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【スマホアプリ今日の1本】「トリプルタウン for Everyone」3マッチの進化で街を作る
かわいい外見とは裏腹に奥深いゲーム性を持つ3マッチパズル
(2016/1/19 13:18)
「トリプルタウン for Everyone」の3大ポイント
・高度な思考力が必要となるパズルゲーム
・ターン回復がもどかしいほど中毒性が高い
・バグが多いのが残念
2011年に配信された、街を作るAndroid/iOS用3マッチパズル「Triple Town」。プレイしたユーザーの9割近くがレビューで☆4~5をつけたほか、2011年のベスト・インディーズゲームおよびベスト・ソーシャルゲームで、どちらも2位に輝いている。その「Triple Town」が、ソーシャル機能によって生まれ変わった。こちらもEdge Magazineの「今年のゲーム」やGamasutraの「最高のソーシャルゲーム」を受賞したり、Eurogamerで「本日のアプリ」に選定されたりと、高い評価を得ている。今回は、「トリプルタウン for Everyone」の魅力について語ってみようと思う。
本作は、3マッチパズルに「街作り」の要素をプラスしたタイトル。出現するアイテムは草や茂み、木といった自然物で、これらを空いたスペースに置いていく。同じ種類のアイテムを3つ隣り合わせると、消えるのではなく上位のアイテムへと進化するのが特徴で、草が3つで茂みへ進化、茂みが3つで木へ進化といった具合だ。そして、木を3つ組み合わせると小屋になる。これが本作の基本的なルールで、アイテムをつぎつぎに進化させていき、最終的に宝箱まで進化させると大量の得点が手に入るのだ。
この解説だけだと簡単そうな印象を受けると思うが、これがどうして、なかなかに難しい。筆者はパズルゲームが好きで、とくに「テトリス」に関しては人後に落ちぬと自負しているのだが、本作にはかなり手こずった。というのも、反射神経と操作の正確さ・すばやさが重要となる「テトリス」と違い、本作は将棋のように「このマスにこのアイテムを置くとどうなるのか」という、先を読む思考が重要になるからだ。
以前に紹介した「ぷよぷよ!!タッチ」に通じるものがあるが、「ぷよぷよ!!タッチ」が詰将棋だとすれば、本作はいわば本将棋。つぎつぎと変化していく盤面に対応し、自らが理想とする街の形を築いていかなければならない。そして、その街の形さえも、ゲームの進行とともに変化していくのである。
さて、プレイした感想だが、非常に熱中度が高い。コツをつかむまでは、アイテムを狙った場所で進化させられず、つぎのアイテムをどこに置けばいいのかがわからなくなってしまうため、さほど中毒性は高くないのだが、いったんハマってしまうと画面をタップする手が止まらない(笑)。フィールドがアイテムで埋め尽くされないかぎり(=新たなアイテムが置けなくならないかぎり)、延々とゲームを続けられるのも、熱中度を上げている原因だろう。実際、プレイしたユーザーのレビューを見ても「やめられなくなる」という声が非常に多い。
しかし、この「やめられなくなる」が問題。本作にはターンの概念があり、アイテムを1つ置くごとに1ターンを消費する。残りターン数がゼロになるとアイテムを置けなくなり、ゲームを一時的に中断せざるを得ない。ターンは時間とともに回復していくが、最大でも150ターンまで。ちょっとゲームに慣れてくると、150ターン程度はあっという間に消費してしまう。ゲーム自体がおもしろいだけに、このターンの回復を待つ間が実にもどかしいのだ(笑)。ちなみに、ゲーム内のコインを消費すればターンが回復するほか、課金してターン制限そのものの排除することもできる。
熱中度が非常に高くゲーム性も抜群の本作。課金しても決して損はないと言い切れるだけの作品だと思う。が、じつは本作、バグが多いのである。プレイ中にフリーズしたり、広告の動画を見てもアイテムが手に入らなかったり、ターン全回復のメッセージが届いたにもかかわらず10~20ターンしか回復していなかったり。「for Everyone」になって前作にはなかった「タイムアタックアリーナ」モードが追加されたが、残り時間がゼロになって得点が加算されたあと、次の画面に進めなくなってしまうことが非常に多い(その場合は、リセットするしかない)。
ゲーム内容がいいだけに、これはなんとも残念である。開発スタッフの方々には、これらのバグを修正した新バージョンをぜひ配信していただきたい。そして、筆者に自信を持って「課金をしても十二分に楽しめる作品である」と言い切らせてほしいと切に願う。