ニュース

SCEJA、「SCEJA Press Conference Asia Session」を開催

アジアでもPS4を値下げ! 「龍が如く6」、「進撃の巨人」、「COD BOIII」中文版続々発表

9月16日開催



会場:六本木ヒルズ TOHO CINEMAS

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(SCEJA)は9月16日、東京ゲームショウに先駆けて、アジアメディアや関係者を対象にしたカンファレンス「SCEJA Press Conference Asia Session」を開催した。

アジアのメディアと関係者で埋め尽くされた六本木ヒルズTOHO CINEMAS
プレゼンターを務めたのはSCEJAデピュティプレジデント織田博之氏
アジア地域で20カ月のセールス記録は、PS2、PS3を上回る数字が出ていることをアピール
そして今年最大のトピックは2015年3月から中国展開を開始したこと

 「SCEJA Press Conference Asia Session」は、日本およびアジアを担当するSCEJAのアジア向けの発表会で、9月15日に開催された「SCEJA Press Conference」のアジア版となる。

 GAME Watchも“日本拠点のアジアメディア”として、今年もアジアセッションに参加したが、会場に入ってみて驚いたのは、メディアの数だ。ザッと例年の倍以上、100人ぐらいはいるだろうか。その内訳を担当者に聞いてみると、今年からPS4とPS Vitaの中国展開がスタートした影響で、中国から30名以上、東南アジア地域からも数名ずつ参加しており、これらが全体の参加人数を押し上げているという。SCEJAのアジア部門ではあらかじめそれを見込んで、発表会の会場を、SCEJA本社から六本木の映画館に変更したものの、それでも席が足りず、メディア席は通路まで人が溢れていた。まさにアジアの勢いを感じさせる風景だ。

 発表会冒頭で、アジア市場を担当するSCEJAデピュティプレジデント織田博之氏より、アジア展開における3つの基本方針が伝えられた。1つは、アジア言語へのローカライズの強化。今年は「ドラゴンクエストヒーローズ」や「龍が如く 0」、「Witcher 3」など、巨大フランチャイズのアジア版が次々に発売され、PS4セールスに大きく貢献した。これを今後も加速、増強させていく。

 2つ目は、各地域で人気を集めているタイトルのPSへの展開。これまでSCEJAのアジア部門がアジア地域のゲームショウ等を通じて発表してきた韓国JC Entertainmentの「Free Style」や中国Snail Gamesの「King of Wushu」、韓国BLUESIDEの「Kingdom Under Fire II」、台湾Softstarの「穹之扉」などを映像で紹介し、こうした現地の人気IPをPS4で展開することにより、PS4の強みである「DUALSHOCK4」ワイヤレスコントローラーを使った多彩なエンターテインメントが提供できるとした。

 3つ目は、新しいゲーム体験をアジアに届けること。これはズバリ「Project Morpheus」改め「PlayStation VR」のアジア展開だ。アジアでの発売時期、価格については発表しなかったものの、すでに香港と上海のゲームショウで出展を果たし、今後、韓国G-STAR、台湾Taipei Game Show、東南アジアを統括するシンガポールでそれぞれ出展し、欧米や日本とタイムラグなしで、VRエンターテインメントをアジアに届けていく。本日の発表会にはグループCEOのアンドリュー・ハウス氏、SCEJAプレジデント盛田厚氏、そして「PlayStation VR」 を開発するSCEWWSプレジデントの吉田修平氏も出席し、登壇こそしなかったものの、笑顔でアジアメディアに挨拶。引き続きSCEグループ総力を挙げて“アジア重視”の姿勢を明確にした。

【アジア展開3つの基本方針】
その1、アジアへのローカライズの強化
その2、アジアローカルタイトルのPSへの移植
その3、アジアに対する新しいゲーム体験の提供

【SCEグループトップも参加】
SCEJAプレジデント盛田厚氏
SCEWWSプレジデント吉田修平氏

 織田氏が3つの基本方針を紹介した後は、怒濤のローカライズタイトルの紹介へと移っていったが、またしても驚かされたのは、そのローカライズタイトルの数もさることながら、ローカライズスピードの速さだ。SCEJAのアジアビジネスは、単にアジア向けにローカライズ版を展開するというフェイズから、ローカライズ版を日本と同時発売するというフェイズに移行しつつある。しかも、ローカライズされるタイトルは日本でも未発売のピカピカの新作ばかり。具体的には、昨日発売されたタイトルを、翌日にはもうアジア展開を発表するというスピード感で、発表される度に大きな歓声が上がっていた。

 また、発表会の終盤では、先日の日本向けの発表会と同様に、PS4およびPS Vita、DUALSHOCK 4のカラーバリエーションとPS4本体の値下げが発表された。値下げは10月1日からで、アジア9地域一斉値下げとなる。

 今回発表されたアジア向けタイトルは以下の通り。なお、発売時期はすべてアジア地域のものとなる。

SCEJA Press Conference Asia Session発表タイトル一覧(発表順)
メーカータイトルローカライズ発売時期
セガ「龍が如く 極」繁体中文2016年1月21日(日亜同時)
「龍が如く 6」繁体中文2016年秋
コーエーテクモゲームス「三國志13」繁体中文、簡体中文、ハングル、中文ボイス2015年12月10日(繁体中文)
「進撃の巨人」繁体中文、英語未発表
SCE「Gravity Rush 2」繁体中文、簡体中文、ハングル2016年
「Gravity Rush Remastered」繁体中文、簡体中文、ハングル2015年12月10日
「Uncharted 4」未発表2016年3月18日
Wargaming.net「World of Tanks」繁体中文、簡体中文、ハングル2015年内βテスト
Activision「Call of Duty Black Ops III」繁体中文、簡体中文2015年11月6日
Electronic Arts「StarWars Battlefront」繁体中文2015年11月17日
バンダイナムコエンターテインメント「ワンピース バーニングブラッド」繁体中文未発表
機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フォース繁体中文未発表
スクウェア・エニックス「スターオーシャン6」繁体中文、ハングル2016年春
ドラゴンクエストヒーローズII繁体中文、ハングル2016年
ドラゴンクエスト ビルダーズ繁体中文、ハングル2016年
KONAMI「METAL GEAR SOLID V」繁体中文、ハングル2015年11月27日
カプコンRESIDENTEVIL UMBRELLA CORPS英語、繁体中文、簡体中文、ハングル2016年初頭

【セガ】
セガはセガゲームス取締役の名越稔洋氏が登壇し、「龍が如く 極」と「龍が如く 6」の繁体中文版を発表した。「龍が如く 極」には、「龍が如く 6」繁体中文版のプレイアブルデモを同梱する気合いの入れようだ

【コーエーテクモゲームス】
コーエーテクモゲームスからは鈴木亮浩プロデューサーが登壇し、「三國志13」の繁体中文版を発表。さらに簡体中文と韓国語にもローカライズするだけでなく、シリーズ初の試みとなる中文ボイスも実装し、中国市場にフルコミットしていく
発表会の最後にサプライズ的に紹介された「進撃の巨人」。こちらも時期未定ながら繁体中文化が発表された

【SCE】
SCEWWS Japan Studioクリエイティブディレクターの外山圭一郎氏からは、昨日の発表でも話題を集めた「GRAVITY RUSH 2(邦題:GRAVITY DAZE 2)」と「GRAVITY RUSH REMASTERED」が発表された。SCE謹製タイトルだけにローカライズは中文とハングル両対応
Naughty Dogの超大作「Uncharted 4」は2016年3月18日発売予定

【Wargaming.net】
先日の発表に続いてPS4版「World of Tanks」のアジア言語版がWargaming.net CEOのVictor Kislyi氏より発表された。PS4版では、PS4版独占マップが2つ実装されるほか、「ガールズ&パンツァー」とのコラボ戦車やコラボPS4テーマなどを用意。完全基本プレイ無料で、PS Plus会員には、追加特典が用意される。なおクロスプラットフォームプレイには非対応となる

【Activision】
Activisionのフラッグシップシリーズ「Call of Duty Black Ops III」も中文化。開発元のTreyarchからはビデオメッセージが贈られ、繁体中文に加えて、簡体中文へのローカライズも行なわれていることが報告され、拍手が巻き起こった。中国市場にコンソールFPSが本格解禁される日は近い

【Electronic Arts】
EAからは「Star Wars Battlefront」の中文版が発表。ダースベイダー仕様のPS4限定モデルも発売されるほか、オリジナルデザインのPSNカードもアジア限定販売される

【バンダイナムコエンターテインメント】
バンナムは「ワンピース」と「機動戦士ガンダム」の2タイトルを映像出展。アジア向けローカライズも予定されているが詳しい内容は発表されなかった

【スクウェア・エニックス】
スクエニのアジア展開というと「FF」シリーズがメインだったが、「ドラゴンクエストヒーローズ」の成功を境に、一気に変わった印象がある。今回は「ドラゴンクエストヒーローズII」、「ドラゴンクエスト ビルダーズ」、「スターオーシャン6」の3タイトルを発表。ローカライズはいずれも繁体中文とハングルで、発売時期は2016年

【KONAMI】
今回もっとも大きな歓声が上がったタイトルのひとつが「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」。日本で先日発売されたばかりだが、繁体中文とハングル版の発売日は11月27日と発表された。開発中の繁体中文版のスクリーンショットも公開され、開発が順調に進んでいることを伺わせてくれた

【カプコン】
カプコンも台湾法人があり、中文化には積極的なメーカーだが、今回は「バイオハザード」シリーズ最新作「RESIDENTEVIL UMBRELLA CORPS(邦題「バイオハザード アンブレラコア」)1タイトルのみ。英語、繁体中文、簡体中文、ハングルの4カ国語に対応する

【PS4/PS Vitaカラーバリエーション】

【アジア全域でPS4を値下げ】
日本の値下げ発表に合わせて、アジアでも10月1日に一斉に値下げを行なう。また、PS4の1TBモデルと、台湾/フィリピン限定で「NBA2K16」同梱モデルが発売されることが発表された

(中村聖司)