使って試してみました! ゲームグッズ研究所

連載第326回

FPSに特化したPS3用コントローラーの最新モデルをチェック!

TPU素材を使った3DS LL用フィルターも試してみた

 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。

 「バトルフィールド4」、「コール オブ デューティ ゴースト」と大型のFPSが今年も立て続けにやってきているが、それらFPSを快適にプレイするために登場したHORIの「FPSパッド」も、最新モデルが発売! 実際に使って試してみた。また、3DS LL用グッズでは、保護カバー等ですっかりお馴染みになったTPU素材を使った画面保護フィルターが登場している。こちらも実際に使って試してみた。


FPS特化コントローラー最新モデルが発売!前モデルのネックを改善した最新版の使い心地は?

メーカー:
HORI
価格:
4,980円
プレイステーションオフィシャルライセンス商品
FPSに特化させたコントローラーHORIの「FPSパッド」最新モデルが登場!前モデルよりコンパクトで丸みのついた形状になった
前モデル同様に、L1/L2/R1/R2ボタンのほかにFL/FRボタンという独自のボタンが加わった6ボタンになっている。FL/FRボタンは一番手前側になった

 「e-sports SQUARE.」開発協力のもと、FPSタイトルに特化させたPS3用コントローラー「FPSパッド3 ストライクギア」。ほぼ同様の機能を持っているXbox 360用コントローラー「FPSパッドEX ストライクギア」も発売されているが、今回はPS3用を試してみた。なお、PS3のシステムソフトウェアはバージョン4.50で試している。

 このHORIのFPS向けコントローラーは昨年11月にも「FPSアサルトパッド 3/EX」が発売されていて、当研究所でも第300回にて試しているが、アナログスティックの遊び(入力が入らない範囲)が大きく、形状的な理由からホールドしづらさを感じるなど、少々残念な結果になっていた。この「FPSパッド3 ストライクギア」はこれらを改善した最新モデルとなっている。

 コントローラーの筐体は前モデルより全体的にコンパクトで、横幅は純正コントローラーのDUALSHOCK 3とほぼ同じ。表面は梨地加工の施されたプラスチックになっているが、左右のアナログスティックからグリップの先端までの部分は梨地加工のないツルツルとしたパーツになっている。

 前モデルよりも角が少ない丸みのついた形状で、グリップが細く長いのが印象的。重量は約234gと、前モデルの約255gよりも少し軽くなっている。USB接続の有線タイプで、ケーブル長は約3mと長めだ。

 アナログスティックの位置は、左アナログスティックが上(方向キーが下)、右アナログスティックが下(○/△/□/×ボタンが上)の、Xbox 360コントローラーと同じ配置になった。前モデルはPS3用のみ左右アナログスティックともに上にレイアウトされていたが、今作では両機種ともに同じXbox 360コントローラーのレイアウトになった。

 アナログスティックは、スティックを倒した時の荷重が一定になるよう調整され、角度によってスティックを倒す感触(硬さ)が軽くなってしまう現象を抑えているという。これによって、より直感的なコントロールが可能とのこと。

 さらに、アナログスティックの先端をくぼませてホールド感を高めているほか、スティック全体の高さもDUALSHOCK 3よりも低めにされている。DUALSHOCK 3のアナログスティックは軸の部分が7mm、先端を含むスティック全体の高さが1.2mmあるが、「FPSパッド3 ストライクギア」のスティックは軸の部分が5mm、スティック全体が9mm。約3mm低くなっている。

 L/Rボタンの箇所にはL1/L2ボタンとR1/R2ボタンの手前側(正面側)に「FL/FRボタン」という独自ボタンがあり、L/Rそれぞれ3ボタンずつになっている。FL/FR/L1/R1ボタンは横に細長くストロークの深めなボタンになっていて、L2/R2ボタンはトリガーではなく押下ストローク浅めの押しボタンになっている。

 L/Rボタンの6ボタンにはどれも他のボタンの機能を割り当て可能で、L1/L2/L3/R1/R2/R3/○/△/□/×の機能を設定できる(Xbox 360用はLT、RT、FL、FRの4ボタンのみ割り当て設定ができる)。

 ボタン設定はコントローラー中央にあるプログラムボタンを長押ししてから、割り当てたいボタンを押し、次に割り当てたい機能を持つボタンを押すという手順で行なえる。設定のボタン個別解除や一括解除も可能だ。コントローラー本体に設定が保存されるので、1度設定すればゲーム機の電源を落としても次に再設定せずに利用できる。

 この他、前モデルから引き続き搭載されている機能として、背面に押している間はエイムカーソルの動きが通常の半分の速さになる「ターゲットボタン」を、コントローラー左下には、アナログスティックの感度調整ができる感度調整ダイヤルがある。ダイヤルの目盛りは1~10まであり、1が最も緩やかで、5が通常感度、10が最も速くなる。

前モデルは角のついた横幅の広めな形状だったが、DUALSHOCK 3と同等な横幅になった。一方で、グリップは細く長めに伸びている。アナログスティックは低めで、6個のL/Rボタン、アナログスティック感度調整ダイヤル、さらに背面にはアナログスティックの感度を一時的に半分にするターゲットボタンを搭載
アナログスティックの遊びはほぼ解消。ただ、写真のようにごくわずかに倒した時に、入力の入らない遊びがあったのが残念
アナログスティックを倒した時の角度を比べてみた。上は「FPSパッド3 ストライクギア」、下はDUALSHOCK 3で、わかりやすいよう軸と平行に線を入れた。「FPSパッド3 ストライクギア」はだいぶ浅く、クイックに入力できるものの、そのぶんピーキーな反応になっていた

 実際にFPSタイトルをプレイしてみた。まず前モデルで残念だった「アナログスティックの遊び」だが、これは大幅に改善されている。ほとんどDUALSHOCK 3のスティック反応と同等と言える。

 ただ、“ほとんど”としているのはスティックの倒し始めのごくわずかなところに遊びがまだあるため。アナログスティックを最大に倒した時の入力を100%とした時の、1~2%ぐらいのところに反応しない遊びがあった(DUALSHOCK 3ではこのわずかな角度も反応する)。ほとんど問題のないレベルではあるが、ゲーム側の視点移動速度を最速設定近くのかなり速めにして、エイムの微調整を微妙なスティック操作で行なっているという人は、この点に違和感を感じるかもしれない。遊び幅のごくわずかな角度を超えるとDUALSHOCK 3同様のエイム微調整はできるので、慣れ次第と言ってもいいかもしれない。

 ダイヤルによる感度調整は、目盛り1と10を比べると、スティックの同じ角度でも倍ぐらいに視点移動速度が変わる。ただし、スティックを最大まで倒している時の速度はあくまでゲーム側オプションの視点移動速度によって変わるので、このダイヤルでは中間の移動速度が変化するようになる。あくまで基本的な視点移動速度はゲーム側の設定が基準で、その微調整ができるという機能だ。使用している武器や、その日の感覚にあわせて即座に調整できるのがありがたい。

 難しいのはアナログスティックそのものの特性というかクセの強さだ。スティックを低めにしストローク角度を浅くすることで、ハイスピードに動かせるようになっているのだが、そのぶんエイムカーソルがピーキーに動きがちだ。アナログスティックが可動する範囲の円の直径を調べて見ると、DUALSHOCK 3は21.53mmだったのに対して、こちらは19.79mmと小さめで可動域が狭くなっていた。

 スティックの感触が柔らかめなところもネックで、角度の浅い中を柔らかいスティックで操作するので、どうしても微妙なコントロールが難しくなっている。また、アナログスティックの先端も小さめで、大きく動かすと指が外れてしまいがちなところも厳しい。こうしたクセのあるところに合わせ、ゲーム側の視点操作速度設定を低めにし、そのぶん感度調整ダイヤルは速めにして、コンパクトな操作でプレイできるようにするとうまく馴染んでくれたが、コントローラーにあわせてゲームも含め、セッティングを追い込む必要がある。

 両手でコントローラーを握った時のホールド感は、側面が丸くなって横幅もコンパクトになったことで、手の平をベタッとくっつけてしっかりと持てるようになった。ただ、グリップがかなり長く、先端が手の付け根あたり(手首付近)まで伸びてくるので、手が丸まらずに開いてしまい、グリップを包み込んでグッと握るようにはできない。手が小さい人だとちょっと持ちづらさを感じてしまうかもしれない。

 FL/FRボタンを含むL/Rの6ボタンに好きなボタン機能を割り当てできる機能は、前モデル同様に非常に便利。射撃やADS(構え)の位置を変えられるし、しゃがみやジャンプなどを割り当ててメインになる操作をL/Rボタンに集中させることもできる。

 このコントローラーをどう持つかは悩みどころだ。複数のL/Rボタンを同時に使うために2本指を添える持ち方だと、全体がホールドしづらくなり、L/Rボタン同士の間隔の近さも気になってくる。人差し指をL1/R1に、中指をL2/R2ボタンに添えると指同士がくっつくぐらいに並んでしまうし、FL/FRボタンの角も指の端に当たってくる。2本指での持ち方はちょっと遊びづらいところがあった。

 ホールド感とのバランスを考えると、Lボタン側は人差し指のみ、Rボタン側は人差し指と中指の2本という変則的な持ち方がいいだろうか。研究所員の場合は、L1ボタンを「ジャンプ」L2ボタンを「しゃがみ」、R1ボタンを「射撃」、R2ボタンを「ADS(構え)」にして、Rボタン側を2本指同時押しでADSしつつの射撃にし、L1かL2を加えることで伏せ撃ちやジャンプ撃ちもできるようにしてみた。慣れるまではかなり大変なものの、こうした個性的なセッティングができるのはこのコントローラーの魅力と言っていいだろう。

L/Rボタンにかける指を1本にするか2本にするかが悩みどころだが、研究所員の場合は左1本、右2本の変則的な持ち方が、ホールドも適度にできてしっくりときた。右のR1/R2ボタンはADS(構え)と射撃にして、同時押しで撃てるようにし、Lボタンにはしゃがみやジャンプを割り当てている。こうしたセッティングができるのはこのコントローラーならではだ

 前モデルで不満だったところはかなり改善されたものの、ホールド感やアナログスティックの感触に独特なクセがあり、慣れとセッティングの追い込みを求めるところがあった。セッティングの追い込みが上手くできて馴染んでくれば、独自のFL/FRボタンやボタン割り当て機能も含め、便利に使えるのだが……。もう一歩、という感想となった。


TPU素材が画面を守る!衝撃を吸収力に優れた3DS LL用画面保護フィルター

メーカー:
サイバーガジェット
価格:
オープン価格(購入価格:1,410円)
TPU素材を使って衝撃吸収力を高めた3DS LL用の画面保護フィルター。パッケージには簡易のクリーニングクロスが付属する

 本体保護カバーでお馴染みとなったTPUことポリウレタン素材を使った、3DS LL用の画面保護フィルターが登場した。TPU素材を使うことで衝撃の吸収力に優れており、同社のテストでは、強化ガラスに耐衝撃液晶保護フィルムと従来のハードコートフィルターを貼り、1.5mの高さから110gの鉄球を落としてみたところ、従来フィルターはガラスが割れてしまったが、耐衝撃液晶保護フィルムを貼ったガラスは割れなかったという。液晶画面が割れるのを防ぐことに特化したフィルターだ。

 フィルターの構造は表面から順に、「ハードコート層」、「高透明PET層」、「衝撃吸収TPU層」、「高品質シリコン粘着層」の4層構造。PET層は光線透過率91%となっている。従来のフィルターよりも厚みが約0.4mmとあり、硬さもTPU素材ならではのぐにぐにとした、柔らかくも適度に硬いものになっている。

 フィルターのサイズは上下ともに画面枠のサイズにかなり近く、上画面用はほぼ画面枠ぴったり。下画面用も画面枠に対して0.4mmほど小さい程度だ。

 実際に画面に貼り付けてみると、ぴったりサイズなので角度や位置がズレないように気をつけないと、フチが浮いてしまうものの、しっかり合わせて貼れば隙間ができずキレイに仕上がる。画面への吸い付きはいいのだが、気泡ができると多少押し出しづらいところがあったので、中心から外へと密着させて気泡ができないようにしたいところだ。

 貼り付け後の画面をみると、少し画面が暗く、黄色がかった色味になっていた。やはりTPU素材を間にはさんでいるためだろうか。透明度はもう少し欲しかった。タッチ操作の感触は、何も貼っていない画面と比べると、少しツルツルと滑りが強くなるところがあった。

 また、TPUは使用していると日光の紫外線によって変色が起こることがある。長い期間使用してみないと結論は出せないが、この素材を使っているフィルターということで、変色しないのかどうかは気になるところだ。

上の2枚はフィルターを全体に貼った画面の写真。下は、画面の右半分にだけフィルターを貼った画面の写真だ。若干輝度が落ちて暗くなってしまう

■■ 注意 ■■

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(ゲーム環境向上委員会)