発売元 Eidos Interactive
「Tomb Raider」をはじめアクションゲームの多いEidos Interactiveとしては珍しい箱庭タイプの経営SLG「Beach Life」のPlayable Demo。あらゆるエンターテインメントに精通していることで有名な同社会長のイアン・リビングストンがネタ出しをした曰く付きの作品だ。ヨーロッパ市場では「Beach Life」、北米市場では「Virtual Resort: Spring Break」のタイトルで発売されている。
「Beach Life」は、架空の島を舞台に、楽園のような一大リゾート地を作りあげ、経営していく箱庭タイプの経営シミュレーションゲーム。コンセプトやゲーム内容は、北米市場の「テーマパーク」シリーズや「ローラーコースタータイクーン」シリーズなどに酷似しているが、イギリスのゲームらしい、酒を飲んで深夜までわいわい踊ろう的な度はずれた楽園っぷりがユニークだ。
Demoでは、ある程度リゾート地としての体裁を整えた小さな島を舞台に、与えられた仕事を達成すべく経営に着手することになる。仕事は3つにわかれ、ひとつはTheme Clubを建てること、ひとつはCape Hone銘柄のビールを300パイント以上売ること。そして最後が離島者を20人以下に保つこと。
最初のふたつは簡単で、空き地に建物を順番に建てて、販売するビールの銘柄をCape Honeに変えてやればいい。最後の仕事は経営要素が満点で、かなり難しい。観光客の要望を無視し続けたり、ビールの空き缶が放置されっぱなしになっていたりすると、早朝には帰国の途につくフェリーの発着場前に行列ができ、ゲームオーバーは必至となる。
また、客の要望を聞きすぎて、なんでもかんでも造りすぎると、電力が足りなくなったり、人が増えすぎて浜辺で喧嘩が多発したり、ゴミが処理しきれなかったりと、それはそれで収集が付かなくなる。この高難易度の理由は、おそらく建物を建てられる土地が少なすぎることに起因すると思われる。
グラフィックは2Dで、画面の回転もできないようだが、描き込みのグレードは高く、細部のディテールも素晴らしい。また、朝、昼、夕、夜といった時間の移り変わりを克明に描いている点も見逃せない。特に夜は島を照らすネオンの明かりとバーでどんちゃん騒ぎを続ける観光客が見られ、現実世界のリゾートそのままの雰囲気が味わえておもしろい。最近のゲームにしては珍しくプログラムそのものも非常に軽いので、ノートPCでも楽しめるだろう。
Beach Life (c) Deep Red Games Ltd 2002. Published by Eidos Interactive Ltd 2002. Beach Life, Eidos Interactive and the Eidos Interactive logo are trademarks of the Eidos Group of companies. All rights reserved.
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