Xbox Oneゲームレビュー「Forza Horizon 2」

Forza Horizon 2

よりシームレスに進化したオンラインマルチプレイ

よりシームレスに進化したオンラインマルチプレイ

オンラインプレイへはフリーローム中にいつでも移行できる
イベント開催地へのトリップから勝負は始まっている!
スタート直後の潰し合い生き延びろ!
そこそこの成績でもけっこうなリワード。クレジット&経験値がモリモリたまる

 本作でもうひとつ楽しめるのは、オープンワールドのドライビングゲームならではのオンライン対戦の形だ。

 シングルプレイモードでも、登場するライバルカーは実際のプレーヤーそれぞれに基づいたドライビングAI、“Drivatar”によって個性を与えられている。が、やはり本物の人間とは違う。“Drivatar”のライン取りは基本的に上品でいかにもAI的だし、攻めすぎてウェイポイントを逃すような大ミスは決して犯さない。プレーヤーに対して殺気が感じられる程の勢いでぶつけにくることもない。

 シングルプレイで刺激が足りなくなってきたら、本作のオンラインモードのひとつ、“オンラインロードトリップ”に参加しよう。オンラインモードへの移行は今プレーヤーがいる地点でシームレスに行なわれ、フリーローミングをしながらいつでも参加できる。

 この“オンラインロードトリップ”は、全4戦で構成されるチャンピオンシップ・レースを、各レース開催地にロードトリップしながらこなしていくスタイルだ。総合ランクは獲得経験値の大小で決まるので、レース開催地に向かうところから勝負は始まっている。たくさんのスキルを披露しながら一番に開催地に到着すれば、第1レース開始前にランク1位をゲットだ。

 レースそのものは、通常レース、赤青チームにわかれたチームレース、感染者VS生存者に分かれての特殊ルール“インフェクテッド”など、マジメなものからデストラクション・ダービー風のハチャメチャなものまで多彩。各レースが終わったら次のレース開催地点が指定され、また先を争ってのロードトリップが始まる。全てのアクティビティで高スキルを披露することが勝利への道だ。

 勝利のコツをひとつ披露するなら、難易度設定で車両ダメージをONにするのは絶対にやめておいたほうがいい。確かにONにすることでボーナスが入り、獲得経験値は増えるが、そもそもオンラインレースでは序盤から殺す気でぶつかってくるプレーヤーが非常に多い。深刻なダメージを受けると加速もトップスピードも激落ち。これではどんなに凄腕のレーサーでも、元気いっぱいの相手には勝てっこない。縛りプレイをするつもりがないなら、車両ダメージのシミュレーションはOFFにして臨もう。

 というわけで“オンラインロードトリップ”は修羅の道だ。もっとのんびり楽しみたいなら勝負抜きにドライビングを楽しめる“オンラインフリー走行”で、フレンドやクラブメンバーたちと一緒に、まったりとしたフリーローミングと洒落込もう。

 本作はこのように、自分の好きなクルマで好きなようにレースやドライビングを楽しめる、自由度の高い作品だ。大筋では前作「Forza Horizon」と変わらない内容ではあるものの、次世代機ならではの高い表現力が活かされ、ドライビングそのものの楽しさに深みがプラスされたことが特に大きな進化であるように思える。あくまで自由に、あくまで贅沢に。「Forza Horizon 2」はクルマで走る、そのものの楽しさを存分に堪能できる1本だ。

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(佐藤カフジ)