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AMD、VR開発を支援するGPUカード「AMD Radeon Pro Duo」を発表

AMDとCrytekによる大学の研究者支援「LiquidVR」でも提供

2016年第2四半期 発売予定

価格:1,499米ドル

 AMDは、サンフランシスコで開催中のGDC 2016に合わせて、バーチャル・リアリティー(VR)コンテンツの開発を支援する「AMD VR Ready Creator」シリーズの第1弾製品として、デュアルGPUボード「AMD Radeon Pro Duo」を発表した。発売は2016年第2四半期。価格は1,499米ドル。

 すでに過去の速報でもお伝えしているが、「AMD Radeon Pro Duo」は、2基のFIJI世代GPUを搭載したGPUボード。8GBのHigh Bandwidth Memory(HBM)と4つのディスプレイポートを搭載、16テラフロップスの演算速度を誇り、現行のデュアルFIJI GPUハイエンドの「Radeon R9 295X2」の上位に位置づけられる。発表されたビデカードのデザインには、ファンに直結したパイプを使った水冷システムが付属しており、静音性も1つの売りになっている。

 このカードは「Oculus Rift」や「HTC Vive」など、複数のヘッドマウント・ディスプレイに対応できるよう設計されており、エンターテイメント分野だけではなく、教育、報道、医療、映画など、様々なVRコンテンツの開発や運用に対応できるパワーを持つ。

 今回、AMDはCrytekが提供しているVR開発者育成プログラム「VR First」イニシアチブの独占テクノロジー・パートナーとして、大学によるVR専用研究所の開発を支援していることが併せて発表された。「VR First」イニシアチブは開発者、学生、研究者を対象としたVRソリューションを大学に提供するというプログラム。

 AMDはこれらの研究所に対して、VR作成のためのプラットフォーム「LiquidVR」に対応した「AMD Radeon Pro Duo」ビデオカードと、「LiquidVR」ソフトウェア開発用のSDKを提供する。すでに今年の1月から、イスタンブールにあるバフチェシェヒル大学では、「VR First」イニシアチブの第1弾に当たる研究所が稼働を開始している。

(クラフル)