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【スマホアプリ今日の1本】「つながるRPG チェインヒーローズ」 シンプル&ヒート!
カードをつなげろ! 人とつながれ! 多人数プレイが楽しい簡単RPG
(2016/1/14 00:00)
「つながるRPG チェインヒーローズ」の3大ポイント
・シンプルながらも熱中性の高いカードバトル
・ほかのプレイヤーとの協力バトルが楽しい
・ロード時間が長く、ちょっとイライラ
HKT48とのコラボレーションや氣志團のテレビCMに出演などで露出を増やしているスマホアプリ「つながるRPG チェインヒーローズ」。一見しただけでは、ヒマつぶし程度にしかならないゲーム性の低いアプリのように思えてしまうが、さにあらず。
いざプレイしてみると、シンプルな作りながらも熱中度はかなり高い。実際に筆者は、早く本記事を書かなければならないにもかかわらず、ついつい遊び倒してしまい、ほとんど寝ていないような状態で原稿を書く羽目になってしまった。
筆者がまず感心したのが、本作にはダウンロードするさいに遊べる水晶玉をたたくミニゲームがあること。言うまでもなく、ほとんどのスマホアプリはダウンロードしているあいだ、プレーヤー側にできることがないが、そこに簡単なミニゲームを用意しておくことで、待ち時間も苦痛にならないようになっている。
さらに、たたいた回数に応じて魔法石がプレゼントされるのも心憎い仕様だ。ただ1つだけ言わせてほしいのは、たたいた回数100回につき魔法石が1個、最大で5個まで入手可能というレートなのだが、最大回数が「???回」と表記されているのが不親切に思えたこと。いくらたたいても5個目がもらえないので、ついには5,000回もたたいてしまった……(結局、5個目はダウンロード終了後に手に入る仕組みだった)。
それにしても、ゲームを始める前にこれだけ書くべきことのある作品も珍しい。この事実を見ても、本作がただシンプルなだけのゲームではないことがわかってもらえるだろう。
さて、肝心のゲーム内容についても触れていく。本作において、ストーリーは基本的に自動進行。その過程でモンスターが出現し、これらを倒せば物語も先へ進んでいくという仕組みだ。
で、この物語がまた秀逸なのである。もちろん感動巨編とまで言うとウソになるし、本作よりもストーリーに優れたゲームをあげれば枚挙に暇がない。しかし本作の物語は、なんとな~く先が気になる・見たくなる、妙にあとを引くストーリーなのだ。あまつさえ「スマホアプリのゲームは、この程度の軽妙さがベストやもしれぬ」とさえ思ってしまうほどのバランスを保っている。
そしてバトル。本作のバトルシステムは、乱暴に言ってしまえば「4人でプレイするUNO」だ。最初のプレーヤーが出したカードと同じ色か数字を続けて出していくというもので、合計で8枚のカードが場に出ると(各プレーヤーがカードを2枚ずつ出すと)、カードに描かれたキャラクターが敵を攻撃する。別の色・数字のカードを出してもいいが、前後に出されたカードと色も数字も合致していないキャラクターは攻撃を行なえないので注意。
非常にシンプルで、人によっては物足りなささえ感じかねないゲームシステムにもかかわらず、なぜそんなに熱中してしまうのか。それは“合計8枚のカードうち、6枚をほかのプレーヤーが出すから”にほかならない。たとえば、自分が赤のカードを複数枚持っていても、自分の前のプレーヤーが赤以外の色のカードを出してしまうと、もう赤いカードは使えなくなる(正確には、つなげられなくなる)。この不如意のバトルシステムが、いつまでも止められずプレイを続けてしまう要因の1つであろう。
そして、本作における最大の醍醐味は、なんといっても多人数プレイだ。バトルに参加するプレーヤーはNPCのことが多いが、実在するプレーヤーが担当することもある。これが予想外におもしろい。シャウト(簡単なチャットメッセージ)が充実しているのも魅力の1つで、知らない人のバトルに初参戦したときの「よろしく( ´ ▽ ` )ノ」、助けてもらったときの「ありがとうo(▽^)o」などのほか、「青で揃えよう!」といった戦略的なメッセージもあるため、敵とのバトルが楽しくなること間違いなしだ。
ただ、あえて難を言うとすれば、ロード時間が長い点。遠方のプレーヤー同士で接続するときはやむを得ないにしても、1人でプレイするときはもう少しサクサク進んでもいいように思う。せっかくの楽しい作品がロード時間のせいで遊んでもらえないのは、あまりにももったいなさすぎるではないか。今後アップデートを行なう際には、より快適にプレイできるようロード時間の短縮を、開発スタッフの皆様方にお願いしたい次第である。
……と、不満も少々もれてしまったが、ロード時間以外はなかなかよくできており、かなりおもしろい作品に仕上がっている。難しいシステムは何もないので、多人数プレイをしたことのない方はぜひ一度プレイしてみてほしい。そして、ゲームを通して人と人とのつながりを実感する楽しさを味わっていただければ幸いだ。