■佐藤カフジの「PCゲーミング道場」■
今さら人に聞けないFPS「基礎知識編」
この冬大豊作のFPSタイトルを120%遊び尽くすために!
色々な意味で業界の「最先端」を走る、PCゲーミングの世界。当連載では、「PCゲームをもっと楽しく!」をコンセプ トに、古今東西のPCゲームシーンを盛り上げてくれるデバイスや各種ソフトウェアに注目。単なる製品の紹介にとどまらず、競合製品との比較や、新たな活用法、果ては改造まで、 様々なアプローチでゲーマーの皆さんに有益な情報をご提供していきたい。 |
■ FPSをマスターすればPCゲーミングの楽しみは限りなく広がる!
2009年も良作FPSが大豊作。FPSを始めるならホリデーシーズン直前の今がチャンスだ |
11月に入りめっきり寒くなってきた今日この頃。しかし、PCゲームの世界はこれからが熱くなる。秋から年末にかけて、ゲームファンならぜひ遊んでおきたい良作タイトルが目白押しなのだ。10月23日に発売された「Operation Flashpoint: Dragon Rising」や11月18日に発売された「Left 4 Dead 2」、そして12月には今年大本命の「Call of Duty: Modern Warfare 2」が発売される。こうしたタイトルにワクワクしているFPSユーザーは多そうだ。
とはいえ、FPS(First-Person Shooting)というゲームジャンルそのものに抵抗がある人も多いかもしれない。いくつかはやったことはあるけど、どうも馴染めない。面白さがわからないので、まだ手を出していない等々。確かに、FPSは敷居の高いジャンルだ。3D空間を1人称視点で動くことの難しさは、「3D酔い」という生理学的症状が現実に存在することからも明らかだし、傍目から見れば、銃を撃っているだけの底の浅いゲームに見えることもあるだろう。
だからといって、すべてのFPSをあきらめてしまうのは実にもったいない。FPSは非常に幅広いゲーム性を実現できるひとつの表現手法で、そこに広がるゲームの楽しみはまさに無限だからだ。RPGの「The Elder Scrolls IV: Oblivion」や「Fallout 3」も表現としてはFPSだし、パズルアクションの「Portal」だってFPSだ。
最近、欧米で一足先に発売された注目タイトルにも、個性的なゲーム性を持つFPSが多い。「DIABLO」ライクなクエスト+トレジャーハンティングを楽しめる「Borderlands」は、RPGの面白さにFPSならではの駆け引きと演出を盛り込み、非常に味わいのあるゲームに仕上がっている。「Operation Flashpoint: Dragon Rising」では、現代戦における戦術のリアリズムを堪能でき、期待の「Left 4 Dead 2」では、友達と一緒に数々のピンチを乗り越える、濃密な協力プレイ体験を楽しめる。
そして全世界が注目する最新タイトル「Call of Duty: Modern Warfare 2」では、一人称視点でゲームを展開するFPSならではの強みを生かし、まるで自分が映画の主人公になったかのような臨場感で、激しい現代戦の迫力を味わえる。マルチプレイゲームで腕を磨く、スポーツ系ゲームとしての楽しみも満載だ。
これほど面白そうなFPSがゴロゴロしているのだから、ここはぜひ積極的に楽しみたいところだ。本稿では、これまでFPSというジャンルを敬遠していた人、苦手意識を持っていた人に向けて、参考になる情報を提供していきたいと思う。PCでFPSをプレイするための基礎知識から、1歩上のプレイを実現するためのテクニックまで。この冬注目の傑作FPSを思う存分楽しむためのお役に立てれば幸いだ。
■ FPSをプレイするために必要なもの:マウス、キーボード、遊び心
・どんなハードウェアが必要?
PCいじりが趣味という筆者には見慣れた光景。6~8万円程度のコストでそれなりのゲーミングPCは用意できる |
PCでFPSタイトルをプレイするために必要なハードウェアは、それなりのグラフィックス性能を持つPCと、キーボードとマウスだ。本稿をお読みの方なら、まずPCはお持ちだろう。その性能でどれくらいのゲームが動くかが問題だが、一昔前は最先端のスペックを貪欲に必要としたFPSの世界も最近では落ち着きを見せており、プレイステーション 3やXbox 360相当の性能があればほとんどのゲームが快適にプレイできる時代になっている。
大体の目安としては、AMD/ATIのRadeonシリーズのビデオカード、もしくはNVIDIA GeForceシリーズのビデオカードで、最近3年以内に発売されたものが装備されているPCなら、おおむね満足なパフォーマンスでほとんどのゲームが動くというのが現状だ。
現在、1万円以下で買えるグラフィックカードでも驚くほどの映像を作り出せるので、昔に比べて敷居がずいぶん下がった。本連載の過去記事「【連載第9回】5万円でハイパフォーマンスなゲーミングPCを作る!!」にて、そのあたりを詳しくカバーしているので参考にしていただけたら幸いである。
あとはキーボードとマウスだが、キーボードに関してはそれほどこだわらなくても、FPSで困るようなことはない。ただ、マウスに関してはプレイ中の快適さに大きく影響するところなので、これから何かFPSを始めようと考えるときに、まずゲーミングマウスを購入するところからキッカケを作ってみるのもオススメだ。
高性能なゲーミングマウスとしては、マイクロソフト、ロジクール、MSY(Razer)、そしてシグマA・P・O/DHARMAPOINTといった各サプライヤーから各種が発売されている。価格帯としては5,000円~1万円強と少々値が張るので、とりあえずコストパフォーマンスを重視する向きには、弊紙連載「【連載第10回】こんな時代だからこそ廉価マウスをゲーミングマウスとして使ってみる」が参考になるかもしれない。
5,000円前後で手に入るゲーミングマウスもチラホラ登場している。マウスの善し悪しはFPSのプレイの質に極端に影響するので、ぜひショップで触り比べて自分に合うものを見つけてほしい |
・キーボードとマウスの基本設定
筆者は「EDSF」を移動に当てて、その周辺に各種コマンドを配置している |
次に操作方法について触れておこう。PC向けのFPSはほとんどすべてキーボード+マウスという組み合わせで操作するゲームシステムになっており、キーボードで「平行移動」、マウスで「照準と射撃」を行なうというのがデファクト・スタンダードだ。
何しろマウスは、直感的に狙った場所をポイントすることのできるデバイスなので、「銃の狙いをつける」という動作の入力デバイスとしてこれ以上のものは、現時点では存在しない。ゲームパッドのアナログスティックで操作するのも味があって良いものだが、俊敏性と正確性においては、やはりマウスに軍配が上がる。
マウスで射撃を担当する一方で、キーボードでは移動のほかに、ジャンプ、アイテムを使用するといったコマンドに使う。この際にどういうキー割り当てをするかについては、10数年前よりW、S、A、Dキーで平行移動、というのがスタンダードだ。このとき、スペースバーはジャンプで、SHIFTは「歩く/走る」の切り替え、CTRLでしゃがむ、Fキーでアイテムを使う、というのが一般的。
と書いておきながらいきなり前言を翻してしまうが、筆者はこの「WSAD」スタイルがあまり好きではなく、移動キーを1つ右にずらした形の「EDSF」スタイルでプレイしている。このキー割り当てでは、平行移動に割り当てるキー左側に、1列の余裕が生まれるのがメリット。あまり手の器用ではない筆者はCTRLを小指で押してしゃがみながらWSADで移動するというのが辛いので、しゃがみはAキーに割り当ててプレイすることが多い。このときQキー、Zキー、Xキー、Wキーといったアクセスしやすい位置にたくさんのフリーなキーができるので、使用コマンドの多いゲームでも大いに対応できる。キーカスタマイズが自由なPCゲームならではのこだわりだ。
一般的な「WSAD」スタイルにおける使用キー。コマンドの多いゲームではこの周囲のキーにも何らかの機能が割り当てられている | ひとつ右にずらした形の「EDSF」スタイル。小指で押せるキーが増えるため、平行移動しながら様々な操作をすることができる |
・ゲーム中に気持ち悪くならないために:3D酔い対策
オンラインFPS「サドンアタック」は挙動が素直であるため、3D酔いになりにくいゲームだ。無料でプレイできるのでFPS入門にピッタリ |
FPSはプレイしたいけど、3D酔いが激しくて……という人もいるだろう。3D酔いは医学的にも様々な研究が行なわれている現象で、個人差はあるとはいえ、やはり何らかの原因がある。筆者の経験では、プレーヤーの予測と画面上の動きに大きなズレが生じた際に起きやすい。
したがって、3D酔いを最小限に抑えるためには、以下のような方法が有効かもしれない。まず、より正確にゲーム内の空間を捉えることができるよう、画面をできるだけ明るくして、視認性をよくする。激しい眼球運動は酔いの一因となるので、プレイ中はなるべく画面中央に集中して、動くものを目で追わないようにするのも効果的。あとは意識面の問題で、ゲーム内の空間を頭の中に再構築して、予測と画面のズレを最小限にすることができれば、酔いの原因はかなり取り除かれると思う。
あとは慣れの問題だ。視点操作に慣れて、プレーヤーの意識と画面上の動きがシンクロできるようになれば、3D酔いはほぼ起こらなくなる。まずは3D空間への慣れを作るために、「サドンアタック」(ゲームヤロウ)のように明るく、動きがシンプルなゲームからはじめて、徐々に体に慣れさせていくと良いかもしれない。
それでも3D酔いしやすいゲームというのはあって、移動中に画面がユッサユッサと揺れるもの、視野角が狭すぎる/広すぎるもの、暗いシーンが多すぎるゲームなどは要注意。そういうものはさすがに、筆者も酔いまくってプレイを続けられないことがある。とはいえ、そこまで凶悪なのは近年ではほとんど見かけず、新しめのタイトルは3D酔いに配慮した作りになっているようだ。
■ なにはともあれFPSのすべての基本は「狙って、撃つ」
ここからは具体的なテクニックの紹介に移っていきたい。FPSはとてもスキルフルなゲームジャンルだ。なにしろすべての攻撃は自分で狙って当てなくてはならず、その間も敵は自分を何度も倒せるほどの弾丸を常に撃ちまくってくるから、攻撃すると同時に回避するという行動もこなさなければならない。攻撃と回避、2つの行動をどれだけ高いレベルで実行できるかによって、プレイの幅は大きく変わってくる。
ここではまず攻撃面の操作について、基本的なノウハウをご紹介していこう。FPSにおける攻撃とは「狙って撃つ」ということだ。敵よりも早く命中弾を送り込んで沈黙さえることができれば、それが最大の防御にもなる。いかにマウス操作と画面内の動きをシンクロさせるか、そこが勝負の分かれ目だ。
・ハイとロー、2つのセンシティビティスタイル
射撃を命中させなければ、決して敵を倒すことはできない |
的確な攻撃を行なうためには、プレーヤーの意思を的確にゲーム中に伝えることが大前提だ。そのためにはプレーヤーに合ったマウス感度=センシティビティを見つけることが効果的。「これくらいマウスを動かせば、これくらい照準が動く」というのを可能な限り無意識に、違和感なく実行できれば、射撃の効率は驚くほど向上する。
とはいえ、マウスの感度設定に万人共通の正解はないのがむずかしいところ。そこで複数の上手なプレーヤーの設定を見てみると、マウスの感度設定の傾向として2つのスタイルがあることがわかる。ひとつは「高感度=ハイセンシティビティ設定」、もうひとつはその反対の「低感度=ローセンシティビティ設定」だ。
ハイセンシティビティのスタイルでは、マウスを数センチ動かしただけで真後ろを振り向けるほどの高速に感度を設定する。手首の可動範囲いっぱいまでマウスを動かしたら、キャラクターがグルグルと3周するくらいが目安だ。この設定は照準の素早さを優先しており、ある程度大雑把でも命中弾を送り込める近距離戦闘で効果的。アサルトライフルやハンドガンを得意とするプレーヤーがこの設定にしていることが多いようだ。
対するローセンシティビティのスタイルでは、手首の可動範囲いっぱいにマウスを動かして、キャラクターがぐるりと1周するかしないか程度の低い感度にマウスを設定する。このスタイルでは精密な射撃がやりやすく、スナイパーライフルによる射撃など、遠距離の敵に対する対応に安心感が持てる。なお、マウスを動かす範囲が大きくなるため、必然的に大きなマウスパッドが必要となるのが弱点だ。
ちなみに、机全体を覆うような巨大マウスパッドでマウスをブンブン振り回すような超ローセンシティビティのプレイスタイルを特に「ロシアンスタイル」と呼ぶ。ロシアのプロゲーマーがそういった形でゲームをプレイしていたから、というのが由来らしい。精密射撃と高速照準の両方を両立させられる点で非常に優れている。いずれにしても、まずは色々な設定を試してみて、しっくりくるセンシティビティで繰り返し練習してみよう。射撃の精度とスピードがグングン上がっていくことが感じられて、FPSの醍醐味を益々感じられるようになると思う。
マウスの持ち方にもスタイルがある。こちらは小刻みな操作がしやすい「つまみ持ち」 | こちらは「かぶせ持ち」。スムーズな操作ができる。海外の大型マウスではこの持ち方を強制される場合もある |
・「エイミング」は体で覚えろ!
頭に命中させる「ヘッドショット」で大ダメージを与えられるゲームが多い。正確なエイミングが最高のプレイにつながる良い例だ |
FPSのことを、マウスを敵に合わせてクリックするだけの簡単なゲームと考えてはいけない。相手が立ち止まって撃たれるのを待っている状況があるならともかく、通常は動き回る対象をターゲットしなければならず、さらに人間の反応速度には限界がある。単にカーソルを合わせるような意識だけでは、いつも正確な照準ができるとは限らないのだ。
FPS用語では銃の狙いをつけることを「エイミング(Aiming)」と言うので、ここから先はエイミングという言い方で統一しよう。上手にエイミングするコツのひとつは、上記で説明したように自分にとって最適なマウス感度を見つけておき、なるべく感覚的に操作することだ。筆者の経験としては、マウスと画面の両方に集中し、マウスを持つ指で画面上に現れたターゲットを「つまみにいく」ような意識で操作すると、かなり良い感じでエイミングができる。
だが、敵がいつも単独であるとは限らない。ある程度FPSに慣れたプレーヤーでも、視界内に複数の敵が居るときに「どちらを撃とうか無意識に迷って、その中間くらいを撃ってしまう」というミスをしがちだ。多くのFPSでは、とにかく命中弾を与えて1人でも敵の戦力を減らすことが次につながる動きとなるので、瞬間的にコレと判断した対象にしっかりエイミングを集中させるようにしたい。
これらの意識を身に着けた上で、さらに的確なエイミングを身につけたいならば、やはり練習あるのみだ。初めのうちは照準が敵に合っていることを確認してからクリックし、確実に命中させることを意識しよう。それに慣れてきたら、エイミングと射撃を同時に行なうようにして、射撃までの予備動作を減らしていくといい。それでプレイが雑になってきたと感じたら、また確実に照準する方法に切り替えるといった感じで、徐々に精度を高めていくという練習が効果的だ。
・難しいマウス操作をタイミングだけの問題にする「置きエイム」
横方向にすばやく回避する敵に命中させるためには、あらかじめ予測した位置に照準を置いておくことが有効なこともある |
相手の動きに合わせて照準し続けるというのは存外難しいものだ。こだわりすぎると却って射撃のチャンスを失うことにもなりかねない。なぜなら、相手が動き方を変えた瞬間、照準から大きく離れてしまい、次に命中弾を送り込むまでに相手の動作の再確認、予測位置の補正、マウスの移動、といった動作が必要になるからだ。
ときには、相手を照準に捉え続けるのをあきらめて、射撃ボタンのタイミングだけで命中弾を送り込むテクニックに切り替えよう。あらかじめ敵が通過しそうな位置に照準点を合わせておき、そこを実際に敵が通過する瞬間、射撃するという方法だ。このテクニックは「置きエイム」と呼ばれ、特にスナイパーライフルで敵の出現を待つ際によく使われる。
スナイパーライフルでの置きエイムの基本は、自分自身に可能な反応速度を考慮に入れておくことだ。たとえば、敵が曲がり角の向こう側から飛び出して来そうだ、と予測して照準を置く場合には、相手の姿を最初に確認できる位置から数歩先の空間を狙うことが重要だ。何度か同じシチュエーションで練習して、自分の反応速度を確認しておこう。
このテクニックはまた、動きの激しい近距離戦でも役に立つ。相手が激しく左右に平行移動しながら回避しているときなどは、素直に追従するのをやめて、どちらかの方向に決めうちしたうえで照準を合わせておき、相手が動きを切り返した瞬間に射撃するという感じだ。この射撃法に自分の平行移動を組み合わせて微調整を加えることで、さらに効果的に正確な射撃を行なうこともできる。これを「置きエイム」に対して「移動エイム」という。
・「リコイルコントロール」と「バースト射撃」
「Counter-Strike: Source」におけるリコイルコントロールの例。右がコントロールなし、左がコントロールを加えた際の弾痕。上手いプレーヤーはこれよりも着弾を集めることができる |
実銃をモデル化した武器が登場するFPSにつきものなのが、連射時の命中精度低下だ。銃の反動=リコイルによって照準がブレて、着弾点がバラけてしまう現象である。
リコイルの動作は多くのゲームに共通した特徴がある。何もせずに銃を連射していくと、照準点が徐々に上にずれていくということだ。これを意識して、連射中に照準を下方向に向ける操作を行ない、着弾点を狙った場所に集めることを「リコイルコントロール」という。リアル系のFPSでは非常に重要な概念だ。リコイルコントロールをうまくできるようになれば、近距離~中距離の撃ちあいで効率よく敵に命中弾を送り込むことができる。
別の方法としては1発~数発づつ銃を撃ち、リコイルが収まった瞬間に次の射撃をするという「バースト射撃」(タップ撃ちともいう)がある。こちらの方法ではマガジン内の弾薬を節約することができる反面、よりクイックなコントロールが必要となるため、しっかりとした練習が必要だ。特に、マウスボタンを押す、離す、押す、という操作をする際、照準操作がぎこちなくなりやすいので、上記の「置きエイム」を細かく組み合わせるなどの工夫も必要だろう。
■ 「立ち回り」って何だ? うまい相手を倒すための基礎知識
「射撃はそこそこ上手くなった。でも、なぜか簡単にやられてしまう……。どうして?」という経験をお持ちのFPSプレーヤーは少なくないだろう。確かにFPSでは攻撃が最大の防御であり、マウス操作の正確性が勝負の分かれ目であることは確かだ。しかし、実際に撃ちあう前に勝負が決まることもまた多い。たとえば、相手に気づかれない位置から一方的に射撃できれば、少々照準が下手でも勝つことができる確率は大幅に上回る。
そうした身の振り方を説明する際にFPSの中級~上級者が口癖のように言うのが「立ち回り」という言葉だ。立ち回りとは、主に移動操作によって敵よりも有利な状況を作り出すこと。死角から攻撃を受ける可能性を最小限にし、マップの構造を利用して相手の裏をかく。相手が思っても居ないタイミングで攻撃を加えつつ、自分だけは長く生き延びる。
そういった立ち回りの基本を頭に入れておくことで、プレイの質を1歩も2歩も前進させることができる。ここではそのエッセンスを解説してみよう。
・ゲーム内の「空間」をしっかり捉えて身を守ろう
高い位置で、なおかつすぐに身を隠せる場所。とても有利な状況だ |
敵を攻撃することに夢中になって陥りやすいのが、エイミングに気を取られるあまりに守りがお留守になって簡単にやられてしまうことだ。敵を射程に捉えたとき、自分も敵の射程に捉えられているということを常に意識しよう。猛者の集うFPSのオンライン対戦では、無防備な場所で立ち止まって射撃しているようなプレーヤーは真っ先にマトにされてしまう。ほぼ同時に撃ち合いになったのに、いつも撃ち負けてしまう。こういうケースが続く場合は守りが弱いと考えて良い。良いプレイをするためにはまず身の守り方を学ぶことが必要だ。
そのためにはまず自分の周囲を取り巻く「空間」が、どのような形をしているかしっかり確認しよう。たとえば、多人数の敵を相手にするような場合、壁を背にすれば正面に集中することができる。とはいえ壁の側では行動パターンが制限されることも事実なので、まずは周囲のどの方向が安全かを確認して、その空間を背に戦うように意識すればよりベターだ。
安全な方向、敵がいそうな方向をおおまかに特定できたら、近くに盾代わりにできる障害物があるかどうか、常に意識しよう。不意に攻撃を受けた場合でも、即座に障害物を使って防御する(=カバーポジションをとる)ことができれば、とりあえずは反撃のチャンスをうかがうことができる。開けた空間ではどこにでも移動できる半面、実際はどこにも逃げ場が無いということでもあるため、危険だ。可能な限り障害物の近くを行動しよう。
現実の特殊部隊では、カバーポジションからの移動は可能な限り2秒以下に抑えるそうだ。それは、どこからか狙っているかもしれない敵に2秒以上の時間を与えたら、撃つチャンスを相手に与えてしまうことを意味するのだろう。ゲームでも同じで、敵の前に姿を晒して無事でいられるのはほんの一瞬だ。そのため常に自分の安全を考えて「立ち回る」ことが必要というわけだ。
・先手を取り、相手の裏をかこう
前にいる2人のキャラクターは両方とも敵。ここからどのようにも料理できる |
ある程度、敵の攻撃をやり過ごすことができるようになれば、攻撃に転じるチャンスが増えてくる。そうしたときに意識したいのは、撃ち合いに入る際の「形」だ。敵と自分、どちらが先に命中弾を送り込めるかを競う際、その開始時点で有利になる形、不利になる形というものがある。
基本的に撃ちあいの有利不利は、画面上をすばやく動く対象には照準を合わせづらく、あまり動かない対象には簡単に照準できるというエイミングの特性によって決まる。それが顕著に出やすいのは、曲がり角を挟んだ状態からの撃ち合いだ。基本的に、曲がり角では先に飛び出したほうが楽にエイミングできる。相手から見て自分の動きは一定方向に大きく動くのに対し、自分から見て相手の動きは相対的に小さいからだ。
ただしこのとき、相手が「敵が飛び出してくる」ことを見越して「置きエイム」の準備をして待っているような場合は、うかつに顔を出すのは危険だ。相手に自分の位置を把握されていることがわかったら、ジャンプしながら飛び出す、あるいは敵がしびれを切らして動き始めるまで待ちに入る、別のルートから回り込むなど、パターンを変えよう。うまく相手の裏を取ることができれば、絶対的な優位で射撃を始めることができる。
人間は想定内の状況にはすばやく反応できる反面、意外な状況に対しては著しく反応が遅れるという特性がある。先手、先手を取って相手に対応のスキを与えないことを目指してプレイすれば、互角以上の撃ち合いのチャンスを数多く手に入れられる。それで確実な勝利を約束するものではないが、少なくとも「勝率」を上げることはできるのだ。常に頭をフル回転させ、相手を上回る立ち回りを模索しよう。
【曲がり角では先に飛び出した方が有利】 | ||
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曲がり角を挟んだ駆け引き。青いのが自分、赤いのが敵だ | 敵が通路を進みきる前に、平行移動で飛び出す | 自分は正面から向かってくる形の敵(ほぼ停止して見える)を射撃。敵はこちらの大きな動きに対応せねばならず、対応が遅れたり、不正確になる |
・危険を最小限にする「クリアリング」と「カバーリング」
皆が前を向いているときは、誰かが後ろをカバーリングしなければ |
移動していたら突然、見えない方向から撃たれて死んでしまった……という経験をお持ちのFPSプレーヤーは多いはず。対戦型のFPSでは、敵の位置を実際に目で見ない限りどこに潜んでいるかわからない。不用意に未知のエリアに飛び出すことは多くの場合、非常に危険な行為だ。そんな危険を未然に防ぐのが「クリアリング」。チームプレイ主体のFPSで特に重要な概念だ。
クリアリングとは、曲がり角、部屋の入り口など視界が通らない場所に進む際、敵が居る可能性がある場所をすばやく視界に入れてチェックすること。このときどこに敵が居ても対応できるよう、射撃準備はしっかり整えておきたい。敵を発見したもののクリアリングが完了していない場合は、まだ視界に入れていない場所に敵が存在する可能性があるため、すばやく体を引っ込めてカバーポジションを取ることが賢明だ。
マルチプレイのゲームでは、クリアリングを担当するプレーヤーの背後を別のプレーヤーが守るように動くと予想外の事態を避けやすい。こういった動きは「カバーリング」と呼び、2人以上のチームで動く際の基本中の基本だ。たとえば2人のタッグで行動するとき、2人とも同じ方向ばかりを見ていては死角から簡単に攻撃されてしまうので危険だ。そういったことが無いよう、チーム全体としての死角を減らすカバーリングの動きを意識しよう。
【クリアリングの仕方】 | ||
---|---|---|
クリアリングの基本的な考え方は、「見えてない場所には敵がいるかもしれない」と常に疑うこと。まず相手の死角から狙われない位置でできる限り多くの視界を稼ぎ、安全な空間を確定する。ついで右・左とすばやくチェックして、部屋全体の敵の有無をチェックする |
■ チームプレイFPSをよりよくプレイするための3箇条
近年ではチーム戦を主体としたFPSが花盛りだ。オンラインゲーム系では「スペシャルフォース」(NHN Japan)、「サドンアタック」(ゲームヤロウ)でのチーム戦、パッケージゲームでは「Left 4 Dead」(Valve)や「Gears of War」(Epic Games)に代表される協力プレイ。その両方に共通するのは、各プレーヤーに緻密なチームプレイの意識が求められるということだ。
チーム戦が主体のFPSでは、単純に射撃のうまさが勝敗を決するシーンはグッと減ってくる。なにしろ「ひとりが正面から戦い、その間にもうひとりが背後から回りこむ」といったプレイの可能性が広がる世界なので、的確な立ち回りによって有利な状況を作ることの重要性が高まるわけだ。
そういったわけで、チームプレイのコツを抑えておけば、射撃の苦手なプレーヤーでも十分に活躍して、他のプレーヤーに良い印象を与えることができる。それがチーム戦の面白いところであり、繰り返し遊びたくなる秘密だ。
・近くの味方の位置、行動を常に把握しよう
先行する場合も時々後ろを振り向いて、味方の状態を確認しよう |
チームプレイゲームをシングルプレイのFPSと同じ感覚でプレイしていると、ついつい目の前の敵を倒すことに夢中になってしまい、ひとり孤立して簡単にやられてしまうということになりがちだ。特に「Left 4 Dead」のような協力プレイが主体のゲームをプレイするときには、常に味方の位置と行動を把握することを心がけたい。
そのためには、いついかなるときも、定期的に周囲360度を見回して状況を確認する、というクセをつけよう。上記で紹介した「クリアリング」の動きを常時行なう感じだ。なにしろ味方のプレーヤーも人間であり、基本的には次の瞬間に何が起こるかわからないのである。
そうやって常に全体の状況を把握しておけば、自分が今なにをすれば効果的なのか、より的確に判断できるようになるはずだ。前進するべきか、後退するべきか、あるいは目の前の敵に集中していいのか。たとえその判断が結果的に良くなかったとしても、状況を把握した上での判断ならば、次のプレイにつながる重要な経験を積んでいるということだ。
・チーム戦はスピードが命。行動にメリハリをつけよう
対戦型のチームプレイでは、1対1の撃ち合いと同じく、立ち回りで相手を上回ることが勝利のカギになってくる。そのためのポイントは、第1にスピードだ。複数の人間が連携をとる際、意志の疎通にまつわるタイムラグにより実際の行動が遅れがちになるが、それを逆手にとって相手よりも速い行動を取ることができれば、戦術上の様々な選択肢を得ることができる。
たとえば「Counter-Strike」のようなチームベースのFPSにおいて、ラウンドがスタートする時。全力で前線に向かうことで、有利に相手を待ち伏せるポジションをいち早く獲得できるマップは多く、出遅れた相手を簡単に撃破できるチャンスをものにできる。ただし、他の味方が出遅れて自分だけ単独行動になりそうな場合などは、すばやく判断を変更して別のポジションに向かうという柔軟性も必要だ。
こういった思考のすばやさもチーム戦での重要な要素になる。近場に撃破できるかもしれない敵が潜んでいるとして、ひとりでその場にとどまって敵の排除を画策するよりも、一声報告してすばやくチームに同行したほうが良い場合。判断が少し遅れただけで、決定的なタイミングを逃すことにつながるかもしれない。それによってチーム全体の行動が遅れたり、メンバーの行動が分散することが最も危険だ。
・得意分野を生かして、役割を意識しよう
チーム戦には役割分担が必要だ。たとえば、ある空間に突入する際、そこに敵が待ち構えていれば、全員がいっせいに飛び込むのは自殺行為になる。だれかひとりが中の様子を確認して、他のひとりはその背後をカバーリングし、他のメンバーは突入に備えて待機する、というのがより安全なスタイルになるだろう。
自分はどの役割をうまくこなせるのか、常に考えてみてほしい。反射神経に自身があり、1対1の打ち合いなら負けない、という自身があるなら、チームの先陣を切るポイントマンになるのもいいだろう。遠距離からの精密射撃に自信があるなら、後ろから見方をカバーリングするバックアッパー役を買って出るのもよい。
数ラウンド程度の短いゲームで役割が完全に定着することは少ないが、30分、1時間と続くゲームセッションでは、自然発生的に各自の役割が決まってくることが多い。そんなときに個性あるプレイを展開することができれば、他のプレーヤーもそれを理解し、互いの役割をより生かすようなプレイを模索してくれるはずだ。そうやって展開する即席のチームプレーは、チーム戦FPSにおける最大の醍醐味と言ってもいい。
その楽しみを最大限に得るためにも、まずは自分のプレイスタイルを見つめ、得意分野を探ることから始めよう。
どんなゲームでもチームプレイの基本は共通だ。あるゲームで質の高いプレイをできるようになれば、別のゲームにも簡単に応用できる。まずは気に入ったタイトルをとことんやりこんでみてほしい |
■ おまけ:いまさら人に聞けないFPS基礎用語集
さて、ここまではFPSのプレイにあたって意識しておきたい基礎知識についてご紹介してきたが、最後にFPS用語集をお届けしよう。
FPSの世界では数々の略語や符丁が飛び交っており、なじみのない人にとってFPSプレーヤー同士の会話は奇々怪々、「何を言っているのかわからない」ということが多いようだ。
そこで、ここではすべてのFPSタイトルに共通して使われる、一般的な用語をピックアップして解説を加えてみたので、FPS関係の記事、ブログ、掲示板の書き込みを読む際の参考にしていただければ幸いだ。
・FPS
「First Person Shooter(1人称視点シューティング)」の略。「Gears of War」のように自キャラが表示されているゲーム(TPS、Third Person Shooter)もFPSのカテゴリに含まれる。
・AR、SR、SG
武器カテゴリーを略す際にアルファベット2文字に短縮することが多い。AR=アサルトライフル(M4、AK16など)、SR=スナイパーライフル(PSG-1、DRAGNOVなど)、SG=ショットガン(M3、SPASなど)。その他の武器カテゴリーも同様に略される場合があるが、ゲームタイトルによって様式が異なる(HG=ハンドガンとされるゲームもあるし、HG=手榴弾の場合もある)。
・HS
ヘッドショットの略。多くのゲームでHSは大きなダメージを約束する。
・QS
クイックショット=Quick Shotの略。「Counter-Strike」などミリタリー/スポーツ系のFPSで、ボルトアクションライフルなど発射間隔の遅い武器を使用する際、武器の切り替えなどを利用して通常よりも速く次弾を発射するテクニック。
・FF
味方撃ち=Friendly Fireの略。チームメイトにもダメージが通る設定のゲームは「FFあり」という風に表現される。FFダメージのないゲームでも、味方に撃たれることによって照準がブレたり、そうでなくても弾の無駄なのであらゆる状況において避けるべき行為。
・TK
味方殺し=Team Killingの略。FFダメージがあるゲームにて、誤って味方を殺してしまうことは珍しくない。ただし故意にTKを犯すことはゲームそのものへの背信行為とみなされ、強制退場、入室禁止などの対象となる。
・BAN
入室禁止措置。メーカーがサーバーを運営するオンラインゲームではアクセス禁止(アク禁)というが、ユーザーがゲームサーバーを建てるタイプのゲームではアカウントの概念が存在しないものが多いため、こちらの言葉を使う。
・VC
ボイスチャット=Voice Chatの略。近年のタイトルはゲーム内でVC機能をサポートするものが増えたが、ゲーム内外での永続性や利便性から、「Vent」や「TeamSpeak」といった独立したVCアプリケーションを利用する人も多い。
・Ping
ピン。ゲームクライアントからゲームホストの通信応答時間のこと。遅延の意味でラグとも言う。ゲームによって数値で表示されるタイプや、携帯電話の電波強度のような棒アイコンで表示されるタイプ、あるいは全く表示されないタイプがある。この値が大きいほど相手の動きが実際よりも遅れて見えるため、FPSではゲーム性に強く影響する。
・レティクル
画面上に表示される照準点のこと。クロスヘア(Crosshair、十字線)と呼ぶこともある。
・アイアンサイト
武器の3Dモデルに備わった照門、照星を使った物理的な照準器のこと。エイミング中に画面上にレティクルが表示されないゲームで利用する。ゲームではスコープやダットサイトも含めてアイアンサイトと総称することがある。
・ヒットボックス
キャラクターの命中判定に使われる非表示のジオメトリのこと。初心者向けのゲームなどでは、見た目よりも大きなヒットボックスが設定されていることが多い。多くのゲームで頭、胴体、腕、足といった部位を異なるヒットボックスで構成し、着弾部位毎のダメージの違いを表現している。
・ストッピング
移動しながら射撃すると照準がブレるような設定のFPSで、移動中の方向にすばやく逆方向のカウンター入力を当て、射撃の瞬間だけ立ち止まる動作。ミリタリー/スポーツ系FPSで多用される。
・タップ、タッピング
マウスの射撃ボタンを押してすぐ離す(タップ)ことにより、連射系の武器で単射、点射を行なう操作。ミリタリー系FPSの銃は連射し続けると精度を欠くため、的確な射撃を行なうためにこのようなテクニックを多様する。
・ロケジャン、RJ
ロケットジャンプの略。「Quake」や「Unreal Tournament」系の純スポーツ系FPSでは、ロケットなどの爆発による反動を利用して高くジャンプすることができる。これを使って通常は上れない場所に移動したり、相手の裏をかくことができる。ゲームによってはグレネードジャンプ、プラズマジャンプといった派生技もある。
・バニーホップ、ストレイフジャンプ
「Quake」系のやや古いタイトルで使用できる移動テクニック。間断なくジャンプしつつ、独特の平行移動(ストレイフ)入力とマウスによる方向操作を組み合わせることで、通常よりも高速に移動することができる。ウサギが跳ねるような動きであるためバニーホップと呼ばれる。
・リスポン
Respawn。ラウンド中の再復活が可能なゲームにて、死亡後に再出現すること。
・レスキル、リスキル
Reskill。リスポン直後の無防備な状態を狙って倒す行為。「出る死ぬ」とも。常に銃撃戦が続くデスマッチ系のゲームでは有効なテクニックとされる場合がある。レスキルが推奨されないゲームでは、リスポンが安全地帯で行なわれたり、数秒の無敵時間が与えられることが多い。
・カバーリング
リロードや回復や移動のため一時的に敵への対応ができない味方を援護する行為。チームプレイを主体とするFPSでは重要な概念となっている。
・カバーポジション
障害物を使って敵からの攻撃を避けることのできる位置。「Gears of War」のようなTPS系ゲームではカバーポジションからそのままの姿勢で射撃できるなど、ゲームシステム的に重要な概念となっている。
・クリアリング
曲がり角や部屋の入り口から顔を出す際、安全を確認するために周囲をぐるりとチェックする行為。複数人で行動する際は1人目のプレーヤーがクリアリングを行ない、2人目以降のプレーヤーが背後の警戒やカバーリングを行なう、というのがセオリー。
・ロング
遠くまで見通しの良い通路など、遠距離での狙撃に向いた地形のこと。ゲームによってはマップの複数のロングがある場合「Aロング」、「Bロング」などと名づけ、場所を簡単に表す符丁として使うことがある。
・芋、芋スナ
「芋虫のようなスナイパー」の略。「伏せ」の姿勢が可能なFPSで、有利な位置でスナイパーライフルを使ってひたすら待ち続け、遠距離から狙撃を続けるプレーヤーを揶揄する呼び方。「Battlefield 1942」が発祥だが、最近では「伏せ」のないゲームでも動きの少ないスナイパーを対象に使われることがある。ただしプレイが的確な腕利きスナイパーにはあまり使われない。
・スペクテーター
Spectator。ゲームに参加しない観戦者のこと。
・n00b、ヌーブ
初心者(Newbie)のスラング。やや侮蔑的な表現。
・チーター
不当にチート、インチキ、ズルを行なって他者に迷惑をかけるプレーヤーのこと。本来はゲームの改造や自動制御プログラムの導入によってゲームを壊す行為に使われるが、ゲームルールの盲点を突いた悪質なプレイ(exploit)もチート呼ばわりすることがある。
・クラン
持続的なチーム、プレーヤーグループのこと。本来の意味は血族、氏族。1996年に発売された「Quake」で公式にこの言葉が使われて以降、FPSにおけるプレーヤーグループはクランと呼ばれるようになった。
(2009年 11月 19日)