替え、もと来た道を一目散に逃げ帰る。そのまま来たときと同じく、地下鉄を使って本部ビル近くの駅から逃亡。見事ミッションを達成することができた


■ 頭を使ってじっくり考え、Silent Assassinの称号を得られる実力を身に付けろ!

 さて、今回紹介した「Hitman 2:Silent Assassin」。難易度は相当に高い。特に真正面からの皆殺しではなく、本来のスニーキングによってクリアを目指す道のりは非常に困難で、パズルのように何度も挑戦しないと目標達成が到底無理なステージもある。しかし、一度も敵に見つからず、敵AIに自分の存在を気取らせないまま終われば最高峰の称号「Silent assassin」が手に入るほか、ステージによっては特殊武器が手に入る。

 「Hitman 2」にはマルチプレイがないこともあり、そのゲーム内容の作りこみにはレビューで紹介しきれないほど濃いものがある。久しぶりにじっくり頭を使うアクションを楽しんでみてはいかがだろうか。

ミッションの中には日本に渡って戦うシーンもある。特にヤクザのHASAMOTO JRとその仲間たちのセリフは大爆笑ものなので、頑張ってステージを進め、ぜひとも聞いていただきたい。洋ゲーにはよくトンデモ文化の日本が登場するが、日本ヤクザの一般会話にまで踏み込んで表現したのはこれが始めてではないだろうか。筆者は聞いていて真面目にお腹がよじれました

Hitman 2: Silent Assassin (c) I.O Interactive A/S, 20021.
Developed by IO Interactive A/S Published by Eidos Interactive Limited.


【Hitman 2:Silent Assassin】
  • CPU:Pentium III 450MHz以上
  • メモリ:128MB以上
  • HDD:800MB以上


□「Hitman 2:Silent Assassin」公式ホームページ
http://www.hitman2.com/

(2002年11月12日)

[Reported by tyokuta]


Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2002 Impress Corporation All rights reserved.