石井ぜんじの「GGXX」ゲーセン放浪記
~街中で見かける対戦状況~


ライター 石井ぜんじ(3?歳 男)
もはや40に届く勢いのオヤジゲーマー。ゲーム歴は「スペースパニック」以来約20年。パズルゲーム好きで、「ムサピィのチョコマーカー」についついコインをいれてしまう今日この頃。新キャラのイノとザッパが全然育っていないが、乱入してくる人も初心者なのでなぜか勝率は高い。


第5回 6月28日編

 今週も仕事中に抜け出し、ゲーセンをうろついてきました。しかし先週に比べ、思ったより対戦が盛り上がっていなくてがっかり。ひとり用ではプレイしているのですが、乱入している人はあまり見かけません。ちょっと見に行った時間が遅すぎたのかなあ、と思いながら遊んでいました。
 今週はテクニック的な面では、さほど収穫がありませんでした。やはりレベルが高いプレイを見るには、新宿や池袋まで出ていかないとダメなんでしょうか。

中級者の厚みが対戦を盛り上げる
 今週ゲームセンターを回って思ったのは、高いレベルのプレーヤーが一部のゲームセンターに集中しているということです。有名店や、1クレジット50円か3本設定のゲームセンターに上級者が集まっていて、それ以外のゲームセンターでは初心者が目立ちました。ゲームセンターを選べば、初心者は安心してひとり用を楽しめる状況になっています。
 初心者にとって、上級者に乱入され、何もできずに負けるのは遠慮したいところ。とはいってもCPU戦だけではつまらないので、やっぱり対戦もしてみたい。相手のプレイを観察して、腕を確認してから乱入、といった様子が見受けられました。

 気になるのは、中級者が少ないことです。ひととおりの基本の動きはできるが、少々オリジナリティに欠ける。しかし経験があるのでなかなか勝負強い。先週紹介したぶっぱなしのソルもそういうタイプですね。こういった相手に負けると悔しいものです。負けたプレーヤーのフラストレーションはたまり、量産型だと相手のプレイスタイルにケチをつけてみたり、いろいろな確執も起こります。
 しかし、ゲームセンターの対戦というのは、そういうすべてのことを含めて盛り上がっていくものだと思います。人が多くいれば、価値観はそれぞれ違うもの。誰しも自分の価値観は人にわかってもらいたいものだし、ときにその主張がぶつかることもあるでしょう。いろいろなタイプの人たちが参加するほど、対戦は熱くなっていくものです。中級者層がいることによって初級者も参戦することができ、上級者も飽きずに練習できる。中級者がいるとプレーヤー層がバラエティ豊かになり、それがゲームセンターに活気を与えていくのだと思うのです。

 現在の状況は、その中級者層がやや少ないように感じます。前作の最初の時点では、どんなプレイスタイルになるのか、わからないことだらけでした。うまいプレーヤーがいろいろな地域に分散していて、各店鋪で独自の進化を遂げていった気がします。まだそのおかげで、うまいプレーヤーのプレイをコピーしたり、店どうしで交流したりという形で盛り上がっていった側面がありました。
 今回の上級者は、いわゆる「調べ」からスタートし、戦法を練るために研究を先に進めていった感があります。最初は深く考えず、ゲーセンでの戦いの中から少しずつ上達していく中級者にとって、そこに生まれたわずかな溝が意欲をそいだのかもしれません。

大会などの仕掛けあってこその対戦ゲーム
 今の時代、対戦ゲームはゲームさえおもしろければ必ず盛り上がる、というわけではなくなってきている気がします。プレーヤーの心理は微妙で、プレーヤー層や盛り上がり具合、大会の有無などでモチベーションが大きく変化します。アーケードゲームは、プレーヤーを盛り上げるためのソフト以外の「仕掛け」も込みで売っていく時代になってきているのではないでしょうか。カードシステムは、その「仕掛け」の典型と言えるでしょう。
 自分も「GGXX」を盛り上げるため、いろいろなことをしていきたいと思います。まだまだ奥が深いゲーム性を持ち合わせている「GGXX」。このゲームの真価が、多くの人に知られないままに終わってしまってはもったいないですからね。

[Reported by 石井ぜんじ]
GUILTY GEAR Watch

ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp
Copyright (c) 2002 impress corporation All rights reserved.