[Viva! GM]
[  今週より、GM(GAME MUSIC)フリークによるGMフリークのためのGMコーナー!「Viva! GM」が始まります。新譜情報はもとより、なつかしのGMまで、幅広くゲーム音楽に関して取り扱うコーナーです。GM大好きお姉さん2人がガイドを努めるこのコーナー、コンセプトはズバリ「勢い!」。今後ともひとつごひいきに! ]

♪今月の新譜♪

●ここでは、今月発売予定の新譜データを扱います。新着情報が入り次第、随時更新していきます。

■ 発売元:コナミミュージックエンタテインメント
  販売元:キングレコード株式会社
タイトル発売日/データ解説
幻想水滸伝III オリジナルサウンドトラック7月24日
3,500円(税込)
KMCA-164~5
 7月11日に発売されるシリーズ最新作、プレイステーション 2用ソフト「幻想水滸伝III」の世界を彩る音楽を余すことなく収録した「幻想水滸伝III」の情緒豊かな楽曲を楽しむ為の2枚組アルバム。姫神によるオープニングテーマ「愛を超えて」も収録。
pop'n music Artist collection 新谷さなえ7月24日
3,500円(税込)
KMCA-159
 今まで「pop'n music」シリーズで歌ってきた人気楽曲や、最新作「pop'n music 8」に収録されている「会社はワタシで廻ってる!?」、OVA「ふたりエッチ」エンディングテーマ「sync」など新曲4曲を収録した、新谷さなえ・コレクション。
■ 発売元:サイトロン・デジタルコンテンツ株式会社
  販売元:株式会社ソニー・ミュージック ディストリビューション
ラ・ピュセル 光の聖女伝説 ドラマCD7月24日
3,000円(税抜)
SCDC-00190
 初回特典:キャラクタシール#2
 日本一ソフトウェアの人気シミュレーションRPG「ラ・ピュセル~光の聖女伝説~」のキャラクタ達が今度はドラマCDで大暴れ!! 笑いあり、ホロリとするお話ありの内容でおくる「ラ・ピュセル」の世界を堪能してほしい。あの懐かしのキャラクタ、マージョリーとミャオ(「マール王国の人形姫」でお馴染み)も特別出演。
ギルティギア イグゼクス オリジナルサウンドトラック7月24日
3,300円(税抜)
SCDC-00191-192
 CD2枚組、初回封入特典:ステッカー(表1と同デザイン)
 ハードでスピード感あふれるサウンドを完全収録!!
 サウンドにこだわったオリジナルバンドを結成し、全て生楽器の音で2カ月に及ぶレコーディングを決行!! また、ボーナストラックとしてPS2版「ギルティギア ゼクスプラス」のみに収録されているクリフとジャスティスのキャラクタテーマ曲2曲と、エンディング曲3曲を特別追加!!
カプコン・ゲーム・ミュージックVOL.2
カプコン
7月24日
2,200円(税抜)
SCDC-OO195
 話題沸騰のVOL.1に続き、VOL.2は対戦格闘ゲームの原点「ストリートファイター」、コミカルアクションゲーム「ロックマン」など、今やカプコンを代表する大人気タイトルを収録した一枚!! TAMAYOさんをはじめとしたカプコンサウンドチーム“アルフ=ライラ=ワ=ライラ”によるゲーム世界と見事にマッチしたカプコンならではの聴きどころ満載の全5タイトルのゲームBGMをアレンジバージョンを含め余すところなく収録!!
Dear Melodies 萌~Scitron Disc Girls Vocal Best Selection~7月24日
2,800円(税抜)
SCDC-00196
 作品タイトル、メーカーの枠を越え、サイトロンディスクボーカルベスト盤登場! 君のそばに『萌』と『癒』を!! 明るめのポップス、元気が出る歌詞、などなど思わず体が動いてしまう曲ばかりを選曲! ゲーム主題歌をはじめ、萌え~な楽曲がズラッとラインナップ!
Dear Melodies 癒~Scitron Disc Girls Vocal Best Selection~7月24日
2,800円(税抜)
SCDC-00197
しっとりとしたバラード、暖かさを感じる歌詞、などなどリラックスしてじっくり耳を傾けられる曲だけを選曲! ゲームED曲をはじめ、しっとり系な名曲がズラッとラインナップ!

[ FINAL FANTASY XI Original Soundtrack ]

●今が旬! のオススメ作をタイムリーにピックアップするコーナーです。

ジャケット写真01
FINAL FANTASY XI Original Soundtrack
発売元:DigiCube

通常盤(2CD)
価格:2,718円(税別)
発売日:2002年6月5日
品番:SSCX 10069.70

限定盤(2CD+DVD)
標準価格:3,333円(税別)
発売日:2002年6月5日
品番:SSCX 10067.8
(※)写真は限定版

 シリーズも11作目となって、ついに終わり無きオンラインゲームの章へと突入した「ファイナルファンタジーXI」。開幕のお約束である、キラキラしたハープから始まって、「近年のFF」という印象の強い、無国籍な感じの優しい曲が良い。

 このサウンドトラックは、シリーズの全音楽を担当してきたお馴染み植松伸夫氏と、水田直志氏(パラサイト・イヴなど)・谷岡久美氏(チョコボの不思議なダンジョン2など)の両名を加えたコラボレーションを唱った内容となっている。「近年のFF」な感じに、異なる2つの流れを採り入れ、トータルで厚みを増したサウンドの数々。CD2枚に渡って、たっぷり51曲詰め込まれていて、質もボリュームも期待できる内容なのだ。

 すでにプレイしている人なら、繰り返し耳にしているこれらの胸躍る曲を聞けば、様々なシーンが浮かんでくるだろう。個人的にはまだゲームを始めて間もないので、インストール画面やバージョンアップと、街の曲を含めた数曲しか印象に無いのだが……これから、まだCDでしか聞いていないメロディに合わせて、自分のミスラがどんな仲間とどんなシーンを刻んでいくのか、非常に楽しみになってくる。

 また、本サウンドトラックは通常版と限定版が用意されており、限定版のお得さも特筆ものだ。限定版は豪華な特殊パッケージとなっており、DVDがプラスされている。特殊パッケージは写真の通り、金色ベースの豪華な屏風スタイルで、部屋に飾るのにもとてもオシャレ! 本のように畳んでおくもよし、誇らしげに屏風のように建てて置くもよし。この屏風を埋め尽くすイラストは、「FF」シリーズのキャラデザインでお馴染みの天野喜孝氏が手掛けている。新・旧モンスターや旅の途中のパーティーの様子が、独特の神秘的な画風で描かれていて、ずっと眺めていても飽きない。
 DVDの内容は、オープニングムービーの他にも、植松氏の語りと共にレコーディング風景などが収録されている。オープニングテーマの歌詞に、世界共通言語であるエスペラント語を選んだ理由なども、この中で植松氏が直接語っている。

 そんなわけで、どちらかと言うと限定版が欲しくなるのだが、発売日が6月5日とあって、店頭在庫の残り具合がやや心配だ。もし入手できるようなら、これで3,500円は買いではないだろうか。是非、オフラインの休憩時に心ゆくまで聞いてみてほしい。

[Text : 河本 真寿美]

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[俺とGM]~ライターによる、GM思い出 暴れ語り~

●担当ライターが思い入れたっぷりにゲームとGMを語ります。

■ 嗚呼! 我が青春の「ニンジャウォリアーズ」

ジャケット写真01
「G.S.M.TAITO 1」としてサイトロンレーベルから発売(発売元はポニーキャニオン)された作品。「ニンジャウォーリアーズ」、「オペレーションウルフ」、「フルスロットル」、「レインボーアイランド」のオリジナルBGMのほか、「ニンジャ~」はアレンジ2曲を収録。ライブ仕立ての「DUDDY MULK」が秀逸。何年か後に行なわれたTAITO SOUND TEAM“ZUNTATA”のライブではもっと盛り上がりました! 「ニンジャ~」のCDは他にもリリースされていますが、アレンジはこのヴァージョンが一番好きです
 私と「ニンジャウォリアーズ(以下ニンウォー)」との出会いはいつだったかな? 明確には思い出せず、その上なぜプレイしだしたかもはっきり記憶にないんです。

 当時の私はしがないただのOLで、毎日毎日残業で帰りが遅かった。アフター5ならずアフター10って感じで、もうそんな時間じゃあ買い物したくてもお店は開いてないし、だからといってそのまま家に帰るのもいやだったのですよ。会社と家の往復だけの生活はうんざりだ! とか思って。でもあのころは、そんな時間から遊べる場所などあまりなく、なんとなくゲームセンターに行くようになったような。ゲーセンなら一人で遊んでても楽しいし、もとからゲーム好きでもありましたし。
 多分そのくらいの時期に「ニンウォー」を始めたと思います。三画面筐体が目に付いたから、とかやっぱり大した理由はなかったんですが。

 さしたる理由もなく始めた「ニンウォー」がどうして「我が青春」なのかというと、私が初めて「考える」ことに目覚めたゲームだからなんです。
 それまではただ無心に遊んでいた「ゲーム」が、「ニンウォー」をプレイしはじめて「先に進みたい」という目的意識が芽生え、「先に進むためには?」と毎回プレイの内容を反芻してゲームオーバーになった原因と打開策を考えるものになったんです。敵の出現パターンを覚え、それぞれの敵に対しての対処法を考え、「昨日終わったところより進むんだ!」、「2度と同じ失敗はしない!」などと自分なりに目標を定めて日々がんばってました。そう、まさに「攻略する」意識の目覚めだったのです。

 さて、いろいろ思い出深いこの作品ですが、あれ程までにトリコになったひとつの要因にBGMがあります。和楽器とロックが融合した不思議なサウンドは一度聞いたら忘れられないほどの衝撃を受けました。それまでは和風のゲームといえばベタベタな日本風のBGMのイメージがあったのですが「ニンウォー」はそうではなく、メインはシンセ、其処ここにボコーダーのボイスが使用されてとても和風情緒とはいいがたい。しかし三味線や琴のような音などなど和風テイストが随所にちりばめられていて、それがまた耳に残る。ロックと和楽器という一見両極にあるものがひとつになり見事に「ニンウォー」の音楽の世界を作り上げているのです。

 この斬新な和楽器ロックをさらに印象的にしているのがプレーヤーキャラクタである“クノイチ”と“ニンジャ”だと思います。金髪のクノイチと青い目のニンジャもまさしく和と洋の融合、「ニンウォー」サウンドが歩いているようなキャラクタです。もしこのゲームの音楽がただの和風の曲だったら、もしキャラクタがただの忍者だったらここまでインパクトはなかったんじゃないでしょうか。ロックだけど和風、忍者だけど外人、そしてストーリーにもあった「ニンジャウォリアーズ」のいい意味での「裏切り」や「アンバランス」にやられた! という感じです。

 友人との会話の中でも、今でもわりと頻繁に「ニンウォー」の話題が出ますが、そのとき必ずといっていいほど音楽の話になります。身内で一番人気はやはり「DUDDY MULK」です。次が「CHE!」。私も「DUDDY MULK」がお気に入りです、でも三味線よりその前のシンセがもりあがっているところがいいですねえ。どの曲も高音が抜けるようなシンセの音色がスバラシイ! いまだに現役で活躍しているCDのひとつです。ビバ! 「ニンジャウォリアーズ」!  

[Text : 遠藤 美幸]

■ 「AFTER BURNER」

ジャケット写真02
「SEGA GAME MUSIC VOL.3」としてアルファレコードより発売。「アフターバーナー」の他にも「スーパーハングオン」や「SDI」なども収録されている。2000年12月20日にサイトロンレーベルより発売された復刻版では、全く同じジャケットの他にもう1冊インナーが追加され、この内容も相当楽しめる。「アフターバーナー」は「LUCYちゃんやMATCHに絡んだ裏ストーリー」や隠しコマンド表、筐体の写真などを掲載。またSDIでは、パーフェクトボーナスや隠し要素、ビデオ収録にまつわる話など、当時攻略していたスコアラー達の逸話から、近年の秋葉原に至る変遷まで取り上げられていて、なにげに読み応え大爆発な内容だ。
 セガの体感ゲーム、「アフターバーナー」。空中戦がキモチ良くデフォルメされ、迫る敵機を、バルカンとミサイルで撃墜しながら、大暴れできるゲームです。席の左側にスロットルレバーが付いていて、これを一度奥に倒して最弱にしてから素早く引くとバーナーをふかすことができます。この「ガシャコン」ってやる操作が快感であり、画面のスピード感も自分の知る当時のゲームの中では鬼っ速くて、最っ高~に爽快なゲームでした。

 コインを投入すると小気味よいドラムが「てけつてけつてけつてけつ……てん!」とスタートするところが、いきなり好きであります。ダブルクレイドルタイプの筐体(コックピットのように囲まれており、中の席が前後左右に稼働する)だと、音がこもってマイワールドにダイブしやすいのです。「ゲトレディ」の声に合わせて空母から離陸すると、体が傾き、後ろの背もたれに体重がかかってフワッと日常から離陸です。
 ちなみにこの筐体、墜落すると「がりがり」とF-14XXが地面を削るのに合わせて、コックピットががくがく揺れ、外にヘボっぷりをアピールしてしまい、屈辱と羞恥を味わえるところも良いです。

 有名な話ですが、ゲーム中に聞ける全6曲のうち、レコードで2曲だけメロディラインが追加されている曲があります。1面から聞ける「Final Take Off」と、4面から流れる「After Burner」がそれ。ゲームでしか曲を聴くことのない人だって大勢居るだろうに、メロディラインが無いとはこれ如何に? と思いきや、後に読んだジャケットの解説文を読んで納得しました。ゲームでは戦闘物なのでリズムを強調してあり、レコードでは逆に曲を強調してあるとのこと。して、そのリズムに、完全にやられた人がここに1人。筐体の座席で初めて聞いた「AFTER BURNER」の格好良さに心底シビレると共に、4面って何て難しいんだ、と愕然としました。この曲のために特訓を開始したのは、言うまでもありません。

 「After Burner」がゲーム中、初めて聞けるのは4面ですが、この面が素人泣かせの最初の難関です。4機編隊が登場し、それまでとは打って変わって難度が高くなり、ちょっと考えないと、先に進めないようになっています。
 1つの曲は数面にまたがって流れるのですが、4面を終えると、次なる5面は着陸のみで、6面ですぐに次の曲に変わってしまいます。「After Burner」をもっと長く聞くためには、更に先を目指さなくてはならず、そこで詰まるとまた頑張って、そこを越えるとまた頑張って、そうなるとクリアの欲も出てくるというもので。クリアできるようになると、今度は飽きもせずに曲を聴くためにゲーセンへ通いました。毎日、地元京都の四条大宮ハイテクセガ(今はない)に、「After Burner」を聞くために通い詰めた中学生時代がありました。

 暫くしてテープで、メロディラインの入った「After Burner」を聞いた時は、衝撃のあまりバク転しそうでした。何とも言えない違和感があり、聞き慣れた曲に加わった、たった1つのメロディラインが、こんなにもイメージを変えるものかと思いました。しかし我が儘なもので、テープを聞き慣れてくるとこのメロディラインが格好良く、逆に無い方にモノ足りなさを感じてきます。ゲーセンでは、一体どうすりゃいいんだ……そうだ、自分で口笛で吹こう。と、プレイ中はメロディラインを口笛でプラスするようになり、
「何なんだー、カラオケみたい! 2倍楽しめるなんて憎いぜこんちくしょう、バーナーさいっこー」
と思いつつ、相変わらずやり続けていました。そんな本作も、年を追う毎に筐体を見なくなり、旅行先で偶然見つければ、筐体のメンテが悪かろうがむしゃぶりつくようにプレイしていましたが、近年ではそんな偶然もなくなりました。仕方ないけど、残念だなぁーと思います。

 今でも部屋で曲を聞くと、着席するときの緊張感、スピーカーから流れる籠もって割れ気味になった音色、ベニヤみたいな筐体内の匂い、硬いイスにくっついたフェルトのトゲトゲした質感などが蘇ってきて、手に汗を握ります。

[Text : 河本 真寿美]

♪ ご意見募集&プレゼント応募 ♪

[プレゼント]


 「Viva! GM」では皆さんのご意見や、GMに関する思い入れたっぷりの語りを大募集しています(お姉さんたちが気に入ったものは誌面に掲載させていただきます)! お便りをくださった方のなかから今回はサイトロンさん提供のクリアフォルダー、CD紹介パンフレットを抽選でプレゼントしちゃいます。たくさんの応募お待ちしてます!

【→応募はプレゼントコーナーで!】

 
 (2002年7月13日)

 [Text by 遠藤 美幸 ・ 河本 真寿美 / Produced by 佐伯 憲司]



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