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「機動戦士ガンダム展」THE ART OF GUNDAM」、7月18日から開催
企画書、設定、原画……当時の資料を集め作品の魅力を深く掘り下げる
(2015/7/17 17:06)
アニメ「機動戦士ガンダム」の魅力を様々な角度から取り上げる「機動戦士ガンダム展 THE ART OF GUNDAM」が、7月18日から9月27日まで、六本木森アーツセンターギャラリーで開催される。今回、内覧会が開催され、声優の古谷徹さんと、サンライズ取締役ガンダム事業部ゼネラルマネージャーの佐々木新氏による展示の紹介が行なわれた。
「機動戦士ガンダム展 THE ART OF GUNDAM」は昨年大阪で行なわれた展示をさらにパワーアップしたものとなる。1,000点にも及ぶ制作資料を一挙公開し、監督を務めた富野由悠季氏の制作メモやキャラクター原案、美術監督の中村光毅氏による美術(舞台イメージ)、キャラクターデザインを手掛けたアニメーション・ディレクターの安彦良和氏のキャラクター原画や絵コンテ、メカニックデザイナー大河原邦男氏の様々なMSの資料など、「機動戦士ガンダム」という作品を深く深く掘り下げる、ファンにはたまらないイベントとなっている。
古谷さんは登場した瞬間「殴ったね、親父にもぶたれたことないのに!」と、アムロの名台詞で登場。今回のイベントに関しては、「こんなに大きなイベントを35年後もやるなんて想像もしていなかった。当時は打ち切りでしたから」と一言。アムロ役は「“戦いたくない主人公”なんてどうやれば良いのかとても戸惑った」とコメントした。ちなみに、ガンダムを別として、好きなモビルスーツは「量産型ゲルググ」とのことだ。
思い入れのあるシーンに関しては佐々木氏は、第1話の「ガンダム大地に立つ」の飛んで逃げるジーンのザクをビームサーベルで切り裂くシーンがお気に入りだという。古谷氏は最終回の第43話「脱出」で、ホワイトベースの皆にアムロが呼びかけ、自分も皆のところに帰れるシーンだという。古谷さんは、「僕には帰れるところがあるんだ。こんな嬉しいことはない」という名セリフも交えて、思い入れのシーンを語った。なお、音声ガイドは古谷さんをはじめとした声優が参加している。
「機動戦士ガンダム展 THE ART OF GUNDAM」はアニメ「機動戦士ガンダム」の思い出を強く刺激し、より作品への思い入れを深くできるイベントとなっている。最初に入るオープニングシアターでは、来場者はホワイトベースのブリッジから、大気圏突入シーンを見ることができる。シャアの猛攻、大気圏突入、ガンダムの生還をアニメとは全く違うアングルで見ることができる。「残念だがザクに大気圏を突破できる能力はない……」など、敵の通信まで傍受できるのはツッコミどころだが、アニメの記憶がみるみるうちに蘇ってきて、これからの展示が楽しみになる。
そして展示は、制作ノート、キャラクター設定、メカ設定、美術、そして名場面の原画を交えた解説など、アニメを様々な視点で細かく紹介していく。アムロの初期設定の名前が「本郷東」と日本人の名前だったり、富野氏のメモの時点でジオングのデザインが決定稿に近かったりと、色々な驚きがある。
スペースコロニー群の位置を設定通りに置いた模型や、ジュエリーメーカーGINZA TANAKAによる純金製のガンダムなど展示品も注目だ。「Gのレコンギスタ」、機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」といったガンダム作品の展示もある。大きな目玉となるのは「ジオングに打ち抜かれたガンダムヘッド」をイメージしたオブジェクト。お台場の「1/1 ガンダム」と同じサイズとなっており、迫力満点だ。
今回のイベントと同じフロアにはトヨタの“ジオニックトヨタ”による、「シャア専用オーリスII コンセプト」が展示されている。シャア専用に加え、量産型モデルも展示されており、こちらも要チェックである。