Windows 10 ゲームマラソン

「真・三國無双7 Empires」 三国志武将の生き様を体感

ド派手アクションと国盗りゲームが融合したタクティカルアクション

「真・三國無双7 Empires」

2015年2月27日発売

価格:
パッケージ版:5,800円(税別)
ダウンロード版:5,143円(税別)

 「真・三國無双7 Empires」はアクションゲームに国盗り要素をプラスした、コーエーテクモゲームスらしいゲームだ。プレーヤーは三国志のどこかの勢力の君主、または配下になって国を経営しつつ戦闘にも参加する。キャラクター同士の関係性によって、義兄弟や婚姻などのイベントも発生し、三国志ファンなら楽しめることうけあいだ。本日の「Windows 10ゲームマラソン」では、武将の生き様を体感できるタクティカルアクション「真・三國無双7 Empires」を紹介しよう。

Windows 10への対応状況(8月30日現在)
動作状況★★★★(快適に動作)
メーカー対応動作確認中
Windows 10独自機能特になし
不具合報告特になし
サポート情報Windows 10での動作確認の結果について

国盗りと無双アクションが合体したEmpiresシリーズ最新作

「争覇モード」では史実や歴史IFの色々なシナリオが楽しめる
選べる武将はだれでも名前を知っている君主クラスから、三国志ファンでも首をひねる雑魚まで多彩
「争覇モード」のほかにもオリジナルシナリオや高難易度のレイドなどを楽しめるモードがある

 「真・三國無双7 Empires」は現在PS4/PS3/Xbox One/PS Vita/Windowsなどのプラットフォームで発売されている。このうちWindows版では、人物の表示数や視界距離などグラフィックスを項目ごとに細かく設定することができる。ただ、残念なことにコンソール版にあるオンライン協力プレイには対応していない。

 また、PS4/PS3/Xbox One版の初回特典として配布されたダウンロードコンテンツ、“織田のぶニャが”なりきりエディットパーツ、“郭嘉”、“関銀屏”なりきりエディットパーツ、“伊達まシャムね”なりきりエディットパーツ、天狐の衣、追加エディット 鼻・口・眉セットの5つがついてくる。

 ダウンロードはSteamを経由となるのでSteamのIDが必要。この時ちょっと注意して欲しいのが、「Dynasty Warriors 8 - Empires」という英語のタイトルだ。英語版ではナンバリングが「8」になっているので「おや?」と思ってしまう。

 「真・三國無双7 Empires」はアクションゲームだが、推奨環境はCore i7-860以上、ビデオカードはDirectX 9.0c以上およびピクセルシェーダー3.0以上に対応した3Dアクセラレータチップを搭載しているものとなっており、それほどハイスペックのPCでなくとも遊ぶことができる。ベンチマークソフトは公式ページからダウンロードできる。

 もともとがコンソールのゲームなのでゲームパッドであれば、コンソールと同じ感覚で操作が可能だ。キーボードでも操作することはできるのだが、あまり操作感がいいとは言えないうえに、キーコンフィグもないので慣れるまでは自由自在に戦闘するのは難しい。ゲーム自体の印象がずいぶん違ってしまうので、筆者として快適なゲームパッドでのプレイを強くおすすめしておく。

 Windows 10の独自機能については、Game Barはウィンドウモードでもフルスクリーンでも起動せず使うことはできなかった。コーエーテクモゲームスが発表しているWindows 10の動作確認についてのページにも「真・三國無双7 Empires」の名前がないので、8月末現在ではまだ動作確認中だと思われる。

 ゲームには、国盗りのストーリーモードである「争覇モード」のほか、さクエスト的な遊び方や難易度の高いレイドに挑戦できる「フリーモード」、豊富なカスタマイズが可能な「エディットモード」、武将名鑑やアンロックしたイベントを見直すことができる「ギャラリー」、三国志の設定を確認できる「辞典」など多くのモードがある。キーバインドの変更ができなかったりと、カスタマイズが特徴のPCゲームとしてはこなれていない部分はあるが、コンソールと同じ感覚で遊べるので、PCゲームの入門編としては遊びやすいのではないだろうか。

【スクリーンショット】

ボイス入りのカットシーンで武将の生き様を体験

毎月の内政と軍略で、武将との友好度を高めたり、お金や兵士を入手することができる
友好度が「S」になると義兄弟の契りを交わせりようになり、承諾するとイベントが発生する
無数の兵士を吹っ飛ばしながら進む派手な戦闘は無双シリーズならではの爽快感

 「争覇モード」はシナリオと勢力を選んで、そこから全国統一を目指すストーリーモード。最初に遊べる選べるシナリオは「黄巾の乱」、「反董卓連合」、「官渡の戦い」、「赤壁の戦い」、「正始の変」など「三国志」のストーリーに沿ったものと、時代に関係なく武将が勢ぞろいする「英雄結集」、「エディットモード」で作った「オリジナルシナリオ」の計7つ。ほかにダウンロードコンテンツとして配信されているシナリオもある。

 シナリオを選んだら、つぎは武将を選択する。本作では、武将の生き様を体験することが売りになっている。選んだ武将が君主なら、一刻のある児として部下を統率していくし、在野なら金も兵も領土もない状態からのし上がっていく。生き様を盛り上げるカットシーンも武将ごとに用意されている。

 例えば内政の中で武将との友好度を上げていくと、義兄弟の契りや婚姻、子どもの誕生といったライフイベントが発生する。君主の勇退など、大きく情勢が変化するイベントもある。どれも三国志のテレビドラマでも見ているような雰囲気のあるカットシーンで、三国志ファンは大いに盛り上がれるはずだ。

 戦闘はマップにあるいくつかの拠点を制圧しながら、そこを守る敵将を倒していく。配下の敵将は倒しても再出撃してくるが、指揮官を倒せば勝利できる。自分以外に複数の味方武将が出撃しており、助けに行ったり、助けられたりできるのも単なるアクションゲームとは違う部分だ。

 これまでの無双シリーズと同じ爽快感のある派手なアクションに加え、ストラテジー的な「秘計」がある。秘計には「火計」、「暴風」、「招雨祭壇」などさまざまな種類があり、組み合わせて使うこともできる。AIが操作する武将が自分の判断で使用準備に入り、苦戦している最中に発動した秘計の効果で大逆転ということもあった。

 ゲームは内政・軍略を数カ月行ない、軍議のあと侵攻という流れが基本になっている。在野の場合は侵攻の代わりに、依頼戦闘というクエスト的な小規模戦闘が発生し、そこでお金を貯めたり、支配勢力の武将との友好度を上げることができる。

 操作する武将は、戦闘に入る前に出撃武将の中から選ぶことができる。お気に入りの1人を使い続けるのもいいが、たまにはほかの武将で出撃して、自分の武将を客観的な視点で眺めるのも面白い。

 発売当初にバグが多く、物議を醸したこともあったが、現在ではすべて修正されストレスなく遊ぶことができるようになっている。人気声優のボイスが惜しみなく使われ、敵味方のしゃべりまくる武将たちと共に、共闘し、相対すると短い戦闘の中にも数々のドラマが生まれる。三国志ファンがWindows 10で遊ぶなら、このゲーム以外には考えられない。もちろん三国志ファン以外もぜひ試してみて欲しい。

【スクリーンショット】

(石井聡)