【連載第196回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。 |
【今週のおしながき】 |
---|
・PSP-3000/2000 MSY「絶体絶命グリップ -迷える者達の羅針盤-」 ・PSP-3000 ジェイアンドシー/UGAME「ツートンカバー3000」 ・DSi アクラス 「ハードケースクリア」 |
● 生き延びるあなたの強い味方! ひび割れを再現した断裂塗装が特徴の「絶体絶命グリップ」
- メーカー:MSY
価格:1,600円
MSYのPSP用グリップとしては3台目になる「絶体絶命グリップ」。白系の本体カラーと合う色だ |
最大の特徴は亀裂を再現したクラックルコーティング。他2台のラバーコーティングとは異なる |
4月23日に発売予定のPSP用ソフト、アイレムソフトエンジニアリングの「絶体絶命都市3 -壊れゆく街と彼女の歌-」にあわせて、MSYよりPSP3000/2000用グリップグッズが登場する。
この「絶体絶命グリップ」はMSYの「BLACK FALCON」と基本的には同じ作りのグッズとなっている。同型のグリップとしては「BLACK FALCON」以前に「MONSTER HUNTING GRIP」もあったが、「BLACK FALCON」では固定用のネジがヤマの長いものに変わるなど「MONSTER HUNTING GRIP」から細かに改善された。そうした意味で、「絶体絶命グリップ」は「BLACK FALCON」と同型だ。
「BLACK FALCON」や「MONSTER HUNTING GRIP」については詳しくは連載170回または連載154回をご覧頂きたい。
「絶体絶命グリップ」ならではの特徴はカラーリングにある。「絶体絶命都市」の災害で崩れる都市をモチーフに、アスファルトがひび割れたかのようなクラックルコーティング(特殊亀裂加工)が施されている。
このクラックルコーティングは断裂塗装+UV塗装+クリア塗装と、塗装を複数階層に分けて行なっている。断裂塗装は下の階層から浮き上がっていてデコボコとしている。この塗装のデコボコがグリップ力を高めてくれるほか、塗装の隙間に空気の流れができて手の汗を抑えてくれる。
実際にPSP-3000と組み合わせて使ってみた。基本的な使い方や使用感は「BLACK FALCON」となんら違いはないのだが、やはりこの断裂塗装による外観と手触りが独特だ。「MONSTER HUNTING GRIP」や「BLACK FALCON」がラバーコーティングだったのに対して、「絶体絶命グリップ」は塗装で、手触りはサラサラとしている。そのため、手に吸い付いてくるような感触こそないが、グリップを握ると塗装の隙間によってボコボコとした感触があって、滑りにくくなっているのを感じる。ラバーコーティングが肌との密着度を高めたうえで滑りにくさを感じたのとは異なり、クラックルコーティングではこのひび割れが滑りにくさを生み出しているように感じられる。
ひびわれたような模様がグリップ全体に細かについていて、模様のパターンは同じものにはなっていないが、断層の長さなどはある程度均等になっている。個体差によって変に目立ちすぎる大きな断層があったりとか、そういうことはなさそうだ。
気になったというか、少し残念なのは、「BLACK FALCON」との違いが塗装以外にないことだ。大容量バッテリーを組み合わせてみると、やはりしっかりとははまらない。使えないことはないのだが、無難に標準バッテリーと組み合わせたほうがよさそうだ。このあたりもまた「BLACK FALCON」と同じなのだが、できれば大容量バッテリーに対応してほしかったなと感じるところだ。
基本的な作りは全て「BLACK FALCON」と同じ。断裂塗装によるデコボコとした手触りと、白系のカラーリングが「絶体絶命グリップ」の魅力だ。写真右下は大容量バッテリーと組み合わせているところ。いちおう固定はされるが、右側が少し浮き上がってしまう |
● 個性的なカラーリングのPSP-3000用シリコンカバー
- 発売:ジェイアンドシー
メーカー:UGAME
価格:オープン価格(購入価格:780円)
カラーバリエーション:レッド&ブラック、ブルー&ブラック、オレンジ&ブラック、ヴァイオレット&ブラック
独特のカラーリングからラバー素材のように思えるが、シリコン素材のカバーになっている。前面と背面で色が異なるツートンカラーだ |
カバーのUMDディスクスロット部分はめくれるようになっている |
カバーは少し厚みがある。そのため、ボタンのでっぱりが少なくなるのが気になった |
シリコンカバーというと半透明の白系カラーなど、控えめなカラーのものが多い。そんななか、個性的なカラーリングのPSP-3000用シリコンカバーが登場した。前面と背面で色をわけたツートンカラーで、前面のパターンはレッド、ブルー、オレンジ、ヴァイオレット、背面はブラックになっている。今回はブルー&ブラックを使ってみた。
素材はもちろんシリコンで手触りはサラサラとしている。少し厚みのあるカバーで、厚さは約1.2mmほど。それだけにしっかりとした堅さがある。
方向キー、アナログパッド、○/△/□/×ボタンのほか、スピーカーとマイク、L/Rボタンの箇所が開口している。スタートボタン等の下に並んでいるボタンはカバーの上から押すタイプで、各箇所にはカバーにしっかりとボタン名が刻印されている。ボタンも大きめで、はっきりとした作りだ。
そのほか、電源スイッチ、充電端子、イヤフォン端子も開口されているが、メモリースティックDuoスロットはカバーで塞がれてしまう。背面の左右にはライン状の太めの滑り止めがついている。UMDディスクの箇所はめくれるようになっていて、PSP本体の上部にあるネジ穴にカバーの突起を差し込み固定する作りだ。カバーをめくればワンセグチューナー等のUSBユニットを利用できる。
実際にPSP-3000に装着して使ってみた。カバーは厚みがあって堅さもあるため、PSPとのフィット感はいい。操作中にへたにカバーだけずれてしまうようなことがなく好印象だ。ただ、液晶画面まわりは四角形ではなくほんの少し楕円形になってしまう。特に下部分は背面をとおって上部までまわりこむUMDディスクスロット部分のカバーがひっぱってしまうため、ずれが大きくなった。
キーやボタンの操作に関して、全体に良好な部類。だが、○/△/□/×ボタンはでっぱりの高さがカバーとほぼ同じ高さになって埋もれてしまっているのが気になった。カバー開口部のフチは斜めに薄くなっていくよう傾斜がついているのだが、それでもボタンは内側から外へ向けて押すように工夫したほうが押しやすいと感じた。L/Rボタンも同じようにだいぶでっぱりが減ってしまうのだが、こちらはそれほど気にならなかった。アナログパッドの開口部は大きめに余裕が取られているので快適に操作できる。方向キーもほぼ問題ない。
厚手でしっかりとしたカバーなので、手のフィット感や安定感は高い。背面の滑り止めの効果もよく、ホールド感を高めてくれる。UMDディスクスロットの開閉は、カバーをめくる手間は増えるものの、問題なく行なえた。
最大の特徴である独特のカラーリング以外は比較的無難な作りのシリコンカバーとなっている。質感もほどよく、本体とのフィット感も高い。液晶画面周りがどうしても少しだけ楕円形になってしまうところや、厚みのぶんボタンのでっぱりが足りないところが気になったが、全体に操作感も良好だった。
全体に無難な作りのシリコンカバーで、厚みと堅さのあるカバーだけにPSP本体とのフィット感はよい。背面の滑り止めもグリップ力を高めてくれる |
● DSiを傷から守るクリアケースに、SDカード2枚とDSカード3枚を収納できる機能が合体!
・「ハードケースクリア」
- メーカー:アクラス
購入価格:1,180円
DSiを傷から保護するクリアケースに、SDカードとDSカードを収納する機能が組み合わさったユニークなグッズ |
写真のように、底面部に可動式のフタがついていて、そのなかがカード類の収納部になっている |
ニンテンドーDSiを傷から守るクリアケースに、SDカードやDSカードを収納できるようにしたユニークなグッズだ。SDカードは2枚、DSカードは3枚をケースに収納できる。
ハードケースは透明なポリカーボネート素材で作られており、ツヤの透明感をしていて透明度も高い。質感のいいクリアケースだ。上下でパーツが分かれていて、それぞれDSiの天面と底面にはめこむようにして装着する。
天面側のケースにはカメラ部分を露出させる開口部がある。カメラの中心にあるレンズ部分だけを出す形で、開口部は小さい。カメラのそばにある「外側カメラランプ」部分にも小さめに穴が開いている。
底面側のケースにはL/Rボタン、充電端子、DSカードスロット、イヤフォン端子、ボリュームスイッチ、ストラップホールに開口部がついている。SDカードスロットとタッチペンホルダーのところには可動式のフタがついていて、フタを開けばアクセスできる。
最大の特徴は底面側のパーツにあるカード収納部だ。DSi本体よりも約7mmほど底面の厚みが増していて、そこにSDカードやDSカードを収納する。底面の70%ほどを締める部分が可動式のフタになっていて、その中がSDカードやDSカード収納部だ。SDカードは横向きにして2枚、DSカードは縦向きに3枚を収納できる。
実際にDSiにケースを装着して使ってみた。まずケースの質感はとてもいい。透明度が高く、キレイなケースだ。ただし、カバーの取り付けは少し堅めで、ムリに装着させようと力を入れると本体を傷つけてしまう恐れがある。取り付けは慎重に行ないたいところだ。
カバーと本体との一体感がよく、DSiを閉じたときの噛み合わせもキレイに合っている。ケースはツヤツヤとした手触りなので、滑り止めの効果も期待できるところなのだが、そのぶん指紋あとは少し目立つというところもある。
ケースの厚みは約1.5mmほどあって少し厚め。手に持ったときに全体が少し大きくなったことを感じさせる。なによりも、底面の収納部が加わったことによる大きさの変化が大きい。重量は62gとそこそこの重さだが、それほど重くなったという印象は受けなかった。それよりも全体が大きくなった、という印象が強い。
クリアケースは透明度が高く、ツヤもあって質感がいい。成形もよくできていて、DSi本体にぴったり装着できる。底面部はカード収納があるぶん、1.5mmほど厚さが増す |
SDカードスロットとタッチペンホルダーの部分に可動式のフタがあって、ケースの角の部分が90度にパチッと開く。タッチペンを取り出すまでに1手順増えるものの、そこまで手間というわけでもなく、タッチペン自体も取り出しやすい。ただ、困るところはほかにあって、それはカード収納のフタがタッチペン側のフタの開閉を邪魔することがあるところ。カード収納のフタは少し固定力が弱く、手で押さえていないと不意に開いてしまうときがある。すると、フタ同士がぶつかってしまうわけだ。
このカード収納側のフタが不意に開いてしまうところは、このケースで1番気になったところだ。ゲームプレイ中など基本的には底面を指で押さえているのでいいのだが、持ち方によって時折、ぶらんと開いてしまう。留め具のところに指が少しかかったぐらいでもフタは開いてしまうので、もう少し固定力が欲しかったところだ。
カード収納部は、手前側にDSカードを、奥側にSDカードを収納する作り。DSi本体を裏返しにして出し入れする。カードは棒状の抑えとカード型の突起にはめ込む形で固定される。取り出す時は少しカードとケースの隙間に指を入れて浮かせながらスライドさせる。このときカードを浮かすのに下手に力をこめてしまうと棒状の抑えが折れてしまいそうに感じた。また、浮かせながらスライドさせるのもなかなか慣れるまでは難しいので、もう少し取り出しやすい形になっていたらと思う。
カード収納には、SDカード2枚とDSカード3枚を収納できる。写真中央のように、カードを浮かせながら手前に引き出すのだが、少し出し入れがしづらいと感じた。写真右はDSiのSDカードスロットとタッチペンホルダー部分にある可動式のフタ。こちらは特に不満なく扱えたのだが、カード収納側のフタが不意に開いてしまってぶつかり、動かしづらくなることがあった |
ケースとカードホルダーを組み合わせて、DSi本体のみで傷からの保護、SDカードとDSカードの持ち運びを実現したグッズだ。ラフにDSiを持ち運ぶ、さらにある程度のカードを持ち運ぶという目的をひとつで叶えてくれる。全体に作りは良好で、素材等の品質も高い。だが、カードの取り出しやフタの固定は少し慣れが必要で気になったところもあった。全体に使い勝手のいいグッズだけに、気になったところへあと一工夫されていたらなあ、と感じる惜しいグッズでもあった。
|
□ MSYのホームページ
http://www.m-s-y.com/
http://www.jandc.co.jp/game/ugame/index.html
[Reported by ゲーム環境向上委員会]